40代は貯蓄ゼロ世帯が35%も
仕事では働き盛り、従来の給与体系であれば収入がぐっと増えてくるはずの40代ですが、給与水準のフラット化が進んでいて、なかなか給料が上がらない人もいるようです。そのような時代、40代の平均貯蓄額は、どれくらいでしょうか。「家計の金融行動に関する世論調査」(2016年)によれば、40代の平均貯蓄額は588万円、中央値(多い順または少ない順に並べたときの真ん中にあたる額)は200万円です。年収別に40代の貯蓄額を見てみましょう
- 年収300万円未満 貯蓄ゼロ50%、平均225万円、中央値0円
- 年収300万円~500万円未満 貯蓄ゼロ42.2%、平均423万円、中央値70万円
- 年収500万円~750万円未満 貯蓄ゼロ27.4%、平均637万円、中央値425万円
- 年収750万円~1000万円未満 貯蓄ゼロ16.2%、平均1069万円、中央値820万円
- 年収1000万円~1200万円未満 貯蓄ゼロ26.7%、平均1067万円、中央値620万円
- 年収1200万円以上 貯蓄ゼロ0%、平均23647万円、中央値2100万円
年収300万円未満では半数が貯蓄ゼロ。年収が上がるにしたがって貯蓄額も増えていきますが、年収1000万円~1200万円未満でも貯蓄ゼロ世帯が26.7%あります。ただし、この調査での貯蓄(金融資産)は、「普通預金か定期預金かにかかわらず、将来に備えて蓄えている部分」と定義しています。ですから、多少の残高があっても、近々使う予定だったり、生活費と考えていたりで、貯蓄ゼロと回答している世帯もあるでしょう。
また、この平均貯蓄額588万円、中央値200万円は、貯蓄ゼロ世帯も頭数に入れて計算したものです。資産を持っていると答えた人の平均や中央値はどれくらいになるのでしょうか?
金融資産保有世帯の平均貯蓄額939万円、中央値622万円
金融資産を保有する40代の平均貯蓄額は939万円、中央値は622万円で、だいぶ高くなっています。金融資産保有額別の割合は次の通りです。- 金融資産保有額100万円未満 5.8%
- 金融資産保有額100万円以上200万円未満 5.5%
- 金融資産保有額200万円以上300万円未満 3.9%
- 金融資産保有額300万円以上400万円未満 4.3%
- 金融資産保有額400万円以上500万円未満 5.1%
- 金融資産保有額500万円以上700万円未満 6.9%
- 金融資産保有額700万円以上1000万円未満 7.1%
- 金融資産保有額1000万円以上1500万円未満 9.1%
- 金融資産保有額1500万円以上2000万円未満 4.6%
- 金融資産保有額2000万円以上3000万円未満 3.4%
- 金融資産保有額3000万円以上 3.1%
- 無回答 6.3%
ご自身の貯蓄額や状況と比べて、いかがでしょうか? 他の家に比べて貯蓄が少ないと思った方も、40代は老後まではまだ時間があります。同時に、ふくらんでいく教育費などの支出をコントロールしながら、老後に向けた準備をスタートできるかどうか、とても大事な時期です。気を引き締めて貯蓄を増やしていきたいものです。
(データはすべて「家計の金融行動に関する世論調査2016(2人以上世帯調査)」より、40代は世帯主の年齢)
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