想定される人工妊娠中絶手術の後遺症・リスク

人工中絶手術にはどんなリスクがあるのか?

人工中絶手術にはどんなリスクがあるのか?

人工妊娠中絶手術を受ける際、「後遺症が残らないのか?将来、不妊になる危険性がないか」というのは、多くの女性が不安に感じる点ではないでしょうか? 現代の日本の医療では、きわめて安全に手術が行われていますが、それでもリスクをゼロにすることはできません。想定される妊娠中絶手術リスクについて解説していきましょう。

【目次】

中絶手術と不妊症の因果関係
中絶手術による生理不順
中絶後遺症「アッシャーマン症候群」とは?
中絶手術中に想定される事故
中絶手術を原因としたメンタルヘルス疾患


人工中絶と不妊症の因果関係は?

リスク

人工中絶手術にはどんなリスクがあるのか?

子宮の胎児や胎盤を器具でかき出す掻把(そうは)法での中絶手術を行う場合、かき出す時に、子宮の内膜を削りすぎてしまうことが不妊の原因にならないか、と質問を受けることがあります。

たしかに削りすぎや、中絶を繰り返すことにより、子宮内膜が十分に厚くならず着床障害の原因となる可能性もありますが、その頻度が高いとはいえないでしょう。

子宮内膜というのは、厚くなったり、はがれ落ちて月経の血で体外に排出されたりを毎月繰り返しています。子宮内膜の状態や、手術で負った小さな傷は、徐々に回復していきます。

むしろ、中絶手術をして日が浅いのに、再び妊娠してしまう女性もいるほどですし、この点に関してはあまり心配する必要はないでしょう。


中絶手術による生理不順

中絶手術後、1か月ほどで生理がやってきます。これまで正確な周期で生理が来ていた女性は、手術後の数か月は生理周期が乱れる可能性もあります。

中絶手術というのは少なからず女性のメンタル面に影響を与える出来事です。ストレスを原因とした生理不順に陥ることもあるかもしれません。
手術後、2か月以上経っても月経がこなければ、早めに受診しましょう。


中絶手術の後遺症「アッシャーマン症候群」とは?

まれ

アッシャーマン症候群は、日本ではきわめてまれ

中絶後の後遺症として、子宮内膜が癒着してしまう「アッシャーマン症候群」という病状についての質問を受けることがありますが、現代の日本ではほとんど見られることはありません。

それは、医療技術の進歩により適切な処置を伴わない中絶を繰り返す女性が減っているからなのか、術後に抗生物質が処方されるなどし、衛星面で管理されているからなのか、理由は定かではありませんが、「アッシャーマン症候群」が、現代の日本ではきわめてレアな症状であることは間違いありません。


中絶手術中に想定される事故

ごくまれですが、掻把手術のために鉗子という器具で子宮の中をかき出す際に、子宮穿孔(せんこう)といって、子宮に穴が開いてしまうことがあります。

子宮は柔らかい場所なので、鉗子が子宮を貫き、最悪の場合、腸にまで達してしまう事故も起こっています。

医師の力量や、経験値にもよりますし、これらの事故が起こる可能性はきわめて低いのですが、このようなリスクが伴うことも頭のどこかに入れておいてください。


中絶手術を原因としたメンタルヘルス疾患

メンタル

自責の念から、メンタルバランスを崩してしまう女性も…


手術後に、自責の念から、強いストレスを感じる女性も少なくありません。気分が落ち込む、自分を責めてしまう、涙が止まらないなど、心と身体の症状がなかなか改善しないこともあるでしょう。
気分の落ち込みに加え、うつや不眠などの兆候が見られたら、専門家による心理的カウンセリングや心療内科を受診することを検討した方がいいかもしれません。


ここまで、中絶手術のリスクについて解説してきました。妊娠・出産にも様々なリスクが伴いますが、中絶手術にもリスクが伴うことをおわかり頂けたのではないでしょうか。

中絶手術で心と体が一番傷つくのは、他でもない女性自身です。望まない妊娠に付随する様々なリスクを、男性も女性も把握しておく必要があるでしょう。


人工妊娠中絶手術の関連記事


【関連記事】
人工妊娠中絶の種類・方法・リスク
人工妊娠中絶手術の麻酔の流れと注意点
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※妊娠中の症状には個人差があります。記事内容は全ての方への有効性を保証するものではありません。体の不調を感じた場合は、自己判断せず必ず医療機関に相談してください。