オートキャンプ

スモークチップ、スモークウッドの選び方

燻製の仕上がりを決める燻煙材には木材を砕いたスモークチップとさらにそれを固めたスモークウッドがあります。それぞれに長所がありますが初心者におすすめなのは、お線香のようにそのまま火をつければ煙を出し続けるスモークウッド。好みの樹種を探してオリジナルのおいしさを見つけましょう。

小林 孝延

執筆者:小林 孝延

オートキャンプガイド

燻製調理のキモは文字通り「煙」。食材にどんな香りの煙をいかにかけるか。それによって風味や出来栄えは大きく左右します。
様々な種類の燻煙材

様々な種類の燻煙材



樹種によって香りが違う燻煙材

この煙を発生させるのがスモークチップやスモークウッドと呼ばれる、木材から作られる「燻煙材」です。燻煙材にはさまざまな樹種があり、それぞれに特徴のある風味が楽しめます。

代表的なものにナラ、リンゴ、サクラ、クルミ、ヒッコリーなど。特に絶対的な決まりはありませんが、オールラウンドな食材に使えるのはヒッコリー、豚肉などには香りの強いサクラ、魚介類には甘い香りのリンゴなどがよく合います。
スモークチップ

木を細くチップ状にしたスモークチップ。フライパンなどの中に入れて下から火で熱して煙を発生させる

  • ヒッコリー 肉類全般、魚、チーズにもよく合う。すっくりとした香りの中に力強さがある。汎用性が高い
  • リンゴ 白身魚や鶏肉などにあう。クセのない甘い香りで、言われると「あ、本当にリンゴだ!」とフルーティな香りを感じる
  • サクラ 香りが強く燻製らしさが味わえる。ベーコンを作るときは僕はサクラを選びます。
  • クルミ 肉魚どちらとも相性がよくクセが少ない。色づきがよい。
  • ナラ クルミと同様にオールラウンドに使える。すっきりとした香り、軽い渋みが特徴
  • ウイスキーオーク ウイスキーを熟成させていたオークの樽材を使用したチップでほのかに香るウイスキーのフレーバーが特徴。
     

スモークチップかスモークウッドか

スモークウッド

木材を細かく砕いて固めた棒状のスモークウッド。そのまま火をつけて使用する

また、燻煙材は形状によってスモークチップとスモークウッドの2種類に大別され使用方法が少し違います。木を細かく砕いたスモークチップは熱源の上でチップを加熱することで煙を発生。好みで複数のチップをブレンドしたり、火力の調整で煙の量を変えることが可能です。

一方で木材を微粉化してブロックように固めたスモークウッドは、ウッドそのものに着火するとお線香のようにゆっくりと煙を発生させます。スモークチップに比べると少し値段は高めではありますが、熱源もいらず、温度管理もしやすいのでビギナーにもおすすめです。


家庭にある茶葉も燻煙材として使える!

しかしそうはいってもなかなか最初は選べないもの。どれに手を出していいか、悩みはつきません。そんなあなたへのおすすめはずばりオールラウンドなヒッコリー。肉も魚もチーズも卵もどれもおいしくしあがります。

また、スモークウッドが手に入らないときや、軽く煙の香りをつける程度なら紅茶やウーロン茶、ほうじ茶などの茶葉で代用することも可能です。このとき色づきをよくするのにザラメを一緒にいれるのもおすすめですよ。ぜひチャレンジしてみてください。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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