ダイエット中にお酒を飲むなら「焼酎」がおすすめ!
日本酒は糖分が高く、ビールは「ビール腹」の語源、カクテルは甘くてアルコール度数も高いし、ワインはおつまみに脂っこいものが多い……。だから、お酒って太っちゃう。でもたまにはお酒を飲みたーいと思っているあなた、もしくは、ダイエット中なのにどうしても宴席に出なくてはならないというあなた、安心してください。焼酎なら大丈夫!さっそく「ダイエット中に飲むなら焼酎」の理由を挙げてみよう。
焼酎は糖質ゼロってホント?
まず第一に、焼酎には糖質が含まれていない。「え!? 芋焼酎なんて甘い味がするじゃないか」って思っただろうか。そう、たしかに甘く感じることはある。でも、あれ、実は、香りが甘いだけなのだ。香りが甘いと口に入れたときも「含み香」が甘く感じられ、味も甘いと勝手に脳みそが勘違いしてしまうのだ。とくに濃厚タイプの芋焼酎をお燗にすると甘く感じる(それがお燗の魅力でもあるのだけど)。なぜ焼酎に糖質が含まれていないかというと、それは「蒸留酒」だから。ワインや日本酒、ビールは「醸造酒」というカテゴリーで、糖分はもとより、酸味や旨味など様々な成分が含まれ、それがおいしさにつながっている。
そして蒸留酒は醸造酒を蒸留したもの。いろんな成分が含まれる醸造酒を蒸留しても、アルコールのみが抽出されるだけで糖分は残らない。酸味も旨味も残らない、いわばよりピュアなアルコールのみが蒸留酒というわけだ。だから焼酎は糖質ゼロ。
ちなみに、本格焼酎も甲類焼酎も、芋焼酎も麦焼酎も米焼酎も黒糖焼酎(黒糖なのに!)も泡盛も、国産の焼酎はすべて糖分はゼロ! 安心した? ただし、注意すべきは「サワー」とか「チューハイ」などの焼酎カクテル類。これには糖分が使用されているのでダイエット中の人は気を付けるべし!
焼酎のカロリーは脂肪にならない?「エンプティ・カロリー」
次にカロリー。ダイエットの敵はなんてったってカロリーだ。まずはお酒のカロリーを見てみよう。■お酒100mlあたりのカロリー比較
お酒のカロリー比較(100mlあたり) | カロリー |
---|---|
ビール | 40kcal |
ワイン | 70kcal |
日本酒 | 100kcal |
焼酎 | 150kcal |
ウイスキー・ブランデー・ウォッカなど | 250kcal |
どうだろう。同じ量でカロリー比較をしてみるとビールが一番カロリーが低く、ウイスキーやウォッカなど蒸留酒が最も高い。つまりこれ、お酒のカロリーはアルコール度数に比例しているということなのだ。ただ、ビールは小さい缶でも350ml、この小缶1本を飲めば140kcal 。店によっても差があるが、ビール中ジョッキなら450ml程度で180kcal。
いっぽう、一見カロリーが高い焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は、そのままで飲むことは少なく、水やお湯で割って飲むことが多い。ちなみにウイスキーの水割りやハイボールであれば、シングル量(お酒30ml)として1杯約80kcalほど。焼酎の水割りやハイボールを同じくシングル量(お酒30ml)とすれば約50kcalほど。
そのほか、ワインならグラス1杯100mlとして70kcal、日本酒1合(180ml)なら180kcal。どうだろう。いずれも「極めてカロリーが高い」とは言えないのだ。さらに、アルコールに含まれるのは「エンプティ・カロリー」という身体に残らないカロリーといわれ、多少数字が高くても、直接太る原因とはいえないのである。 では、なぜビール腹に代表されるように「お酒は太る」のイメージを持たれるのか。その大きな原因はおつまみや料理にある。どうしてもビールには唐揚げやピザなど脂っこい料理を食べたくなるもの。ダイエットの敵はあくまで料理であることを肝に銘じておこう。
焼酎は身体にいい?「プリン体ゼロ」と「ウロキナーゼ」
次に、焼酎をはじめとした蒸留酒にはプリン体が含まれていないという事実。プリン体はご承知のように痛風の原因になり、腎臓で結晶化すると、尿路結石や腎障害を引き起こすこともある。とくにビールには多く含まれているとされ、痛風でビールを控えているなんていう人も案外多い。<参考>アルコール飲料中のプリン体含有量 (公益財団法人日本痛風財団)
さらに、焼酎には「ウロキナーゼ」という血栓防止効果のある成分が含まれており、いわゆる血液サラサラに関連があるともいわれている。これは、倉敷芸術科学大学生命科学部教授・学部長の須見洋行教授が研究発表したもので、もともと血栓溶解剤として利用されていた成分が焼酎にも含まれていることを発見した。うれしいことに飲む以外に香りをかいだだけでも効果があるという説もある。
以上から、焼酎は糖質ゼロ、プリン体ゼロの安心アルコールであるとご理解いただけただろうか。さらにカロリーも飲み方次第で低くできるし、身体に優しいお湯割りやお燗ならば、もっと健康的に飲めるはず。
ダイエット中だけどお酒を飲みたい、飲まなきゃいけない、健康的にお酒を楽しみたいという方には、迷わず焼酎をおすすめしたい。でも、もちろん飲み過ぎは厳禁。自分の適量を守り、カロリーを考えたおつまみを適度に食べることで悪酔い防止、健康的な楽しみを実現できることはお忘れなく。
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