デスクランプとは?
フロアランプとデスクランプを同じシリーズで揃えたシックなコーナー/写真提供:イデー
デスクランプとは、卓上で使用されることを想定して作られた照明のこと。自立しているか、もしくは天板にクランプ(ネジを締めて固定する金具)で固定でき、特別な工事がいりません。お気に入りの雑貨を置くような感覚で生活空間に気軽に取り入れることができます。
デスクランプの中には、タスクライトといって作業する手元を的確に照らすアイテムも含まれます。最近ではそのような機能に特化しつつも、インテリアのムードを盛り上げてくれるデザイン重視のアイテムも増えてきました。
デスクランプの色がインテリアのアクセントになるような選択肢も/写真提供:アートワークスタジオ
たとえ今住んでいる部屋にデスクがなくても、床置きしてうつりこみを楽しんだり、予算が潤沢でなくても予算内のアイテムでお気に入りコーナーを照らしたりすることで、夕暮れ以降の生活時間が劇的に変化します。今回はデスクランプの特徴や、インテリアを格上げする一工夫、おすすめのアイテムを予算別にご紹介します。
デスクランプを置くと期待できる効果
金属の磨きのデスクランプは映り込みも美しく、彫刻のような気品が/写真提供:LCI
デスクランプは手元の欲しいところに好みの分量だけの明るさを手に入れることができます。自宅に持ち帰った仕事を始めるのも、点灯するのが素敵なデスクランプならいいと思いませんか?
お気に入りのコーナーにコットンリボン素材の美しいランプを/写真提供:ザ・コンランショップ
帰宅して玄関で靴を脱ぎ、リビングへ向かう。いつもの場所に飾ったお気に入りのランプを点け、暗い部屋の中に浮かぶ心地よい光にホッとする。たとえ一人暮らしでも、映画のワンシーンのような静かな充足感が得られます。
素材そのものが美しい大理石をとおして光る照明をシャビーなインテリアに効かせて/写真提供:トム・ディクソン
演出したいアイテムにスポットのように照らす、フンワリと周辺を照らす、照明からもれる陰影自体を壁や床に落とす。こうした光の味わいを色々と試して、気分で替えられるのがコンセント照明のいいところです。
デスクランプを置く時に注意することは?
デスクの設置面積が小さくても、スチールなどの重たい素材を用いてるものを選ぶと安定する/写真提供:アートワークスタジオ
照明と作業するスペースの間に、自分の手で影を作る「手暗がり」にならないように配置すること。左利きの人は右に、右利きの人は左に設置します。また、デスクが小ぶりな場合は照明の足下の設置面積が小さなものか、天板にクランプで留めるタイプを選ぶといいでしょう。
電球形LEDランプへの交換時は、3つのポイントに注意
電球形LEDランプは、様々な製品が発売されています。デスクランプにおいて気をつけるポイントは「口金サイズ」「明るさ・光の色温度」「光の広がり方」の3つです。■口金サイズ
口金サイズは一般的な「E26」や少し小さめの「E17」などと表記されており、電球を回して取り付ける箇所の26mm、17mmという寸法を表わしています。もちろんですが、デスクランプの対応するサイズと異なる電球は取り付けができません。
■明るさ・光の色温度
LEDの明るさについて表すときは、lm(ルーメン)という単位が用いられます。60W形は810lm(ルーメン)が目安となります。また、光の色温度についてはk(ケルビン)という単位を用います。
一般的には、色温度の高い青白い光は明るくさわやかで活動的な空間に適し、色温度の低い黄色がかった光は落ち着いていてくつろげる空間に適しています。青白い光は「昼光色(6500~6700k程度)」と、太陽の光に近い「昼白色(5000k程度)」の2種類。好みによりますが、昼光色は集中力を高める一方で偏頭痛を起こす原因にもなることもあり、個人的には自然光に似た色味で見える昼白色をおすすめします。
また、リラックスする場面で使うのに向いている電球色は2700kが目安となります。電球色の方が落ち着いて作業できるという人もいるので、作業内容と好みで判断してみて下さい。
■光の広がり方
LED電球は光の広がり方によって感じる明るさが変わります。シェードがプラスチックやガラスなど透過性のある素材の場合は、「全方向が明るいタイプ」を選びます。一方金属製のラッパのような形状の場合は「下方向が明るいタイプ」でも。
予算別おすすめのデスクランプ
■1万円以下のアイテム・TORSBOテーブルランプ/IKEA
【価格】6999円(税込) 【サイズ】W175 DH620(mm) 【材質】シェード: ポリエステル サポートブラケット・ フレーム・ベース・ ソケットカップ: アルミニウム ブラケット: ポリアミド樹脂 重り: スチール
点灯すると、宙に四角い明かりが浮かんだように柔らかな光が広がるテキスタイルシェード。ソフトで心地よい雰囲気をインテリアに演出できます。この金額に見えない質感です。
■1万円~3万円のアイテム
・Madison-LED desk light(マディソンデスクライト)/アートワークスタジオ
【価格】15120円(税込) 【サイズ】W170 D130 H477mm 【材質】スチール、アルミ、真鍮
ゴールドのフレシキブルアームとダルトーンの色味が懐かしい雰囲気を醸し出すミニデスクライト。ベース裏面には壁面取付用のフック穴も設け、壁掛けも可能です。3色展開光源には米軍も採用する高品質で輝度の高いCREE社のLEDを内蔵しています。
・Gossip-LED desk light(ゴシップデスクライト)/アートワークスタジオ
【価格】18360円(税込) 【サイズ】W60 D170 H488mm 【材質】スチール、アルミ、真鍮
アルミ無垢素材の削り出しならではの繊細な形状と、真鍮製のパーツがレトロでシックな印象のデスクライト。真鍮製のトグルスイッチや細かく角度が変えられる接続部分など、細部まで拘ったパーツも魅力。光源には米軍も採用する高品質で輝度の高いCREE社のLEDを内蔵しています。
■3万円~5万円のアイテム
・LAMP by Marina(ランプ バイ マリナ)/イデー
【価格】33480円(税込) 【サイズ】W220 D220 H420 (mm) 【材質】シェード:強化紙 (ホワイト)、本体:ナラ材 *白熱球40W、E17 (LED電球使用可)
シンプルな構造と必要最小限の構成要素に徹したことがかえって、木と紙の持つ素材感とぬくもりを引き立てているデスクランプ。ベルギー・ブリュッセルを拠点に動を行っているデザイナー・マリナ ボーティエによるデザイン。「必要なのは、シンプルであることと、良質なこと。そして愛情と少しのユーモア」。等身大の生活に向ける新しい眼差しと美意識が感じられる佇まいが魅力です。
・COCOTTE(ココット)/イデー
【価格】 37800円(税込) 【サイズ】W180 D320 H400 【材質】アルミニウム、本体:スチール *白熱球40W、E26 (LED電球使用可)
リング部分を使って壁に吊り下げることで、ベッドサイドのウォールランプにも姿を変えることができる
1950年代にパリのデザインシーンを牽引したフランスの照明作家のひとり、セルジュ・ムーユの1957年の作品。「young workers' centre」のベッドルームのために作られたもので、コストを抑える必要があり、そのための様々な工夫がされています。その工夫のひとつ、脚の下のリングは壁のフックにかけることができる機能も満たしています。
■5万円~8万円のアイテム
・Stone Table Light(ストーン テーブル ライト)/トム・ディクソン
【価格】67824円(税込) 【サイズ】140Φ H176 【材質】大理石 真鍮 ガラス*日本ではシルバーのミラー球仕様
重厚感のある大理石から透過する光が優美なデスクランプ。昨今のインテリア業界で人気のある白い大理石を使いつつも、エッジの効いたデザインに収まっているのが魅力です。大理石と透明なガラスの二つの素材を通して放たれる光のコントラストを、彫刻のように楽しめます。
・CSYS DESK(シーシスデスク)4K/ダイソン
【価格】69120円(税込) 【サイズ】W650 D527 H177mm 【材質】アルミニウム・銅・スチール・ポリカーボネートプラスチック
オフィス空間や家での作業のための、強力なタスクライト。 サイクロン掃除機で有名なダイソンの照明器具は、高機能でスタイリッシュです。 平行・垂直・360°回転、いずれにも自在に調節でき、思い通りの位置にピタリと光源がきまります。 埋め込み式LEDは、強力で涼しげな
白い光の4000K(ケルビン)。高い照度と鮮やかな色彩が必要になる、複雑な作業やオフィスのような環境での仕事に最適です。高温になって劣化しやすいLEDですが、そこはダイソンのテクノロジーの見せ所。独自の熱を逃がす技術により、連続点灯に約14.4万時間可能とのこと。機能ばかりに目を奪われそうになりますが、ミニマムスタイルのシックなインテリアにも似合う静かな佇まいのデザインもオススメです。
■8万円~10万円のアイテム
・TRIPODE M3 NATURAL(トライポッドM3)/ザ・コンランショップ
【価格】86400円(税込) 【サイズ】H490 312Φ(mm) 【材質】鋼、コットンリボン
コットンリボンを重ね合わせたシェードと、細い棒状の支柱との組み合わせが美しいスペイン製のデスクランプ。光は上下に拡がり、壁や天井にうつる陰影が空間の広がりを演出します。シェードはプリーツ加工ではなく、リボンをフレームに丁寧に巻きつけて成型したもの。このきめ細やかな作業によって、リボンの重なり部分が光のグラデーションとなり、あたたかで上品な雰囲気を演出します。
■10万円台のアイテム
・MJA(エムジェイエー)/LCI(ルーメンセンター・イタリア)
【価格】102000円 【サイズ】160Φ H250 【材質】真鍮・パラジウムメッキ仕上げ
1930年にフランスのモダニズムの第一人であるジャック·アドゥネによってデザインされたデスクランプ。MJA (Memory of Jacques Adnet(ジャック· アドゥネの記憶))は、当時は試作のみで生産の実現しなかった幻の作品を2005年に蘇らせたものです。
・Melt Table Light Copper/TOM DIXON(トム・ディクソン)
【価格】113400円(税込) 【サイズ】W280 D280 H431mm 【材質】 ポリカーボネート、スチール
消灯時は金属のオブジェのような佇まい
溶岩のような不思議な陰影を映し出し、全く異なる質感に
あかりを点けたときに表情がドラマチックに変化するデスクランプ。ガラスのようなシェードはポリカーボネードに内側から特殊な技術で着色したものなので割れることなく安心です。物質が溶けたような質感を表現している、とのデザイナーの想いも納得の存在感のあるアイテムです。
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