住宅購入の費用・税金/確定申告・住宅ローン減税

住宅を購入したときの確定申告 2018年申告版(3ページ目)

住宅の購入などをした人は、確定申告によって税金の還付などを受けることができます。住宅ローンを借りて購入、建築、リフォーム工事をしたときの「住宅ローン控除」のほか、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅を購入または建築したとき、親などから資金の贈与を受けたときにも一定の控除や特例がありますから、忘れずに確定申告をするようにしましょう。

執筆者:平野 雅之


認定住宅新築等特別税額控除の確定申告

「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて認定を受けた一定の住宅(認定長期優良住宅)、または認定低炭素住宅を注文住宅として新築、もしくは建売住宅として購入し、12月31日までに居住を始めた場合には、住宅ローンなどの借り入れがなくても所得税額の控除を受けることができます。

所得税からの控除額は一定の基準(標準的な性能強化費用相当額)によって計算されますが、最大控除額はいずれも65万円となっています。

また、その年の所得税額で控除しきれない場合には、翌年分の所得税額に繰り越して控除することができます。たとえば年間の所得税額が40万円で、控除額の合計が65万円のとき、1年目は全額の控除、2年目は25万円の控除となります。


認定住宅新築等特別税額控除の主な適用要件

新築(取得)の日から6か月以内に居住を始めること
 
取得をした住宅の登記上の床面積が50平方メートル以上であること
 
事務所や店舗などとの併用住宅の場合は、床面積の2分の1以上が自己の居住用であること
 
その年の合計所得金額が3,000万円以下であること
 
住宅ローンの借り入れがある場合は、住宅ローン控除制度との選択適用
  (注)1年目に認定長期優良住宅新築等特別税額控除を選択し、2年目に住宅ローン控除へ切り替えることなどはできません。
 
取得をした長期優良住宅または低炭素住宅での居住を開始した年およびその前年、前々年において、「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」または「居住用財産の譲渡所得の特別控除」を適用していないこと
  (注)居住用財産の買換え特例とは重複して適用することができます。
 
居住開始年の翌年、翌々年において、他の資産譲渡により「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」または「居住用財産の譲渡所得の特別控除」を適用しないこと


認定住宅新築等特別税額控除の申告で用意する書類

確定申告書【A】(第一表・第二表)
 
「認定住宅新築等特別税額控除額の計算明細書」
 
家屋の登記事項証明書
 
住民票の写し
 
源泉徴収票の原本(給与所得者の場合)
 
工事請負契約書の写し、または売買契約書の写し(家屋の新築年月日または取得年月日を明らかにする書類)
 
長期優良住宅建築等計画の認定通知書または低炭素建築物新築等計画の認定通知書の写し
 
住宅用家屋証明書(原本または写し)または認定長期優良住宅建築証明書、認定低炭素住宅建築証明書


page2 ≪住宅ローン控除
page3 ≪認定長期優良住宅、認定低炭素住宅の特別税額控除≫
page4 ≪相続時精算課税制度
page5 ≪住宅取得等資金贈与の非課税制度

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