「SEMA」ショーってどんなイベント?
SEMA会場のラスベガスコンベンションセンター
日本の「東京オートサロン」、ドイツの「エッセンモーターショー」と並んで世界三大カスタムカーショーに位置づけられるアメリカの「SEMAショー」は今年で50回目を迎える歴史のあるイベントです。「SEMA」とはSpecialty Equipment Market Association のこと。今年のSEMAショーは11月1日~4日間、世界最大の展示スペースを誇るラスベガスコンベンションセンターで開催されました。
今年の出展企業は2400社以上で、出展内容はクルマのアフターマーケットに関わるすべてといえる規模です。関係者のみが入れる屋内展示スペースの他、誰でも自由に見学ができる屋外にも200台以上の国際色豊かなカスタムカーやメーカー各社のユニークな展示スペースが設置され、「エンジン組み立て競争」などのイベントが開催されています。
日本ブランドの大胆カスタムに注目!
日本からも数多くの自動車関連メーカーが出展しています。完成車メーカー(ブランド)ではトヨタやホンダ、マツダ、レクサス、パーツやカスタム、チューニングブランドとしてはTEIN 、東洋タイヤ、エンケイ、リバティウォーク、KUHLレーシングなど名だたるブランドの出展があります。多数の日本ブランドの出展車の中から注目の5台をご紹介してみましょう。2000馬力を発生!最高速350km/h以上。世界最速SUV「ランド“スピード”クルーザー」
米国トヨタブースに登場したランドクルーザー200がベースの「世界最速SUV」です。
ボディシェルからすべてがレーシーなものに交換され、室内は前の2座のみ。搭載エンジンはレクサス『LX570』 と同じ3UR-FEの5.7L V8ガソリンエンジンですが、ギャレット製ツインターボ(GTX4718R)を装着し最高出力はなんと2000馬力!最高速は350km/h以上。まさに世界 最速、最強のSUVです。
トヨタが本気を出すとプリウスもすごいことに!「プリウスG」
こちらもトヨタブースに出展された究極の「プリウス」。SUPER GT参戦中の「プリウスGT300」にインスピレーションを得て開発された新型プリウスのチューニングモデルです。
足回りで、サスペンションはその耐久性と高品質さで世界に広くファンを持つTEIN製、ブレーキはブレンボ製、レイズ製の18インチホイール+トーヨータイヤのモータースポーツ専用タイヤ プロクセス「R888」という組み合わせ。室内はスパルコ製ステアリングホイール、バケットシート、6点式シートベルトなどを装備しています。
最大横加速は0.99と、初代NSX並みの数値をマークしています。ボディワークは日本のKHULレーシングが担当しています。
レクサスブースには早くも「LC500」の公式カスタムモデルが登場
ひときわ目を引く黄色いが印象的な「LC500」 世界初の公式カスタムモデルがこちら。LC500は2017年春以降、日本での販売も予定されています。
こちらのLC500 コンセプトは、サスペンション、ブレーキ、ホイール、タイヤをさらにハイパフォーマンスなものに交換。エンジンはLC500搭載の5.0-L V8から、レクサス RC FやGS Fと同様の5.6-Lエンジンに換装し、最高出力は525馬力を発生。アーティシャン・スピリッツが手掛けたボディワークもLC500の高貴で優美な雰囲気をさらに高める上品な印象に仕上がっています。
セミマットなチャコール塗装が独特の存在感を放つ、マツダ「MX-5 RF KURO コンセプト」
日本でもつい数日前に発表された「マツダロードスターRF」。「RF KURO CONCEPT」は、MX-5 RFベースの初カスタマイズモデルとしてSEMAショウにて発表されました。RFの美しいボディラインを損なわない控えめなスタイリングで、最大の特徴は車名の「KURO」の由来となっているセミマットなチャコール塗装。独特の存在感を放っています。
足回りは「グローバル MX-5カップ」にエントリーする競技車両と同様のサスペンションを装着し、17インチのレイズ製鍛造ホイールを履いています。
お値段5900万円!日本発の独自技術がすごい、黄金に輝く日産「GT-R」
こちらはAMF FORGEDのブースに出展されていた日産「GT-R」。日本発の塗装&カスタム技術で仕上げられています。強烈なオーラを放っているような金色のボディは3Dメタルペイント+フリーハンドで描くエングレービングという独自の技術が採用されています。
細かく美しい彫刻はすべて手作業!完成まで6か月以上を費やした大作です。SEMAショウに出展されていた数百台のカスタムカーの中でも異彩を放っており、この技術を開発したカスタムペインター、井澤孝彦氏のサイン会も大人気でした。