母子にポジティブな心理効果をもたらす夏休みの過ごし方
せっかくの夏休みだからと頑張りすぎると逆にストレスに……
普段と違うペースに暑さも加わり、常にイライラしている方も多いのではないでしょうか? この記事では、お金をかけずに、ママも子供もどちらもハッピーに過ごせる夏休みの過ごし方のヒントをご紹介していきます。
子供の夏休みは、ママの繁忙期
夏休みはいかがお過ごしでしょうか? すでに、「体力が持たない……」と音を上げている方もいるのでは? そう、子供の夏休みは、ママにとっての繁忙期。パパは「毎日、母子で遊べていいなぁ」なんて思っているかもしれませんが、実際のところは、朝から晩まで走りどおしという方もいらっしゃるでしょう。夏休み中を憂鬱に感じているママからよく聞く言葉は、
- 毎日のお昼ごはんを考えるのが面倒
- 宿題をやらせるのが大変
- 外に行けば暑い
- 家事がはかどらない
- 自分時間はまったくない
たしかに、自分だけだったら手を抜けるお昼ごはんも、子供がいると何かしら考えねばなりません。外に逃げるのも手ですが、お金もかかるし、炎天下では暑すぎます。どう過ごすのが、子供にとっても、ママにとっても円満なのでしょうか?
「どこかへ連れて行ってあげなくては」という思いがプレッシャーに
“円満な夏休み”というと、ママはついつい子供中心の過ごし方を思い浮かべてしまいがちです。子供の口から出る「○○に行きたい」「〇〇をしたい」をかなえてあげることが、円満な夏休みにつながると思えてくるからです。でも、「どこかへ連れて行ってあげなくては」と思うあまり予定を詰めこんで、結局は人混みと暑さにもまれイライラしてばかりいたら、ママの精神衛生上よくありません。子供だって、ママに叱られてばかりいたら、楽しさ半減です。
「せっかくの夏休み、普段できないことをさせてあげたい」というのが母心。でも、普段できないこと=お出かけ、だけではありません。
せっかくの夏休み、おすすめはこれ!
筆者がおすすめする、夏休みの過ごし方は、「普段できないような”家事”を体験させてあげること」です。つまりは、「お手伝い」。「いやいや、うちの子、お手伝いなんてしてくれない」と思う方もいるでしょう。たしかに、「夏休みくらい、〇〇を手伝ってよ」と言ってしまうと、子供はきっと「ヤダ」と言うのがオチ。
だからといって、「家事が嫌い」なのではありません。子供が嫌がるのは、「命令されるから」「単純作業ばかり頼まれるから」。「楽しむ」という要素が欠けているからです。
- 新たな発見があるもの
- チャレンジングなもの
- 理科の実験的なもの
- 一緒にできるもの
一番のおすすめは「お料理」です。
- スケールで材料を計る
- お米を研ぐ
- 素手で材料を混ぜる
- 泡だて器でかき混ぜる
- ピーラーでにんじんの皮をむく
毎日のお昼も、子供に「お腹すいた~」と駄々をこねられながら作ると、ママはイライラしてしまいがち。でも、毎日11時からお子さんと一緒に準備をはじめれば、途中のつまみ食いがあったりして、12時のランチタイムまで穏やかに過ごすことができます。
お手伝いがもたらす4つの心理的な効果
筆者が「お手伝い」をすすめるのは、その心理的な効果を踏まえてのこと。主なメリットは次の4つです。- 子供の自己効力感がアップする:子供の自己効力感アップのポイントは、「達成経験」。お料理のプロセスは、とくに「達成経験」が得られやすいので、その点からもおすすめです。
- ほめて伸ばす子育てを体感できる:普段から、叱るよりもほめて育てたいと思っているけれど、なかなかほめられない、ほめるところがないと思っている方も多いようです。お手伝いをしてもらうと、自然とほめる機会が増えるので、「ほめて伸ばす子育て」を自然な形で体感できるようになります。
- ママの満足度がアップする:子供を交えてお料理やお掃除をすると、たしかに時間はかかります。しかし、ペースは遅いながらも、なんとか家事が進むので、夏休みにありがちな「家事の滞り」を減らすことができます。また、「子供にとっていい勉強になった」「いい経験をさせてあげられた」とママとしての満足度もアップします。
- パパとのコミュニケーションにつながる:家の中のお手伝いは、必然的にパパのエリアにも及ぶので、会話にも「パパに作ってあげようね」「パパ喜ぶよ~」とパパの登場回数が普段より増えます。仕事から帰ったパパも、我が子が自分のために磨いてくれた靴や、チャレンジしたおかずが並んでいれば嬉しいもの。普段、家族のために頑張ってくれているパパに感謝の気持ちを伝えることができます。
最後に大事なポイントを1つ。子供へのポジティブな心理効果を期待しての「お手伝い」は、完璧を目指さないことがコツです。ママのようにできなくて当たり前。自分に基準を合わせ、「ダメダメ」ばかり言ってしまわないようにご注意を! 多少不格好なおにぎりでも、砂糖を入れ過ぎたごまあえでも、そこに味があります。「子供なりに精いっぱい頑張ってくれた」というのが伝われば、パパだって喜んでくれますよ。
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