2月はアカデミー賞の大本命映画が登場!
第89回アカデミー賞授賞式が2017年2月26日(現地時間)に行われます。候補作はまだ日本公開待機中のものが多いので、楽しみにしていただきたいのですが、その大本命と言われる作品が2月24日に公開されますよ!今月のイチオシ!『ラ・ラ・ランド』(2017年2月24日公開)
第89回アカデミー賞で13部門14候補(歌曲賞で2曲)になっている『ラ・ラ・ランド』。これがもう胸が躍り、心震える大傑作ミュージカルなんです。
夢が叶う街ロサンゼルス。女優志望のミア(エマ・ストーン)とジャズの店を持つ夢を抱くセブ(ライアン・ゴズリング)は出会い、恋に落ちます。でも一方が成功への階段を昇っていくと、二人の関係はギクシャクし始めてしまい……。
ストーリーはシンプルなんですが、見せ方がうまいんですよ。ロサンゼルスの街の美しさ、衣装の鮮やかさ、リアルなストーリーとファンタスティックなミュージカルの融合など、最初から最後まで見せ場の連続! 華やかさに心が踊り、二人の恋の行方にドキドキして、最後は涙が止まりません!
人生は思うようにはいかない、夢見た世界が手に入るわけではないかもしれないけど、出会いや経験は人生を必ず豊かなものにしてくれると信じさせてくれる、本当に素敵な映画です。(公式サイト)
監督:デイミアン・チャゼル 出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーンほか
ティム・バートン節がさく裂の最新作『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』(2017年2月3日公開)
高校生ジェイク(エイサ・バターフィールド)は、大好きなおじいちゃんが亡くなる際に残した言葉を辿って英国へ。彼はそこでミス・ペレグリン(エヴァ・グリーン)と奇妙な能力を持った子供たちの館の世話になることに。しかし、その屋敷は、同じ日が何度も繰り返される家だったのです。
奇妙な家の不思議な現象と不気味な能力を持った子供たちの描写など、バートン映画らしさがさく裂しています。ジェイクが次第にこの家の持つ秘密を解き明かし、彼らの真実を知るというユニークなダークファンタジー。ヴィジュアルも大いに楽しめます。(公式サイト)
監督:ティム・バートン 出演:エヴァ・グリーン、エイサ・バターフィールド、クリス・オダウド、アリソン・ジャネイ、ルパート・エヴェレット、テレンス・スタンプほか
美男美女が織りなす愛のサスペンス『マリアンヌ』(2017年2月10日公開)
お互いスパイとしてカサブランカで出会い、疑似カップルとして任務を遂行したマックス(ブラット・ピット)とマリアンヌ(マリオン・コティヤール)。二人は仕事仲間の関係を超えて愛し合うけれど、幸福な日々はつかの間、マックスは彼女が嘘をついていることに気付く……。
スパイ同士の恋愛といえばブラット・ピットと元妻アンジェリーナ・ジョリー共演の『Mr.&Mrs.スミス』を思い出しますが、本作にはコミカルな描写は皆無で、徹底的にロマンチック。主演二人がお似合いで、とりわけマリオン・コティヤールの美しさったらもう! 彼女は裏切り者なのか、悪女なのか。謎を追い駆ける展開ながら、最後は……泣けます。(公式サイト)
監督:ロバート・ゼメキス 出演:ブラット・ピット、マリオン・コティヤールほか
杉下右京がスクリーンに帰って来た!『相棒-劇場版IV-』(2017年2月11日公開)
人気ドラマの『相棒』は映画でも人気が高い。『相棒-劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断』は映画化第4弾です。
7年前、英国の日本領事館で起こった集団毒殺事件。その犯人である国際犯罪組織が日本に潜伏しているという情報を得た国連犯罪情報局の元理事マーク(鹿賀丈史)は来日して捜査を開始。右京(水谷豊)と冠城(反町隆史)は、マークと行動を共にしながら犯罪組織に迫っていくのですが。
映画版が制作されるたびにスケールアップした世界を見せてくれる映画版『相棒』シリーズ。今回はアクションに加えて、テロを企てる犯罪組織の黒幕もポイント。真の正義とは何かを問う内容はドラマ『相棒』ファンも、初めて『相棒』を見る人も楽しめます。(公式サイト)
監督:橋本一 出演:水谷豊、反町隆史、仲間由紀恵、及川光博、石坂浩二、北村一輝、山口まゆ、鹿賀丈史ほか
トム・ハンクスがサウジの王様に営業?『王様のためのホログラム』(2017年2月10日公開)
トム・ハンクスが原作を読んで「どーしても出演したい」と熱望した作品が本作『王様のためのホログラム』です。
大手自動車メーカーの取締役だった元エリートのアラン(トム・ハンクス)だけど、業績悪化の責任をとってクビになり、仕事も家族も失ってしまった。娘の養育費のためにIT企業に再就職して営業開始したものの、その相手はサウジアラビアの国王! 彼に最新映像装置(3Dホログラム)を売るためにサウジに旅立つが……。
砂漠でのサバイバル営業がもう大変。国王に会うことすらままならず、さすがに元大手自動車会社のエリートもお手上げ。彼の悪戦苦闘ぶりをトム・ハンクスが愛嬌と明るさで魅了します。逆境をコミカルな演技で見せつつ説得力を持たせられるのは彼の演技力あってこそでしょう。(公式サイト)
監督:トム・ティクヴァ 出演:トム・ハンクス、アレクサンダー・ブラック、サリタ・チョウドリー、ベン・ウィショー、トム・スケリットほか
電気がない世界で生き残る家族の闘いを描く『サバイバルファミリー』(2017年2月11日公開)
『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』の矢口史靖監督の最新作が登場です。今度は東京を離れてサバイバル生活を余儀なくされる家族の社会派コメディ映画。
ある日突然電気が消えて、何もできなくなった人々。鈴木家の家長である義之(小日向文世)は、家族を引き連れ東京脱出を決行します。けれど、今までの便利生活から突然ワイルドな生活になり、手も足も出ない鈴木家。彼らに平穏が訪れる日は来るのでしょうか?
世の中から電気がなくなったらどうなる? コメディとはいえ、意外と見る人の笑顔はひきつるかもしれません。自分の身にいつ起こるかわかりませんからね。安全地帯にいるつもりの人々の心を刺激するコメディ。矢口監督作はいつもテーマや舞台設定が明確で興味そそられるものばかりですが、今回も然り!(公式サイト)
監督:矢口史靖 出演:小日向文世、深津絵里、泉澤祐希、葵わかなほか
ある家族の苦い再会の物語『たかが世界の終わり』(2017年2月11日公開)
新作のたびに話題になる若き天才グザヴィエ・ドラン監督の新作。カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した作品です。
自分の命の限りを知り、家族に知らせようと12年ぶりに帰郷したルイ(ギャスパー・ウリエル)。家族は、表向きは歓迎してくれるけどどこかよそよそしい。お互いに近況を語り合いつつも、ルイはどうしても帰って来た目的を話すことができず……。
家族とはいえ、さすがに12年ぶりだと不思議な感情が入り乱れます。「なぜ12年も帰らなかったのか」など、歓迎のあとに不満をぶつけられたりして。そして、よからぬことで帰宅したのではないかと家族の勘は働くわけですよ。そのあたりが鋭く描かれています。とにかく隙がないほどの会話劇と言うこともお伝えしておきましょう。(公式サイト)
監督:グザヴィエ・ドラン 出演:ギャスパー・ウリエル、レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、ナタリー・バイ
ドイツ発!子供たちが悪い大人をやっつける映画『世界でいちばんのイチゴミルクのつくり方』(2017年2月11日公開)
ドイツから可愛いイタズラ映画がやってきました。『世界でいちばんのイチゴミルクのつくり方』は間違ったことを平然とやろうとする大人たちをこらしめる子供たちの物語です。
皆が平和に暮らしていたドイツの村に銀色団という消費者調査会社が、新商品のモニター村にしようと乗り込んで来ました。でも老人たちと子供たちは大反対!その声を封じようと、大人たちは老人たちを施設に入れてしまいます。怒った子供たちは、大好きなおじいちゃん、おばあちゃんを助けようと動き出すのです。
正義のいたずらっ子というのがよい。大人の手におえないチビッコたちですが、彼らのおじいちゃんとおばあちゃんを助けたいという気持ちとそのアイデアは楽しくて爽快。ファンタジー色も満載で飛び出す絵本のような映画です。(公式サイト)
監督:ファイト・ヘルマー 出演:ファビアン・プッシュ、ベンノ・フェルマン、ノラ・ボーネル、ジャスティン・ウィルケほか
今度の敵はドニー・イェン!『トリプルX:再起動』(2017年2月24日公開)
エクストリーム・スポーツ界のカリスマ、ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)は政府の極秘エージェントという顔も持つ。彼は軍事兵器を取り戻すため最強の敵ジャン(ドニー・イェン)と闘うことに。
人気シリーズ第3弾。今回の悪役は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でも活躍したドニー・イェンです! ヴィン・ディーゼルのムキムキの体から繰り出すパワフルなアクションとドニーのキレッキレのカンフーの一騎打ちは見物。なんとサッカー界のカリスマプレイヤーのネイマールがゲスト出演しているのも見逃せません。(公式サイト)
監督:D・J・カルーソー 出演:ヴィン・ディーゼル、ニーナ・ドブレフ、サミュエル・L・ジャクソン、ドニー・イェン
生田斗真が最高のパフォーマンスで魅了『彼らが本気で編むときは、』(2017年2月25日公開)
トランスジェンダーのリンコと恋人のマキオと姪っ子のトモ。3人が織りなす毎日を描いた荻上直子監督の最新作。母と二人暮らしの小5のトモ(柿原りんか)は、母が帰ってこないため叔父のマキオ(桐谷健太)の家に住むように。そこにはマキオの恋人リンコ(生田斗真)がいました。やさしいリンコになつくトモ。リンコもトモを我が子のようにかわいがり、やがて母になりたいと思い始めます。
テレビをつければオネエタレントが元気に活躍している今ですが、実際にはまだマイノリティとしての生き辛さがあり、そういった現代を切り取りながら、幸福と家族の在り方を描いた作品。『かもめ食堂』などのヒットで癒し系と言われる荻上直子監督の新境地に拍手です!(公式サイト)
監督:荻上直子 出演:出演:生田斗真、桐谷健太、柿原りんか、ミムラほか