体臭・脇汗ケア/体臭・脇汗ケア対策

脇汗を改善!不安になるほど脇の汗が臭うって本当?

体臭・脇汗にお悩みの方必見!ワキの汗は気にすれば気にするほど多く出てきて、ニオイも強くなっていくことを知っていますか? 体臭・多汗の専門家である五味常明先生に、脇あせ対策についてお聞きしました。

早川 景子

執筆者:早川 景子

スキンケア・ボディケアガイド

気になる脇汗の正体は、緊張して出てくる汗!?

脇汗1

気にすると、かえって出てくるのが汗!


「ワキの汗ジミが気になる」「蒸れるとすぐに脇汗が臭ってきてドキッとする」……気温が上がることで、脇汗の悩みが増えていきます。

「脇汗で悩んでいる人のうち7~8割の人たちは、精神性発汗による汗での悩みになります」と、体臭・多汗の専門家である五味常明先生。

精神性発汗とは、緊張を感じることで発汗中枢が働き、汗をかくことをいいます。たとえば、「人前で話すから緊張する」「試験が始まるかと思うとドキドキする」といったときにドッと出てくる汗は、精神性発汗によるものです。おもにエクリン腺からの発汗で、ワキ、手のひら、足の裏、額など、部分的にかき、ニオイが強くなるのが特徴です。

体温調節の汗や食事中の汗は通常あまりにおわない!?

におう汗とにおわない汗の違いは?

におう汗とにおわない汗の違いは?

これに対して、同じエクリン腺からの発汗でも、温熱性発汗というのがあります。これは体温調節のためにかく汗で、通常、ニオイは強くなりません。

さらに、辛いものを食べたときに出る汗は、味覚性発汗によるもので、こちらも通常、ニオイは強くなりません。

ニオイが強い、というとワキガがありますが、ワキガの汗はアポクリン腺から発汗し、何種類かの脂質、中性脂肪、脂肪酸、コレステロール、鉄分、蛍光物質、色素などが多く含まれています。

ワキガについては医師に相談するのが一番ですが、精神性発汗が伴うことが多く、それにより、より一層ニオイが強くなります。
 
 

 制汗剤を使うことで「汗が止まる」とワキへの自信が出てくる

脇汗2

制汗剤を上手に使って、汗やニオイをできるだけ気にしないことが大事


ではなぜ、精神性発汗で悩んでいる人が多いかというと、それは、「緊張する」→「汗をかく」→「また汗をかくのではないかと不安になる」→「また汗をかく」→「汗ジミが見られているのではないかと不安になる」→「もっと汗をかく」というような悪循環に陥り、いつまでも解消されず、悩みが深くなっていくためです。

「止めよう、止めようとするとますます汗は出ます。この悪循環から抜け出すには、意識が汗に向かわないようにすることが大切です。そのためには、汗が止まった、汗はかくけれど乾く、といった実体験をもつことです」と五味先生はアドバイスをしてくれます。

制汗剤と汗腺トレーニングで汗に勝つ!

制汗剤と汗腺トレーニングで汗に勝つ!

制汗剤と汗腺トレーニングで汗に勝つ!

具体的な汗の臭い対策には、制汗剤の使用と汗腺を鍛えることがおすすめです。

制汗剤を使うことで、一時的でも「汗が止まった」「ニオイが減った」と実感できます。そして、しばらく使い続け、その体験を継続させることで「汗をかいても大丈夫」という自信がついてきます。汗を気にしない習慣へ近づくことができるのです。

ワキの汗とニオイが気になるときは、制汗剤は汗を抑える効果と、抗菌効果のあるタイプを選びましょう。ニオイは、汗だけでなく、古い皮脂や角質が雑菌により分解されて発生するからです。

いつでも汗を気にせずいられることが大切なので、効果が持続するタイプや、手軽に塗り直しができるタイプなど、自分の生活の中で取り入れやすいものを選びましょう。使うときは、濡れたタオルで汗をよく拭いてから使いましょう。


汗腺を鍛えると汗が変わる!汗をかいてもすぐに乾く!

脇汗3

お風呂や運動で汗を流して汗腺を鍛えると、ニオイがしにくい汗をかくようになる!


もうひとつ、汗腺を鍛えると、汗をかく機能がよくなり、肌の上ですぐに乾く、サラサラの汗をかくようになり、「汗はかくけれどすぐに乾く」といった実感がもてるようになります。しかも、この汗はすぐに乾くため、ニオイの原因になりにくいのが特徴です。

汗の原料は血液なので、かいた汗は血液に再吸収されます。つまり、ろ過されます。汗腺機能がよいと再吸収力がよいため、かく汗はサラサラとしています。

しかし、汗腺機能が悪いと再吸収力が落ち、血液の成分(ミネラル、アンモニア、乳酸など)が汗とともに出てしまうことになり、ベタベタとした汗をかくことになります。このような濃度の濃い汗は蒸発しにくいため、気化熱により体温を下げることがなかなかできず、ダラダラと汗をかき続けることになります。つまり、汗腺機能が悪いと、臭う汗をかき続けることになるのです。

汗腺を鍛えるのは、つまり「汗をかく」ことです。以下のことを取り入れてみましょう。
  • シャワーではなくバスタブに浸かる
  • 冷房が効いた部屋に長くいるときは、約3時間ごとに熱めのお湯やお茶を飲む。
  • 有酸素運動を取り入れる。ウォーキング、水泳、サイクリングなど。

汗が気になる季節を前に、このような汗対策をすることで、脇汗を、人目を気にせず生活できような自信をぜひつけてください。


記事監修/五味常明(ごみ つねあき)

五味常明先生

五味常明先生


五味クリニック院長 日本心療外科研究会代表 体臭・多感研究所所長。医学博士。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる「心療外科」を新しい医学分野として提唱。ワキガ・体臭・多汗治療の現場で実践している。
http://www.gomiclinic.com
取材協力/シービック http://cbic.co.jp


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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