夢中になれるものこそが自分の才能のひとつ

「才能に投資する」とは何かというと、「自分が無我夢中になれるものを見つけ、没頭する」ということ。そしてそのために必要なことには、惜しまずお金を使うということです。

自分の才能にお金を投資する

自分の才能にお金を投資する



ただ、自分にどういう才能や能力があるかは、簡単には特定できません。そこでまずは、自分が夢中になれるものを見つけることです。夢中になれるということは、自分の中に眠っている才能を構成する要素を内包しているからです。

たとえばプロスポーツ選手として活躍している人であれば、その種目での才能があると言われるでしょう。野球のイチロー、ゴルフのタイガーウッズ、テニスの錦織圭選手などなど。

そんな彼らは、子どもの頃から何十年も練習し、さらに1日何時間も練習してきたはずで、現在でも毎日鍛錬しています。さらに自分の弱点や強化すべきポイントを特定し、自ら練習方法を工夫する。食事や睡眠といった体調管理も大切であり、人生のほとんどを注ぎ込んでいる。

それはやはり好きでなければできないことです。好きなことなら集中できるし、苦しい場面でも耐えられる。だから継続できる。継続できるから上達する。そして気が付いたら一流と呼ばれるようになっている。

実業の世界でも、たとえばマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は、かつてハーバード大学のコンピュータルームにこもりっきりで、「ビルに会いたければコンピュータルームに行け」と言われていたのは有名な話です。

また、元日本マイクロソフト社長の成毛真氏もその著書の中で「マイクロソフトの米本社の入り口に、口から血を流しながら倒れている男がいたが、この会社大丈夫か、と思った」「後で聞くと、口にハンバーガーのケチャップをつけたたま寝ていたビルだった」と書いています。

つまりそれくらい没頭し、尋常ではないくらいエネルギーを注ぎ込んだからこそ、現在のマイクロソフト帝国を築き、ゲイツ氏が今でも世界一の大富豪である理由のひとつではないでしょうか。つまり、夢中になれるものこそが自分の才能のひとつである、と言えます。

「没頭力」をお金で獲得する

また、この没頭できる環境は、お金を使わないと得られないことがあります。たとえば日本女子卓球界のエース・石川佳純選手は、親が家を新築し、1階に卓球場を作ってくれたそうです。以後めきめきと腕を上げた彼女は、小学6年生でミキハウスにスカウトされ、史上最年少の13歳で全日本ベスト4入りします。

サッカー日本代表のFW・宇佐美貴史選手の親も、集合住宅では室内で思い切って練習できないと考え、サラリーマンには手が届きにくい価格にもかかわらず、小学校のグラウンドのすぐそばにある物件を無理して購入。彼は夕方までは小学校のグラウンドで、暗くなったら家の中でボールを蹴り続け、13歳でガンバジュニアユースに入団しました。

フィギュアスケートはもっと顕著で、そもそも練習できる施設が限られているため、親が送迎しなければならないし、リンク代もかかりますから、家族全員が子のために尽くします。このように、子が没頭できる環境作りに、親がお金を惜しまなかったからこそ彼らのような天才アスリートが誕生したのでしょう。

子どもは親の協力が不可欠ですが、私たち大人は自分で環境をつくることができます。たとえばプログラミングをやってみたいと思ったら、自分でパソコンを買うことができる。そして実際にやってみたら面白かった。最初はYou Tubeのプログラミング動画を見て学んでいたが、もっと深くやりたいと思った。そこで専門書を読んだり専門学校に行ってみたい。だからそこにもお金も時間も惜しまず投入する。

自分の才能を伸ばすために投資をすれば、それは自分をより稼げる人材にバージョンアップさせるのと同じこと。それこそ、株価や為替レートなどに関係なく、誰にも奪うことのできない貴重な財産ではないでしょうか。

参考図書)「33歳で資産3億つくった僕が43歳であえて貯金ゼロにした理由~使うほど集まってくるお金の法則~」(日本経済新聞出版社)
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