定年・退職のお金/老後の生活費と家計管理

健康寿命は生活習慣の改善で2年くらい延びる!

誰しも、家族や他人の世話になりながら長生きしたいとは思っていないはず。ところが、高齢化に伴って、世話にならずに生活できる健康寿命と平均寿命に差が生じています。この差を、生活習慣を改善することで2年くらい延ばせるとの研究結果が出ました。どんな生活を心がければいい?

執筆者:小川 千尋

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ケア期間は、男性約9年、女性約12年!

健康寿命を延ばして最後まで自立していたいですね。

健康寿命を延ばして最後まで自立していたいですね。

「健康寿命」という言葉をご存知ですか? 介護を受けたり、寝たきりになったりせずに、つまり、誰の世話にもならずに日常生活を送れる寿命(年齢)のことです。現状で最新のデータは、2013年で、男性71.19歳、女性74.21歳です。2013年の平均寿命は、男性80.21歳、女性86.61歳でした。ですから、健康寿命と平均寿命との差がケア期間(誰かの世話が必要な期間)で、男性9.02年、女性12.4年です。

平均寿命の延びに伴って健康寿命も延びていますが、その延び率が同じであれば、ケア期間は変わりません。健康寿命を延ばしてケア期間を短くすることが、医療や介護費用の削減につながります。国は、2020年には、健康寿命を1歳以上延ばす目標を立てて様々な政策をとっています。

その一環として、厚生労働省の研究班が「健康寿命の延伸可能性に関する研究」を行い、近ごろ、その結果を公表しました。この研究は、宮城県大崎市の65歳以上の高齢者約1000人を9年間にわたって追跡調査したものです。
 

健康的な生活習慣を持つと健康寿命が延びる!

健康的な生活習慣とは、下記の5つ。みなさんは、いくつ該当しますか?

□非喫煙または禁煙5年以上
□1日平均30分以上歩く
□1日の平均睡眠時間は6~8時間
□野菜を多めに食べる
□果物を多めに食べる


該当する項目が0~1を基準として、健康寿命はどれくらい延びるか、項目数別に上げてみます。

●2項目=11.5カ月
●3項目=17.4カ月
●4項目=23.9カ月​​​​​​​
●5項目=25.4カ月​​​​​​​

5項目すべてが該当すると、2年くらい延びるということですね。また、5項目該当する人は、0~1項目の人と比べて、死亡・要介護認定のリスクが半分程度ということもわかりました。

心がけるべきは、若いうちから健康的な生活習慣を身に着けることですね。それが、自分自身と家族が長く自由でハッピーに暮らせることにつながるのですから。特に女性は、男性に比べてケア期間が長いので、健康寿命を延ばす努力を惜しまずにしましょう。

ちなみに、筆者は2項目しか該当しませんでした。他の3項目も該当するよう努力します。

 
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