建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

既成概念にとらわれない自由な発想の家[360°]

川崎市郊外の小高い丘の途中に建つ建築家の納谷新さんの自邸は、家全体が芝生の屋根。内部と外部の境目のない自由な発想の空間設計と、アウトドアなどの趣味を心から楽しむ工夫に溢れています。

執筆者:川畑 博哉

納谷新さんの自邸は、川崎市のよみうりランドに近い細山緑地を背後に控えた小高い丘の途中に建っています。この敷地は、東側はコンクリートの空堀のような調整池で、南側は擁壁が立ち上がる眺めのいい斜面地になっています。
敷地に合わせて設計するのではなく、はじめに納谷さんの建てたい家のイメージがあってそれに合った敷地を探すという通常とは逆のプロセスをたどったため、この敷地に出合うのに3年かかっています。インターネットで見つけた時には即決だったそうです。

家のスケッチに合った土地探し


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外観
北側の外観。車2台とバイクの駐車スペースがある。2階の外壁は焼スギ張り。
写真:納谷建築設計事務所
外観
東側の外観。手前のコンクリートは調整池。
写真:池上靖幸(株式会社イケガミ)
外観
建物全体に芝生を張った軒がまわっている。芝生はテントを張れる広さを確保した。
写真:池上靖幸(株式会社イケガミ)
外観
擁壁の上の南側の外観を望む。将来は擁壁にソーラーパネルを設置する予定。
外観
2階の芝屋根が周囲の緑と繋がって風景に溶け込む。
写真:納谷建築設計事務所


最寄りのバス停から住宅地を走る坂道を行くこと約10分。2階建ての木賃アパートの奥の擁壁の上に、大きな庇の上に黒い小屋が載った建物が顔をのぞかせています。隣地の調整池を回り込んで足を進めると、その家の北側にたどりつきます。
モルタル仕上げの1階の大きな庇の上は全面に芝生が植えられていて、そこには焼き杉に黒塗装した家型の小屋が載るというユニークなデザインが目を惹きます。道路に面した駐車場には自家用車と納谷さんのバイクが停められています。


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