おやつからガッツリ飯まで!安くておいしい下町グルメ
高級中華もいいけれど、下町のどローカルなグルメもまた魅力的。小腹が空いたときのおやつから屋台飯まで、魅惑の下町グルメの数々を食べ歩いてみましょう。1.香港版ベビーカステラ「鶏蛋仔(ガイダンジャイ)」
街を歩いていると漂ってくる甘い香り。そのもとは鶏蛋仔(ガイダンジャイ)。小麦粉に卵と砂糖を加えただけのシンプルな生地をポコポコとくぼみのついた鉄板に流し込み、焼いたもの。素朴でどこか懐かしい味です。アツアツのうちに食べきりたい?蛋仔HK$17(約246円)
■利強記北角鶏蛋仔
住所:492 King's Road, North Point, Hong Kong
TEL:2590 9726
アクセス:MTR北角(ノースポイント)駅B3出口から徒歩約2分。
営業:7:00~23:00
定休日:無し
2. ういろうのような味と食感「プッチャイゴウ」
手のひらサイズの小さな陶器のお碗に、米汁、小豆、砂糖を入れて蒸し固めたもの。食感も味もういろうに近く、甘くてもちっとしています。使う砂糖によって色が違う●仔▲(プッチャイゴウ ※●は「石」偏に「本」、▲は「米」偏に「羔」)。白は普通の白砂糖、茶色はきび砂糖を使用しています。
竹串に刺したりビニール袋に入れたり、出し方は店によっていろいろ。●仔▲(※●は「石」偏に「本」、▲は「米」偏に「羔」)HK$10(約145円)
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■坤記▲品專家 ※▲は「米」偏に「羔」
住所:Shop 10, 115-117 Fuk Wah Street, Sham Shui Po, Kowloon
TEL:2360 0328
アクセス:MTR深水●(サムソイポー ※●は「土」偏に「歩」)駅B2出口すぐ。
営業:8:00 ~23:00
定休日:無
3.飲茶の点心とはちょっと違う「腸粉(チョンファン)」
腸粉(チョンファン)といえば、飲茶のときの定番点心のひとつ。飲茶好きの方なら、ツルンとしたライスペーパーでエビやチャーシューを巻いたものを想像することでしょう。しかし、下町の軽食として愛されている腸粉は全く別の姿。ライスペーパーのみをくるくると巻いて棒状にしたものを5センチくらいに切ったもの。これにゴマダレと甜醤という甘いタレをかけ、ゴマを散らしていただきます。
腸粉HK$8(約116円)/小、HK$12(約174円)/中、HK$16(約232円)/大 <撮影:西澤智子>
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■合益泰小食
住所:G/F, 121 Lam Street, Sham Shui Po, Kowloon
TEL:2720 0239
アクセス:MTR深水●(サムソイポー ※●は「土」偏に「歩」)駅C2出口から徒歩約1分。
営業:6:30~20:30
定休日:無し
4.なんちゃってフカヒレスープ「 碗仔翅(ウンジャイチー)」
広東料理の代表格フカヒレスープ。今でこそちょっと奮発すれば食べられるようになりましたが、40~50年代は庶民には全く縁がない食べ物でした。そこで知恵をしぼって誕生したのがこの碗仔翅(ウンジャイチー)。直訳するとフカヒレボウル。春雨をフカヒレに見立て名づけられたのだとか。醤油風味のとろみスープの中には春雨をはじめ、シイタケやキクラゲ、溶き卵が入っています。
見た目以上のボリューム感。碗仔翅HK$20(約290円)/小、HK$25(約362円)/大 <撮影:西澤智子>
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■渣哥一九九六
住所:Shop B, G/F, 30 Jardine's Bazaar, Causeway Bay, Hong Kong
TEL:2420 0678
アクセス:MTR銅鑼湾(コーズウェイベイ)駅F1出口から徒歩約3分。
営業:7:30~22:30
定休日:無し
5.好きなものを4つ選べる「煎醸三寶(ジンヨンサンボウ)」
街角のフードスタンドの定番おやつ。魚のすり身をくっつけた野菜や厚揚げを鉄板で焼いたもの。ピーマンやナス、トウガラシ、ソーセージ、厚揚げなどから好きなものを4つ選んで袋に入れてもらいます。地元っ子に倣って醤油を垂らしていただきましょう。
名前は三寶ですが、4種類選べる店がほとんど。煎醸三寶(HK$15(約217円)/4 個) <撮影:西澤智子>
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■渣哥一九九六
住所:Shop B, G/F, 30 Jardine's Bazaar, Causeway Bay, Hong Kong
TEL:2420 0678
アクセス:MTR銅鑼湾(コーズウェイベイ)駅F1出口から徒歩約3分。
営業:7:30~22:30
定休日:無し
6. 紅茶と八角の味が染み込んだ「茶葉蛋(チャイプダン)」
直訳すると茶葉卵。つまりお茶で煮込んだゆで卵のこと。殻に予めヒビをいれて煮込むので、中まで味がしみしみ! 台湾にも同じようにお茶で煮込んだ卵がありますが、台湾では中国茶を使うのに対し、香港では紅茶をベースしているお店があるのが特徴(使用する茶葉は店によって異なります)。紅茶に八角や山椒を加えた独特の香りもやみつきになります。やけどするほど熱くて手がベタベタになるので、ウエットティッシュを用意して食べましょう。
茶葉蛋(HK$4(約58円)/1 個、HK$6(約87円)/2 個、HK$10(約145円)/4 個
■善福堂
住所:Shop C, 148 Woosung Street, Yau Ma Tei, Kowloon
TEL:3586 2916
アクセス:MTR佐敦(ジョーダン)駅C出口から徒歩約3分。
営業:10:00~23:30 定休日:無し
7. お豆腐屋さんの鉄板メニュー「魚肉煎醸豆腐(ユーヨッジンヨンダウフ)」
豆腐屋専門店のおなじみメニュー。鉄板の上に規則正しく並んだ豆腐の列をひっくり返すと片面にはたっぷりの魚のつみれ。ジュ~っという焼き音に食欲がそそられます。焼き立てに醤油かチリソースをかけてめしあがれ。
大豆の味が濃厚な魚肉煎醸豆腐HK$16(約232円)<撮影:西澤智子>
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■人和荳品廠
住所: 55 Jardine's Bazaar, Causeway Bay, Hong Kong
TEL:2808 4738
営業:11:00~21:30
アクセス:MTR銅鑼湾(コーズウェイベイ)駅F1出口から徒歩約3分。
定休日:無し
8. ビールのつまみにピッタリ!「小炒皇(シュウチャウウォン)」
ローカルグルメといえば外せないのが、大排▲(ダーパイドン ※▲は「木」偏に「富」+上に2画」)と呼ばれる屋台飯。中華鍋を豪快にふるいあっという間にできる料理はシンプルだけど侮れないおいしさです。小炒皇(シュウチャウウォン)はそんな屋台飯の代表格。イカ、干しエビ、シラスなどの海のものと、ニラ、カシューナッツをXO醤で炒めたもの。店によっては味付けが塩コショウだけだったりさまざま。ニラの香りが食欲を誘う小炒皇HK$98(約1421円)
■●鬚雄旺角大排▲ ※●は「 髟」に 「胡」、▲は「木」偏に「富」+上に2画。
住所:Cook Food Centre, 3/F, Fa Yuen Street Municipal Services Building, Mong Kok, Kowloon
TEL:無し
アクセス:MTR旺角(モンコック)駅B3出口から徒歩約3分。
営業:17:00~24:00
定休日:無し
9.アサリのトウチ炒め「シージウチャウヒン」
中華鍋ひとつでサッとできる料理シリーズその2、●椒炒蜆(シージウチャウヒン)※●は「豆」偏に「支」。砂抜きしたアサリをトウチ醤で炒めたもの。トウチの豆の香りとピリッと辛い醤に白いごはんが欲しくなります。トウチ炒めは香港の定番の味付け。●椒炒蜆(※●は「豆」偏に「支」●は「豆」偏に「支」)HK$68(約986円)<撮影:西澤智子>
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■榮記(東成)飯店
住所:Shop CF4, Bowrington Road Cooked Food Centre, 1/F, Bowrington Road Market, 21 Bowrington Road, Wan Chai, Hong Kong
TEL:2574 3870
アクセス:MTR銅鑼湾(コーズウェイベイ)駅A出口から徒歩約6分。
営業:6:00~翌2:00
定休日:無し
10. 魚のワタ入りキッシュ「ブッジャイゴッユーチョン」
ふわふわでクリーミーな卵に包まれているのはほろ苦い魚のワタと陳皮。「●仔▲魚腸(ブッジャイゴッユーチョン ※●は「石」偏に「本」、▲は「火」偏に「局」)。はちょぴり渋い下町のキッシュ。お好みでコショウをかけて頂きます。店によっては揚げパンも入っています。●仔▲魚腸(※●は「石」偏に「本」、▲は「火」偏に「局」)HK$68(約986円)
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■榮記(東成)飯店
住所:Shop CF4, Bowrington Road Cooked Food Centre, 1/F, Bowrington Road Market, 21 Bowrington Road, Wan Chai, Hong Kong
TEL:2574 3870
アクセス:MTR銅鑼湾(コーズウェイベイ)駅A出口から徒歩約6分。
営業:6:00~翌2:00
定休日:無し
※HK$=14.49円(2017年7月6日現在)
取材協力:香港政府観光局
http://www.DiscoverHongKong.com