日本での妊娠中絶薬は違法
妊娠中絶薬は日本でも使える薬なの?
中絶手術は、費用も時間もかかるから、できれば薬で簡単に済ませたい……と考える女性が少しずつ増えているようです。しかし、安易な薬の利用は大変危険です。今回は、「妊娠中絶薬」について詳しく解説していきましょう。
【目次】
日本では妊娠中絶薬は処方できない、販売や譲渡も禁止
妊娠中絶薬は違法
薬による中絶を望む場合、インターネットで検索すると「ミフェプリストン」と「ミソプロストール」という検索結果に行き着くかもしれません。WHOが「母体と心への影響が少ない中絶法」として推奨されており、海外では妊娠7週以内の中絶では一般的に用いられていますが、日本では現在のところ認可されておらず医師は処方できませんし、販売や譲渡も禁止されています。
中には通信販売や個人輸入での購入を検討している方もいらっしゃるかもしれませんが、自分の判断で服薬することは、大変危険な行為です。
中絶薬服用後に「何か」あったとき、適切な治療を受けられない
どんな薬にも副作用はつきものですが、当然、妊娠中絶薬でも起こり得ます。例えば、「ミフェプリストン」の副作用の一つには、出血があげられます。もし、服用後に出血が止まらなくなった場合、未承認の薬によって引き起こされた症状では適切な治療を受けられない恐れもあります。最悪の場合には、受診自体を拒否される可能性もあるため、安易な中絶薬の服用は絶対に避けて下さい。
医師の判断によっては、警察に通報される場合もあるかもしれません。
通信販売の中絶薬を本物かどうか確かめる方法がない
インターネットの通信販売で安易に購入した妊娠中絶薬が、本物であるという保証はどこにもありません。正しく作用しないばかりか、健康被害を与えることさえあります。そもそも販売や譲渡が禁じられた薬ですから、偽造品だったとしても、責任を問うことが難しくなるでしょう。「緊急避妊ピル(アフターピル)」と妊娠中絶薬の違い
「緊急避妊ピル」は妊娠中絶薬ではない
妊娠中絶薬は、既に子宮内に着床した受精卵を体の外に排出する作用があります。
一方の緊急避妊ピルは、セックス後72時間以内に服用することで、受精卵の着床を防ぐための薬です。認可された薬のためクリニックで処方可能です。保険適用外のため、1万円程度の負担となるでしょう。
ちなみに、経口避妊薬の「低用量ピル」は、排卵を抑制して子宮内膜の増殖を抑える薬のため、普段から正しく低用量ピルを服用している方は、緊急避妊ピルが必要になることはありません。
ここまで、妊娠中絶薬について解説してきました。日本では、中絶という選択をする場合、人工妊娠中絶手術以外の方法が認められていません。「手術を受けるお金がない」「手術が怖い」といった理由で妊娠中絶薬を探している女性もいるかもしれませんが、安易な利用は決してしないようにしましょう。
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