予算1,000円からのオープン棚
クローゼットや物入れが部屋についていても、それだけでは収納しきれないということがほとんどです。しかも、本やCD、クスリなど細々したモノは、いつも身近な所に置いておきたいのでは? 片付く部屋の基本は、使う所の近くに収納することなので、室内に収納家具が必要になります。カゴ、ボックス、引き出しを組み合わせて使い勝手を調整したい
とは言え、整理ダンスや本棚など大きな家具を置くと部屋が狭くなってしまいます。最初のうちは、必要最小限の家具でスタートするのが正解。そこで使いたいのが、カラーボックスのように扉のないオープン棚です。
予算1,000円から手に入る安価な収納家具なのですが、選ぶときに大切なことが3つあります。
・書類や雑誌をしまうことを想定すると、A4サイズが収まる寸法
・棚板の位置が調節できる
・ボックスや引出しなどの収納用品が棚の中にピタリと収まる
買い方のおすすめは、最初に棚を1点だけ購入すること。しばらく様子を見てから、必要なぶんだけをあとから買い足せるように、メーカーの定番品の中から見つけましょう。
予算5,000円の丈夫で長持ちするラック
無機質でハードなインテリアを好む人にはメタルラック、天然素材を使いたい人には木製ラックがおすすめです。フレームとボードを組み合わせるだけの家具なので、視界を遮る垂直面のボードがないぶん、部屋がすっきり広々とした印象に仕上がります。
ステンレスと木製棚の組み合わせ(左)木製のラック(右)。オープンラックでも収納用品を組み合わせて、整理整頓したい。オプションのパーツに何があるかを調べるのが必須
価格帯としては高めになりますが、耐久性があるので、いったん買ったらこの先も長く使えます。また、頑丈なことがメリットで、本や服など重量のあるアイテムをしまっても安心です。鍋や食器、オーブンなどの調理家電にも使えるので、キッチンスタジオでメタルラックを愛用している料理研究家もいます。
商品には国産と輸入品があり、それぞれにサイズや素材が異なり価格もまちまちです。選ぶ際には価格だけではなく、耐荷重を必ずチェック。本や書類用には耐荷重が大きいもの、文具やクスリなどと半々であれば小さいものでもいいでしょう。
ただし、使っているうちにしまいたいアイテムが変わる可能性があるので、そのことを計算に入れておくことを忘れずに。あとから連結して使うことを想定して、メーカーの定番品を選ぶのが基本です。
買い足すならワゴン
新生活だからと言って、すべての家具を新調するとは限りませんね。テーブルと椅子、ベッド、収納家具を継続して使うことがあると思います。そのうえで、予算5,000円前後で収納用品を一つ買い足すとしたら、キャスターのついたワゴンを選ぶのがおすすめです。キッチンでは作業スペースの延長としてワゴンを活用。テーブルまわりでは、リモコンやハサミなどの行方不明を予防する
使いたいと思ったときには使う場所の近くにモノを引き寄せて、用が済んだら邪魔にならない場所で待機させることができる。それがワゴンのいいところです。
また、広げたりしまったりを繰り返すモノのためには、一時的にしまう機能が備わっていて容易に動かせる家具として使えます。たとえば、テーブルで作業することが多い書類やノートパソコン、手芸の道具などは、ワゴンの中に定位置を決めておくと、食事の時に素早く片付けることができます。
テーブルやデスクの近くで使うとしたら、文具や郵便物など散らかりがちなモノが片付けられるタイプ。引き出しケースで足元にキャスターが付けられるものであれば、ワゴンのような使い方ができます。キッチンで使いたいときには、食材や鍋が置けるメタル製か木製のワゴンがいいでしょう。
片付く部屋づくりのポイント
部屋を片付けやすくするには収納が必要。一方で、限りある部屋のスペースを少しでも広く使うには、収納家具が占める面積は抑えておきたいところです。かと言って、背の高い家具で収納量を増やそうとすると、狭苦しい部屋になってしまいます。広さ3畳の部屋の壁一面に低い家具を配置(左:イケア)6畳のリビングダイニングの壁一面にテレビボード兼用の収納家具(右:イケア)
収納家具を配置するときには、4面ある壁のうち1面だけに限定。目線より下の高さの収納家具を選んで、家具から上の壁を余白として残しておくのがポイント。片付けやすい収納と部屋の居心地のバランスをとりましょう。