毎月の収支はできるだけ変動を減らしたい

きちんと家計簿をつけて、毎月の収支は赤字という家庭の問題点は、収入が少なかったり、節約の努力が足りないからではありません。何気なく出ていく臨時出費によって、家計の変動が大きいことが問題なのです。食費、水道光熱費、通信費など費目ごとに細かく予算組みをしても、突発的に数千円、数万円の臨時出費があると、それだけで家計管理は混乱してしまいます。

臨時支出が家計には大きな負担に

臨時支出が家計には大きな負担に



身近な例として、GWや夏休みなど長期休暇に入ると、レジャーやイベントに出かけるたびに遊興費がかさむことになります。毎月の家計で「遊び」の費用を予算に入れていたとしても、こうした数千円単位の出費が積み重なれば、まとまった金額になります。

また、日常の生活に大きな変化はなくても、家や車、家電製品のちょっとした修理で数万円の出費になることもあります。筆者も、以前、うっかりミスで車のバンパーを傷つけ約3万円の修理代がかかりました。加えて、カメラや時計の修理も同時期にあり、立て続けに臨時出費が重なり、大きな痛手となりました。

こうしたときに、日常の生活口座からお金を出してしまうと、ひと月の収支は赤字になってしまいます。口座に余裕資金があったとしても、赤字になるというのは、あまり気分のいいものではありません。できるだけ、毎月の収支はルーティンで回し、できるだけ変動を抑えられると、結果的には家計管理がラクになり、どこかで無理な節約をすることもなく、お金に関して、ストレスフリーの生活が送れるようになります。

臨時出費用の口座を作り、日常生活費とは分けて管理する

では、ストレスフリーの生活を送るためにはどうしたらいいのでしょうか。

お金を貯めるためには、目的に合わせて定期預金などの貯蓄口座を作っていることでしょう。でも、こうした貯蓄口座は、子どもの教育費や住宅購入の頭金のためなど、数年後に使う予定のあるお金の口座です。毎月の臨時出費をこの貯蓄口座から取り崩して使う人はいないでしょう。たいていは、生活費の口座からお金を引き出して使っているはずです。

お金に色はありませんから、どの口座から引き出しても同じですが、家計管理の面では、お金に色をつけておくことが大事です。

臨時出費のための口座を生活費口座とは別にもっておく、というのがその解決策になります。何も定期預金にする必要はなく、第二の生活費口座と考えればいいのです。生活費口座はA銀行、臨時出費口座はB銀行と分け、出費の性格によって引き出す口座を変えるのです。

その際、A銀行からB銀行へ毎月振替する必要はなく、ボーナスで残ったお金を入金する、というぐらいのイメージでいいでしょう。何十万円もB銀行に預けておく必要はなく、ちょっとしたお金、毎月の家計管理からは出したくない額を試算し、年に2回程度、入金すればいいのです。

こうした方法は、年間で数回出ていく「特別支出」の口座管理と同じです。冠婚葬祭、帰省費、家族旅行代、固定資産税などの税金、保険料のまとめ払いなど、「特別支出」として、別管理している人も少なくありません。すでにこのやり方をしているなら、臨時出費もこの口座を利用すればいいでしょう。

要は、「毎月の生活にかかるお金」と「それ以外のお金」は、家計簿上だけではなく、物理的に口座も分けて管理することが大事だということです。

臨時出費用に向いている口座

普段の生活費は、通常、給料が振り込まれる銀行の普通預金口座で管理しています。では臨時出費用の口座はどういう金融機関が向いているのでしょうか。

それは、預け入れしやすく、引き出しやすい口座です。

一番利便性が高いのが、生活費の口座とは別に、同じ銀行で支店を変えて、もうひとつ口座をつくる方法。同じ銀行なら、ATMの使い勝手も把握できているうえ、ネット取引ができるようにしておけば、振替もネット上で簡単にできます。

次に、コンビニATMなどとの提携が多い銀行。入金もついでのときにできるので、入金忘れもなくなり、また引き出すときも簡単に引き出すことができます。子どもと遊びに出かける途中でコンビニに立ち寄り、「今日遊ぶ分」として引き出せるのです。ただし、提携先によっては、ATM引き出し手数料がかかる場合があるので、その点は、事前に確認しておく必要があります。

それほど頻繁に臨時出費はないけれど、生活費の口座と分けたい、という場合は、日常の行動範囲から離れた場所にある銀行を使うのもいいでしょう。なんでもかんでも臨時口座から引き出してしまっては、元も子もありません。どうしてもの時だけ、「あえて引き出す」ためには、普段、縁がない銀行に預けておくようにします。

お金を上手に貯めるには、お財布がわり、金庫がわりに、どれだけ有意義に金融機関を使い分けられるかがキモです。今や金利差はほとんどありません。当面使わないお金なら、少しでも金利のいい定期預金に預けるのが鉄則ですが、普段使いのお金は、使い道によって銀行を分けておく、これがムダ使いを防ぐことにもつながります。

生活費の口座、月々の臨時出費の口座、年間の特別支出の口座をきちんと分けられたら、あとのお金は、貯蓄する口座に貯まっていきます。「使う」と「貯める」をしっかりと意識するようにしましょう。

【関連記事をチェック!】
ボーナスが出たら、資産表で貯蓄の増減をチェック!
貯めたい人必見!「引き出しにくい」預け先ベスト5


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。