自動車保険

自動車保険の節約術 保険会社を乗り換える方法(2ページ目)

運転者限定の範囲見直しや車両保険の免責金額変更は自動車保険料節約の王道ですが、最も有効な方法の1つに保険会社の乗り換えがあります。メリットのある乗り換えをするための手順と、注意したいポイントを整理していきましょう。

執筆者:平野 雅章

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満期前乗り換えの2つのデメリット

「元の契約の満期日と新契約の始期日を同一にするのが基本」と前述しましたが、元の契約が満期になる前に乗り換えをすることも可能です。ただし、その場合、大きく2つのデメリットが存在します。

■デメリット1.等級の進みの遅れ
自動車保険の等級は保険会社を変更しても原則、引き継がれます。元の契約の満期日と新契約の始期日を同一にすると、元の契約で1年間無事故で保険を使っていなければ乗り換え時に新契約が1等級アップします。一方、満期前乗り換えでは、解約時点の等級が新契約にそのまま引き継がれることになります。この場合、乗り換え後の契約が1年後に満期をむかえるまで1等級アップされず、等級進捗が遅れることに。ただし、新契約を元の契約の満期日までの短期契約とする場合、解約前後の契約期間を合計し1年とみなして次契約の等級を決定する「保険期間通算特則」により、等級の進みの遅れを避けられる保険会社もあります。そうした保険会社を選べば、このデメリットは回避することができます。

■デメリット2.元の契約の未経過部分の保険料
一括払いの場合、満期前に解約すると保険料の一部は戻ってきますが、残りの期間を単純に日割り計算した金額が返金されるわけではありません。保険会社があらかじめ定めている「短期率」を用いて計算されます。たとえば、1年契約で半年後に解約すると、返金額は保険料の半額よりかなり少なくなるのが一般的です。月払いの場合は月割り計算となります。たとえば、2か月と10日で解約した場合は3か月分の保険料がかかります。この場合、4か月目の保険料引き落しが済んでいた場合のみ、1か月分が返金されることになります。

満期前の乗り換えは、こうしたデメリットを考慮した上で慎重に行いましょう。
 

保険料の高低だけでなく、補償・サービス内容も勘案した
バランスのいい選び方を

保険料だけでなく、事故対応などサービスの中身も確認してバランスよく

保険料だけでなく、事故対応などサービスの中身も確認してバランスよく

実際乗り換えのために保険料を比べてみると、代理店型よりダイレクト自動車保険の方が必ず低いわけではないと理解できるでしょう。同様に、補償・サービス内容も代理店型とダイレクト自動車保険という枠組みで単純に捉えず、保険会社ごとの違いを把握する必要があります。

保険料だけにとらわれ過ぎず、補償・サービス内容とのバランスで保険会社を選ぶことが最も大切です。スクリーニングの条件例として挙げたように、自分にとって必要な補償・サービス内容を明確にして安心した上で保険料の節約を考えるといった具合に、両立したバランスのいい選び方をぜひ実践してくださいね。
 
※本件ガイドが提供する記事は、特定の保険商品の募集を目的としたものではありません。また、掲載される情報の著作権は株式会社オールアバウトが有し、各国の著作権法、各種条約およびその他の法律で保護されています。
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