足の親指の爪が厚く硬く盛り上がる爪の病気「爪甲鉤彎症」とは
足の親指の爪が厚く硬くなっていく「爪甲鉤彎症(そうこうこうわんしょう)」。※画像はイメージ
クリニックにも「足の親指の爪が厚く変形してきた」「爪が変形したせいか圧迫感がある」「爪が厚くて爪切りが入らない」といった症状で来院される患者さんは珍しくありません。爪の変形があって他のクリニックで水虫と診断され治療を受けたものの治らずに受診された方もいました。
テーピングなどで自分で工夫している方もいるようですが、爪甲鉤彎症の原因、治療法、悪化防止も含めた予防法について解説します。
<目次>
- 爪甲鉤彎症の症状・特徴・水虫との違いと見分け方
- 爪甲鉤彎症の症例画像・写真…黒い濁り・盛り上がり・変形
- 爪甲鉤彎症の原因・好発年齢……50代以降に多いが20代の発症も
- 爪甲鉤彎症の治し方・治療法……削る方法もあるが皮膚科でも完治は困難
- 爪甲鉤彎症の予防法・セルフケアのポイント
- 水虫なら治療可能。まずは鑑別のためにも皮膚科受診を
爪甲鉤彎症の症状・特徴・水虫との違いと見分け方
爪甲鉤彎症になると、爪が分厚く、硬くなります。水虫と間違われることもありますが、水虫とは違い、爪が真っ白に濁ることは少ないです。爪甲鉤彎症の場合は黄色や茶色に少し濁って見えることが多いです。また、水虫の場合は爪がもろくなるため、爪を削るとぽろぽろと白い粉になり落ちますが、爪甲鉤彎症の場合は爪が硬くなるため、簡単には爪を削れないことが多いです。爪甲鉤彎症の症例画像・写真……黒い濁り・盛り上がり・変形
爪甲鉤彎症の症例
爪甲鉤彎症の原因・好発年齢……50代以降に多いが20代の発症も
爪甲鉤彎症は、長期間に渡って爪を傷害する力が加わることが原因で起こることが多いです。小さい靴や、先がせまい靴などを長く履いていると、外力で爪が傷害されるので爪甲鉤彎症の原因になります。運動選手やダンサーなど、足に外力が加わりやすいスポーツをしている場合も発症しやすいです。長く外力が加わることでなりやすいので、50代以降で特に多くなりますが、20代でも症状を発症することがあります。
クリニックで診ていると女性の方が受診されることは多いですが、一般的に性差は報告されていません。