ガスコンロの魚焼きグリルを使わない、原因は掃除のしにくさ
ガスコンロに付いている魚焼きグリル、使っていないという声をよく聞きます。その理由として、魚を焼くと網にこびりついて掃除が大変、無理にはがそうとして身が崩れる、部品が多くて片付けが面倒、上手く焼けないで焦げてしまう、魚焼き以外の用途が思いつかないといったようなことがあげられます。使い始めて一年未満の魚焼きグリル、既に金属の網に黒いこびり付きの跡が見える。
ガイドYuuも、以前はガスコンロとは別に電気式の魚焼きロースターを別に買って、それを使っていました。しかし引っ越して、ガスコンロが新しくなったとたんに料理の仕方が激変!魚焼きグリルで魚を焼くのはもちろん、焼き野菜、ローストポーク、話題のぎゅうぎゅう焼きなど、たくさんの料理に使うようになりました。
その理由は何と言っても片付けと掃除が楽になったこと、時短で早く料理ができること、わざわざオーブンまで持っていかないでもその場ですぐに出し入れできること、そして美味しくできることです。
魚焼きグリルで料理をすると、美味しくできる理由
なぜガスコンロの魚焼きグリルで料理をすると美味しく焼けるのか、それは直火の力によるものです。魚焼きグリルの内部は、火を付けて約1分で300度程度まで達しますので、余熱が要らず、高温で素早く周囲をカリッと焼き上げます。そしてその後、対流でじっくり中まで火を通すので、魚だけでなく肉や野菜も、周囲はカリカリで中はジューシー。キッチン家電の広告を見ると、「まるで直火」というコピーがあり、やはり直火の美味しさは格別なんだと実感させられます。私もガスコンロが新しく変わった後は、料理だけでなくお米も土鍋で炊くようになり、その美味しさを味わっています。
魚焼きの手間が変われば食生活が変わる。直火で焼く魚はやっぱり美味しい。
さてひと口にガスコンロの魚焼きグリルと言っても、値段によって性能が異なり、高価格帯のものほど機能が豊富です。そんなに機能がたくさんあっても使いこなせないという声もありますが、水無し・両面焼き以外に、掃除がしやすい、魚が美味しく焼ける、魚以外の料理も簡単にできる、この3つが揃っていると家事が楽になるだけでなく、料理が楽しくなります。
また値段だけでなくメーカーによって、手軽さを追求したもの、本格派を目指したもの、魚を焼いている間の臭いが問題か、焼いた後が問題か?など、方向性が異なります。選び方によっては、せっかく高額機種を選んだのに、ガッカリしてしまうことも!
そこで今回は、日本で流通が多い、リンナイ、ノーリツ(ハーマン社製)、パロマをメーカー別に比較、定価30万円程度の機種の使い勝手の違いや、それぞれどんな生活スタイルの人に向いているかを検証しました。
リンナイの魚焼きグリルは、ココットで手軽に美味しく料理ができる
リンナイの高機能魚焼きグリルがついたガスコンロの代表はデリシアシリーズです。特徴は何といってもスリットが入ったフタがついたココットです。焦げやすい味噌漬けの魚などもこの中に入れてフタを閉めて焼けるので、もう網を洗う必要はありません。またこのケースに入れて焼けば、グリル内部の汚れを99.9%カット(※)してくれるとのことなので、片付けはこのココットを洗うだけで終了。このケースに入れて焼かれた焼き魚やローストポークを試食しましたが、パリパリ+ジューシーでとても美味しく頂きました。(※リンナイ調べ)
スリットが入ったフタ付きココットを使って魚や野菜が焼ける。庫内が汚れず片付けが楽(デリシア/リンナイ)
またオプション品として、ココットダッチオーブンと呼ばれる深型のケースがあります。アルミ製なので重さは1.7キロほど、軽いのが特徴で、深さがある分様々な料理に使えます。本物の鋳物のダッチオーブンは、あの重さがあるからこその密閉性と保温性なのですが、手軽に使うのであれば十分と言えるでしょう。
ココットダッチオーブンはアルミ製なので軽く扱いやすい。
魚の臭い対策としては、焼いている間の油の混じった煙を焼き切ってくれる「スモークオフ」という機能が搭載されています。実際に魚を焼いて臭いを嗅いできましたが、まず煙自体がほとんど出ず、また臭いもかなり軽減されています。マンションなどで、魚の焼く臭いが気になる方にはかなり役立つ機能です。
もちろん自動調理機能が付いていて、スイッチを入れておけばちょうどいい焦げ目で焼いてくれます。魚料理をたくさんしたいという家にはかなり便利に使えるガスコンロと言えそうです。
ノーリツの魚焼きグリルは、繊細なパンやお菓子づくりもできる
ノーリツの高機能魚焼きグリルがついたガスコンロの代表はプログレシリーズです。特徴は何と言っても、下火が真下から出るところにあります。通常、下火は斜め下から出て対流で温めるのが中心となりますが、このタイプは真下からなので、まさに直火での加熱になります。グリル内にもうひとつコンロの口がある。下火が真下にあるので温度センサーが高性能で、庫内の掃除がしやすい(プログレ/ノーリツ)
この真下から出る下火は、上のコンロ部と同じ仕組みでできているため、温度センサーが高性能で、繊細に調節を行います。このセンサーが活躍するのが、細やかな温度調節が必要なパンやお菓子づくりです。
魚焼きの臭い対策は、焼き終わりに庫内を空焼きして、内部に臭いを残さない「クリーンモード」という機能がついていますので、魚を焼いた後にすぐにパンを焼いても安心です。
ガスのグリルでパンやお菓子を焼くと、外はパリパリ中はしっとりふわふわ。電気で焼くよりしっとり度を強く感じました。
浅いプレートパンの他に深さのあるキャセロールもある。真下からの直火のため受け皿が無い(プログレ/ノーリツ)
ノーリツもリンナイと同じく、グリル内で使える、浅いプレートパンと深さのあるフタつきのキャセロールがあります。魚焼きだけでなくマルチオーブンとして使いたい人に向いているガスコンロと言えそうです。
ダッチオーブンが使いたい場合は、デュオ、もしくはアドバンスという別シリーズを選ぶ必要がありますが、このダッチオーブンは、本物の鋳物製で本格派。重さは4.7kgキロあるので、女性には少し取り回しが大変ですが、重い分、本格的なオーブン料理ができます。キャンプでは男性が主役になることが多いので、休みの日にキャンプ気分でパパが料理をするといった使い方も楽しめそうです。
パロマの魚焼きグリルは、安いラインでもココットが使える
パロマの特徴は何と言っても、定価15万~20万円の機種でも、ラ・クックと呼ばれるフタつきのプレートパンや、手軽なシンプルダッチオーブンなどのオプションパーツが使えるところにあるでしょう。ラ・クックは使い勝手の良さとカラフルな可愛さでヒット商品となりました。手頃な値段でグリル料理を楽しみたい人に向いているガスコンロと言えそうです。
ただし本格的な鋳物のダッチオーブンが使えるのは、定価27万円前後の最高級機種のクレアシリーズだけになり、また安いラインはオートメニューが無いなど、機能が限られていますので、付いている機能をよく確認しましょう。
安いラインでもプレートパンやシンプルダッチオーブンが使えるのが特徴(パロマ)
カラフルで食卓にそのまま出してもかわいいラ・クック。
ガスコンロの交換リフォームは1時間で終了、網だけフッ素加工に交換も
ガスコンロの交換リフォームは意外と簡単で、ビルトインタイプでも1時間程度で終了します。コンロが変わると、料理や後片付けが楽になるので食生活が自然と豊かになります。何より料理の時間が楽しくなるのがうれしいところです。まだコンロの交換時期には早い方は、パーツの交換をするだけでも家事が楽になります。例えば、下の写真はリンナイのフッ素加工がされたグリル焼き網です。通常のメッキ加工のタイプから交換するだけで、後片付けが楽になります。
値段は定価で1,000~3,000円程度。もうこびり付きが落ちない!と思ったら、思い切って交換してしまうのも手です。ただしコンロの型番により使用できる部品が異なりますので、品番とサイズの確認を忘れずにして下さい。
ガスコンロの交換の手順や、60cm幅タイプからから75cm幅タイプへ大きくしたい場合などについての情報は、下記でご紹介していますので、あわせてご覧下さい。
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