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夫を不倫に走らせる妻の言動とは?

どういう妻であれ、不倫に走る夫は走るものだ。だが、夫を不倫に追いやるような妻の言動というものもなくはない。夫婦の関係を一概に決めつけることはできないが、夫たちはどういう心理で不倫に走ってしまうのか、きっかけはあるのかを探ってみたい。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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夫を不倫に走らせる妻の態度とは?

夫を不倫に走らせる妻の言動

ずっと仲良しの夫婦との違いは?

100パーセント配偶者に満足していれば、誰も不倫には走らないかもしれない。
だが、自分にとって「完璧な相手」など、そうそういるはずもない。だから不倫に走るのはあくまでも本人の資質の問題でしかない。

どういう妻であれ、不倫に走る夫は走るものなのだが、夫を不倫に追いやるような妻の言動というものもなくはない。責任転嫁をするという意味ではなく、「こういう場合はしかたないかも……」と思えるケースはままある。

夫婦の関係を一概に決めつけることはできないが、夫たちはどういう心理で不倫に走ってしまうのか、きっかけはあるのかを探ってみたい。
 

「セックスは外でして」と言った妻

居場所がない夫

居場所がない夫

最近よく聞くのが、「妻からのセックス拒絶」だ。もちろん、小さい子どもを抱えて妻が疲弊しているにもかかわらず、セックスを強要する夫は言語道断なのだが、理由のない拒絶は夫にとっても心の傷となる。

「僕は妻のことが好きだし、子どもも一緒に育ててきたという実感があります。下の子が生まれてから7年間、ずっとセックスを拒否されてきても我慢していたんです。でも1年くらい前かな、おそるおそる誘ったら、『もう金輪際したくないから、外でしてきて』と。もともとセックスには淡泊な女性なんですが、あの言い方はショックで。『僕が外でしても、なんとも思わないの?』と尋ねたら、『家計に影響がなければ』との返事。ショックの上乗せでしたね」

シンイチさん(43歳)は暗い表情でそう言った。自分は家計を担うだけの存在なのか、そこに愛はないのかと考え込んでしまったという。

そういうときに限って、「恋」は忍び寄ってくる。たまたま学生時代の仲間が集まる機会があったとき、当時仲のよかった女性に、ついそのことを愚痴った。

「わかるわ、と彼女が言ったんです。夫を嫌いになったわけではないけど、そういう生々しいことはしたくなくなる。自分もそうだ、と。そんな話をしているうちに、なんとなく怪しい雰囲気になってしまって。僕は彼女に強烈な“オンナ”を感じたんですよね。彼女もそうだったみたい。数日後、ふたりきりで会ってホテルへ行ってしまいました。1回こっきりの約束ではあったんですが……」

最初は、セックスへの関心と相手への単なる興味だったのだが、その日を境にふたりは恋に落ちた。以来1年間、ふたりの関係は密かに、そして楽しく続いているという。

シンイチさんの心の奥には、「外でしてこいって言っただろう」という妻への復讐心に近いものはあるのだろうか。

「最初はありましたけど、今は彼女との関係がとても居心地がいいので、それはどうでもよくなりました。自分をひとりの男として見てくれる存在が、僕には必要だったんだと思う。もちろん、妻ともうまくやっていきたいから、秘密は守っていくつもりです」
 

嫌うでもなく愛すでもない、飼い殺し状態

夫婦

夫婦のすれ違い。この成長によりある程度は仕方ないし、お互い合わせ鏡な部分もあるが……

「男はいくつになっても女のカラダが目当てなんでしょ」と女性は思いがちだ。

もちろん、そういう男性もいなくはないが、ある程度の年齢になれば、男性もメンタルを重視するようになる。むしろアラフォー以上の場合、男性のほうが精神的なつながりを求める傾向が強いのが最近の特徴だ。一方で、自分の居場所がなくなっていると感じている男性たちも多いのである。

「一生懸命働いて、できる限り家事もやってきたつもりなんだけど、最近、妻から疎まれているんですよね。子どもたちが大きくなって自分の世界を持ち始めているから、夫婦でもっと出かけたいと思っても、妻は『私は友だちと行くから』って。会社では出世も見込めず、家庭でも妻から愛情を感じられない。居場所がないような気がしています」

そう言うのは、タカシさん(46歳)だ。高校生と中学生の娘たちとは会話はあるが、それぞれ部活に忙しいため一緒に過ごす時間は少ない。妻はパート先や趣味を通じてできた友だちと楽しそうにやっている。

「ときどき、仕事のことなどを妻に愚痴ったりするんですが、『大変ね』と聞き流されるだけ。ほとんど私に関心がないんでしょうね。オレは何のためにここにいるんだろう、何のために生きてきたんだろうとよく思いますよ」

妻とは下の子が生まれてから性的に疎遠になり、ここ数年は完全なセックスレス。高校生の娘にお弁当を作っているため、タカシさんにも作ってくれてはいるのだが……。

「娘の弁当がいらないときは私の分もありません(笑)。完璧に無視されたり、冷たくされているわけじゃないんだけど、なんとなく飼い殺し状態というか……」

いっそ誰が見ても悪妻なら、もっと外で好き放題できるかもしれないとタカシさんは言う。嫌われているというほどでもなく、かといって愛されている実感もなく。そうなると、彼自身が言っているように「オレは何のためにここにいるのだろう」と追いつめられていくのかもしれない。

「じゃあ外で誰か女性を探して不倫をするのかと言われると、そこまでの勇気は今のところもてません。ただ、もしそういうチャンスがあれば、躊躇しないかもしれない。誰かに自分をわかってほしいという潜在的な欲求があるんでしょうね」

客観的にそういうタカシさんに、「寂しいですか?」と単刀直入に聞いてみた。
一瞬の間があって、彼は「寂しいです」と素直に言った。
 

男性もフィジカルよりもメンタルを重視する

心にフォーカス

誰だって、居場所がほしい、心にフォーカスしてほしい

一概に、「夫に関心が持てない妻が悪い」というわけではない。夫婦は合わせ鏡のようなものだから、そういう関係になってしまったのはお互いに責任がある。

ただ、せっかく縁があって夫婦になったのだから、ときには「親」や「配偶者」としてだけではなく、「ひとりの素の人間」として関係を育んでいけないものだろうかと考えてしまう。

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