スタミナ切れ予防から疲労回復まで!補食の役割とは
補食で運動中のエネルギー源を確保しよう
身体はじっとしていても「基礎代謝」としてエネルギー源を必要としますが、身体を動かす場合は、さらにエネルギーを消費することになります。身体を動かす時間が長くなればなるほど、また運動強度が高ければ高いほど、体内に蓄えられているエネルギー源を消耗し、やがては不足することが考えられます。エネルギー源が不足すると、いわゆる「バテた」状態となってしまったり、疲労がたまって思うように動けなったり…といったことが起こります。
そこで運動を行う際には、あらかじめ補食を準備しておき、タイミング良く食べることが大切です。身体はエネルギー源を確保することが出来るので、長くスポーツや運動を楽しめるようになります。
身体を動かす前に食べるのであれば、エネルギー源の確保のみならず、脳が必要とする糖質が供給されることによって集中力や判断力が高まることが期待できますし、身体を動かした後に食べるのであれば、疲労回復に必要な栄養素をうまく取り入れることで、より身体の修復機能を高めることにつながります。このように補食は食べるタイミングや内容、量などによって役割に変化をもたらすことが可能なのです。
運動前後の補食と上手な選び方
運動後の補食には糖質にプラスしてタンパク質を
メインの運動を行う前には、ケガをしないようにウォームアップを行うと思いますが、運動前に補食を取るのであれば、すぐにエネルギー源として利用できるものが適しています。その中でも一番のエネルギー源といえば糖質(炭水化物)を含む食材です。糖質にもさまざまな種類があり、消化しやすいものから消化に時間のかかるまでさまざまなものがありますが、果物など比較的消化の早いものは運動前にとるとすぐにエネルギーとして利用することが出来ます。食べやすいバナナやオレンジ、グレープフルーツなど準備しやすいものを選んでみましょう。またおにぎりやパンなどは小さめのものを準備すると胃腸に負担をかけすぎず、かつ、エネルギー源としては「腹持ち」がよいためオススメです。ジョギングやサイクリング、ハイキングといった比較的長い時間運動するときには、こうした補食もあらかじめ食べておくとよいでしょう。
運動後に補食をとる場合は、失ったエネルギー源をすばやく補給することが大切になってきます。またハードに身体を動かし、筋肉が疲労している場合には筋線維の元となるタンパク質を含む食材もとるようにするとなお効果的です。ただ補食をたくさん食べすぎるとその後の食事が食べられない、といったことが起こりますので、小腹を満たす程度にとどめておきましょう。おにぎりの具には鮭、かつお、ツナなどタンパク質を含むものを選ぶと糖質とともにタンパク質を補給できます。
スポーツの秋にピッタリな補食はイモ・栗・ミカン
焼き芋は糖質を多く含みビタミンCもとれる良質な補食
糖質を多く含むイモ類はエネルギー源を確保することができるため、ピッタリの補食といえるでしょう。食物繊維やビタミンCも含むイモ類ですが、特にサツマイモは加熱調理などを行ってもでんぷん質が膜となってビタミンCを保護する特性があり、加熱しても壊れにくいという長所があります。焼き芋はおやつだけではなく、運動前後の補食にもなる食べ物です。また同じ糖質補給ということを考えると甘栗などもよいですね。最近ではコンビニなどでも皮をむいたものが売られていることも多く、手軽にエネルギー源を確保することが出来ます。そしてこれから冬にかけてはミカンがおいしい季節。持ち運びにも便利なので何個か事前に準備しておき、運動前や運動後に食べるようにすると糖質によるエネルギー源の確保とともに、水分や疲労回復に役立つクエン酸なども一緒にとることが出来ます。
せっかく身体を動かすのであれば、しっかりとエネルギー源を確保しながら楽しく続けられるといいですよね。いろいろと考えながら補食を準備することもまた楽しいかもしれません。ぜひ効果的に補食を利用してみてくださいね。