知っておくべきインフルエンザ感染経路と療養期間

マスクをしている様子

咳が止まらない場合は特に、本人も家族もマスクを着用しましょう

家庭内での拡大を防ぐために、まず、どのようにしてインフルエンザに感染するのかを知っておきましょう。

インフルエンザのウイルスは、患者の咳やくしゃみで出るしぶき(飛沫)、鼻水などに含まれています。そのため、主な感染経路は「飛沫感染」です。患者の咳やくしゃみによってウイルスがばら撒かれ、周囲の人がそれを吸い込むことで感染します。また、ウイルスを含んだ飛沫が付着したものや、ウイルスがついた手で触れたものなど、ウイルスに汚染されたものを触った手を介して、目や口、鼻の粘膜から感染します。

体内に入ったウイルスは、発症してから3~7日間、患者の体から排出されていきます。つまり、熱が下がって症状が軽くなってもウイルスがいなくなったわけではなく、ウイルスはまだ体内にあり、体から出つづけているのです。ですから、症状が軽くなってもすぐに外出したりはせず、療養を続けることが、感染予防という点でもとても重要になってきます。

学校保健安全法では、子どもがインフルエンザと診断された場合、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日間(幼児は3日間)を経過するまで」登校しないことと定めています。つまりこの期間内では、インフルエンザの感染を広げるリスクがあるということなのです。

療養中は十分な水分摂取と胃に負担のかからない食事を

家族がインフルエンザにかかったとき、看病する人はどんなことに注意すればよいでしょうか。まず、医師から処方された薬は、正しく最後まで飲みきらせること。症状が軽くなったからといって、服薬を自己判断で止めたりしてはいけません。そのうえで安静にし、十分な睡眠をとらせることです。高熱で汗をかくと水分が不足しがちになるので、水分はたっぷりとらせるように。スポーツドリンクや経口補水液など、吸収のよいものをペットボトルやストローつきカップなどに用意し、枕元に常備しておくとよいでしょう。

食事は、やわらかくて消化がよく、口当たりのよいものを用意してあげてください。おかゆや雑炊、うどんなどは胃への負担が少ないのでおすすめです。

看病をする環境を整えることが大切

家族間での感染を防ぐために大切なのが、家の中の環境です。可能であれば、患者の部屋は専用とし、ほかの家族の部屋とは別にします。ただし、患者が子どもの場合は目を離さないようにしてください。患者専用の部屋が用意できない場合は、看病をするとき以外は、患者から常に1~2m以上離れるように。患者がいる部屋は、1日に数回、窓を開けて換気をします。また加湿機を使うなどして、部屋の湿度は50~60%を保つようにしてください。

看病をする家族は、できるだけ決まった一人に限定するのがよいでしょう。ただし、喘息などの慢性呼吸器疾患、心臓病、糖尿病、妊娠中の人は免疫力が弱く感染のリスクが高いため、看病役をするべきではありません。

患者の咳が続いている間は、患者も看病役もマスクを着けて、ほかの家族にうつさないように気をつけること。マスクを外している時に、咳やくしゃみをする場合は、ティッシュペーパーやタオルなどで口を覆ってください。また、看病をする人は、患者の世話をした後は必ず石鹸と流水で30秒以上手を洗いましょう。患者自身も、できるだけこまめに手洗いをすることが大切です。

これら以外にも、患者が使ったタオルは家族で共用しない、患者がよく触るドアノブや家具、室内の電気のスイッチ、便座、トイレのレバーなどは、アルコールまたは塩素系消毒薬でふき取るようにします。こうしたことを徹底することで、効果的な感染予防を行うことができます。
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