夏の間にぽっちゃり!? 服が窮屈に……
夏太りをすると体調がいまひとつだと感じることが増える人もいます
涼しくなってくる頃に、お腹周りが気になり始める人は少なくありません。夏の暑さで食事内容が偏ってしまい、結果的に「夏太り」をしてしまう人がいます。
夏は疲労回復や血流改善に役立つ栄養素が不足しがち。エアコンでの冷えや、暑い屋外への外出をさけて運動不足になることで、お腹周りやお尻、太もも、ふくらはぎなどがぽってりと一回り太くなってしまい、秋が近づくころには服がピチピチムチムチになってしまうことも珍しくないのです。
秋は食欲も増して食事も楽しくなる季節。食欲を感じながらも、お腹周りをスッキリさせなくてはという焦りの声もチラホラ聞かれます。
お腹の引き締めに急に励むことのリスクとは?
この時期、私のところへ肩こり相談に見える方から、夏太り解消のために積極的に体操などの運動にチャレンジしているという話を聞きます。お腹周りが気になる人は、まず「腹筋トレーニングから!」と腹筋の筋力アップを図る人が多いようです。しかし、トレーニングを始めて早々に首が痛くなったり、肩周りが張って肩こりがひどくなってしまったりして、結局筋トレをやめてしまった、という話も少なくありません。なぜ、このような状態になってしまうのでしょうか?
1. 首に負担のかかるトレーニング姿勢をとっている
よく知られている腹筋トレーニング方法として、仰向けの状態から腹筋に力を入れるものがあります。この時、お腹に力を入れるよりも頭を持ち上げる方に意識がむいてしまい、首の筋肉への負荷を強めてしまう場合があります。首の筋力だけで頭を持ち上げるのは厳しいため、手・腕の力で頭を持ち上げようとして、首や肩周りをつらくしてしまうこともあります。
2. 夏太りのせいでパワーが発揮できない
夏太りの影響として、想像している以上に体が冷えている場合があります。血液やリンパの流れが滞っていると、体の末端だけでなく、腰・骨盤周囲も冷えている可能性があります。さらに、背中の張りや首・肩周りの筋肉がこり固まっている人も多いため、動いたり静止したりするポーズで、本来の筋力を発揮して姿勢をキープできない可能性が高いです。そこへ「1」のように思わぬ負荷をかけてしまった場合、首の痛みや肩こり悪化につながることが考えられます。
簡単! 仰向けで行わない腹筋トレーニング
仰向けで行う腹筋トレーニングですが慣れないうちは、頭を持ち上げたり首の筋肉を使い過ぎたりと、お腹以外の部位に負荷をかけてしまいがちです。そこで、首に負担のかかりにくい2つの方法をご紹介しましょう。お腹を引き締めるトレーニングは、筋肉の種類に応じて複数ありますが、ここでは上半身を真っ直ぐに起こす時に使われるお腹の筋肉を取りあげています。特に夏太りの状態でお腹の筋肉を意識的に使う場合、想像以上にお腹に力が入りづらく、うまくトレーニング動作が出来ないと感じるかもしれません。少しずつ筋肉の使い方に慣れていきますので、焦らずチャレンジして下さい。
レベル1 ひじをついたまま腰を引き上げる
このポーズではお腹に力が入っていない状態です
お腹を床から離すだけでも重さを感じてつらいという人は、まずはこの動作に慣れましょう
レベル2 バスタオルを使ってお腹に力を入れる
手の位置が体から遠いほど負荷が強くなるため調整してください
天井から糸で腰部がつられているイメージを持つと動かしやすいかもしれません
※腹筋のトレーニングで腰痛などどこかに痛みが出た場合は、無理をせずに中止して下さい。
※腹筋トレーニングの後は、両下肢を伸ばしうつ伏せになり、床に両手を着き肘を伸ばして上半身を持ち上げます。お腹の前面をゆっくりとストレッチして、お腹の筋肉をリラックスさせましょう。立ち上がって両腕を天井方向へ伸ばし、ゆっくりと伸びをするのもおすすめです。