Googleスプレッドシートの「行・列の固定」はどんな機能?
どんなとき使うと便利?
顧客名簿や商品在庫などのデータを表形式で入力していくと、データ量が増えるにしたがって表が縦長や横長に大きくなって、画面に表示しきれなくなります。もちろん、表をスクロールすれば隠れている部分を表示できますが、スクロールによって表の見出し部分が隠れてしまうと、「このデータは何のデータだったっけ?」となりかねません。たとえば、次は、47都道府県の昼間の人口を調査した総務省のデータをGoogleスプレッドシートに取り込んだ表です。「昼間人口」は昼間の人口、「昼夜間人口比率」は昼間/夜間の人口の比率を示しています。たとえば90%なら、昼間は夜間の90%の人口になることを示しています。そして、その右側のデータは、自分の住んでいる市区町村で従業・通学しているのか、他の都道府県で従業・通学しているのかなどを示しています。
この表をじっくり見ていくと、たとえば「埼玉県は他県で働いている人、学校に通っている人が100万人もいるのか……」といった、いろいろなことを発見できます。ところが、表をスクロールして次のような状態になったとします。
鹿児島や沖縄などのデータが表示されていますが、見出しがスクロールによって隠れてしまったので、各データが何を意味しているのか、わかりづらくなってしまいました。
このように、スクロールによって表の見出しが隠れてデータの入力・確認が難しくなるときは、「行・列の固定」の出番です。
行を固定してつねに見出しを表示する
ここでは、先ほどの表を利用して、表をスクロールしても、つねに見出しが表示されるようにしてみましょう。なお、この例では、縦長の表を上下にスクロールしたとき、表の上端の見出しをつねに表示するので、固定するのは「行」ということになります。1. 行番号の6をクリックして行6を選択します。
2. [表示]-[固定]-[現在の行(6)まで]を選択します。なお、1行だけ固定したいときは[1行]、2行だけ固定したいときは[2行]を選択してもかまいません。
3. 1~6行までが固定されました。固定されると、6行の下端に太い線が表示されます。
4. スクロールして表の下の方を表示しても、1~6行はつねに表示されます。このため、表のデータが何を意味しているのか迷うことがありません。
以上が行の固定です。
固定を解除する方法
行の固定を解除するときは、[表示]-[固定]-[行なし]を選択してください。解除するときは、アクティブセルはどこにあってもかまいません。なお、今回は「行の固定」を説明しましたが、横に長い表の場合は「列の固定」を使ってください。たとえば、いちばん左側の列に商品名が入力されていて、横方向に毎日の売上がたくさん入力されているような表をイメージするとわかりやいと思います。
操作方法は行の固定と同じです。列番号をクリックして列全体を選択したら、[表示]-[固定]-[現在の列まで]を選択するだけです。解除の方法も同じです。
大きい表を扱うときには、行・列の固定を利用するかどうかで、表の見やすさやデータ入力のしやすさが、まったくちがってきます。大きい表を作ったり閲覧したりすることが多い場合は、ぜひ活用してみてください。