大好評の「空飛ぶママからの手紙」
好評の大韓航空「空飛ぶママからの手紙」 |
一人旅の子供のエスコートサービスを導入するエアラインは年々増えていますので、子供を一人で送り出す際には各社に問い合わせてみてください。エスコートできる人数にも限りがありますので、利用する場合は早めに予約を入れることをおすすめします。
ちびっ子CA体験とファミリー限定ジェット
子供たちにもフレンドリーなニュージーランド航空のクルーたち |
また、機内サービスに定評のあるシンガポール航空では、子供連れのお母さんなどが乗っていると、客室乗務員が代わる代わる子供をあやしたり遊んであげたりする光景を機内で目にすることがあります。乗務員のチーフに聞いてみたところ、これはマニュアル化されたサービスではないとのこと。小さな子供がいるとお母さんがゆっくり食事をとれなかったりするので、客室乗務員たちが自主的に行動しているのだそうです。シンガポール航空の人気の秘密は、こんなところにもあるんだなと感じました。
新しい話題としては、JALが2009年8月14日に、成田からハワイに向けて「ファミリージェット」という限定便を運航します。搭乗できるのは、12歳未満の子供と同行する家族だけ。幼い子供を伴った長時間のフライトは、周囲に気をつかって親も大変ですが、同じような境遇の人たちだけ集めた便なら気苦労もありません。。機内には授乳やおむつの交換ができるゾーンを設置するほか、大型スクリーンで子供向け映画の上映会なども企画されているそうです。これが成功すれば、今後こうした企画は増えてくるかも知れません。
乳幼児の安全と運賃の問題
最後に、問題点も提起しておきましょう。乳幼児を連れて飛行機に乗る人が増えてくると、そこで考えなければいけないのが、飛行中に突然の乱気流に遭遇した際などに乳幼児の安全をどう守るのかということ。従来は「親がしっかり抱っこする」というのを原則としていたエアラインも、最近は車で使うようなチャイルドシートなどの持ち込みを推奨しはじめています。とくに欧米では、乳幼児と搭乗する際には自前のチャイルドシートを持ち込むことが数年前から一般化しています。JALでは、事前予約すればチャイルドシートを機内で無料貸し出すサービスを始めました。ただし、ここで問題になるのが運賃のこと。大人のひざの上ならば無料にしている3歳未満の子ども(国内線の場合。国際線なら2歳未満まで大人運賃の1割)も、チャイルドシートを使用する場合に座席利用に伴う子供運賃(大人の75%など=航空会社で違う)が必要になります。そんなお金は払えないから、いままでどおり膝の上で抱っこで──という人がまだまだ多いようですが、それでは上空での突然の揺れや食事の際に熱いお茶などをこぼさないかといった安全面が解決されません。子供の安全を考えての利用しやすい親子運賃の設定など、エアライン業界全体で議論すべき時期にきていると思います。