オバマ大統領がアメリカ大統領としてはじめて広島を訪問。
2016年5月27日に、アメリカ合衆国のオバマ大統領が米大統領として初めて原爆が投下された広島の地を訪れました。これは三重県でおこなわれた伊勢志摩サミットの日程に合わせて、訪問が実現したものです。ちなみに伊勢志摩サミットは英虞湾内の賢島という島を貸し切り状態にしておこなわれました。賢島は真珠の養殖としても有名な場所です。あわせて覚えておきましょう。オバマ大統領のスピーチはアメリカ大使館のホームページに全文和約が掲載されていますので、一度目を通しておいてください。https://jp.usembassy.gov/ja/obama-remarks-hiroshima-memorial-ja/
日中戦争や太平洋戦争をめぐる歴史は、これまでにもたびたび出題されています。流れをきちんとおさえておくことが肝要です。まず日本軍は1931年に南満州鉄道爆破事件(柳条湖事件)を起こします。それを中国軍によるものとして満州に攻め込みます。国際連盟はリットン調査団を派遣し撤兵勧告出しますが日本これを無視、1933年に国際連盟を脱退します。
1937年には盧溝橋事件をきっかけに日中戦争が勃発、1941年には真珠湾攻撃・マレー半島上陸を皮切りに太平洋戦争がスタートし、1938年には国家総動員法が公布され、日本は戦争一色に染まっていきます。そして終戦間際の1945年3月10日に東京大空襲、4月1日米軍の沖縄上陸、8月6日広島原爆投下、8月8日ソ連の満州侵攻、8月9日長崎原爆投下を経て、8月14日のポツダム宣言受諾(無条件降伏)に至ります。
2016年12月27日には、安倍総理が日本の総理大臣として初めて真珠湾を訪れ、戦没したアメリカ軍兵士の慰霊碑に献花をし、追悼のスピーチをおこないました。その中で安倍総理は日米同盟を世界平和への「希望の同盟」と位置づけ、新たな日米関係の構築を目指そうとしています。関連事項として「集団的自衛権行使容認」や「自衛隊によるかけつけ警護」などの用語についても、調べ学習しておきましょう。
2016年も大きな地震や火山活動が頻発。理科で狙われる可能性大
おおきな自然災害があったときには、中学入試でもその話題について出題されることが多くなります。2016年4月14日と16日に熊本県で2回連続震度7の地震を観測しました。震度7の地震がこれほど短期間のうちに連続して起こったことは初めてのことでした。また阿蘇山や鹿児島県の桜島などでも火山の大きな噴火が観測され、日本全体で地殻変動が不安定になっているようです。日本は太平洋をぐるりと取り囲む環太平洋造山帯(火山帯)に属し、活火山の数は110にものぼります。これは世界の活火山の約7%にあたります。日本の陸地は世界の0.25%ですから、狭い日本にいかに火山が集中しているかがよくわかりますね。
火山は地中深くのマグマが溶岩となって地表に噴き出す現象ですが、最近の研究ではプレートと呼ばれる岩盤の動きが、地震と火山の両方に関わっているということがわかってきました。日本付近にはこのプレートがユーラシアプレート・北アメリカプレート・太平洋プレート・フィリピン海プレートと四つも重なっており、それが日本を地震・火山大国たら占めているといえましょう。入試本番前に、地震や火山のメカニズムについて、もう一度復習しておくとよいと思います。
「周年問題」は毎年必ず狙われています。
2016年は藤原道長が摂政に就任してから、ちょうど1000年目の年でした。道長は自分の娘を次々に天皇の后とし、その子に天皇を継がせて自らは外祖父として権力を握りました。そして息子の藤原頼通に摂政・関白の位を継がせ、摂関政治の全盛期を築きあげました。藤原氏は始祖である中臣鎌足から始まって、大宝律令や興福寺をつくった藤原不比等や、蔵人の頭として摂関政治の礎をつくった藤原冬嗣、その子で臣下として初めて摂政になった藤原良房、その孫で臣下として初めて関白となった藤原基経、伊予国の役人で瀬戸内海で反乱を起こした藤原純友など、中学入試に出題される、覚えるべき重要人物が目白押しです。しっかりとまとめ直しをしておきましょう。
その他、ちょうど400年前の1616年は、江戸幕府が中国船以外の外国船の寄港を平戸・長崎に制限し、鎖国へ向けた貿易統制が始まった年でもあります。また徳川吉宗が江戸幕府の第8代征夷大将軍となり、享保の改革を始めたのは300年前の1716年、福沢諭吉の著書「西洋事情」が刊行されたのが150年前。夏目漱石没後100年ということで、大阪大学の石黒浩教授監修のもと、漱石アンドロイドが2016年の年末に発表されましたね。
時事問題で入試に出題されそうな話題はまだまだたくさんあります。2016年の重大ニュースをまとめた本はいろいろな出版社から出されていますので、それらをうまく活用しながらしっかりと学習を進めましょう!