夫が頼んだヘルパーが、実は愛人だった?

夫の愛人

世の中にはときとしてびっくりするようなことが起こる。どう対処したらいいかわからないこともあるだろう。あまりにも意外な裏切りにショックを隠せない女性がいる。

 

義母に簡単な介護が必要となって

結婚して20年、大学生と高校生の子どもがいるマチコさん(51歳)。3歳年下の夫の母親が倒れたのは4年前のことだった。当時、義母は75歳。

「義母はうちから徒歩5分のところでひとり暮らしをしていました。私も仕事をしているし同居するとお互いに気を遣うからと、義母がひとり暮らしを選んだんです」

リハビリを重ね、かなりよくはなったが、もし転んだりしたら危険だとマチコさんは思った。子どもたちももう大きいし、自宅に来てもらったほうが心配しなくていいのではないかと夫に言ったとき、夫は目に涙をためて「ありがとう」と頭を下げた。

「うちに来て2年くらいは元気だったんですが、やはり左半身が少し不自由そうだったので気にはなっていたんです」

子どもが小さいころは義母とさまざまな確執があった。甘いものばかり与える義母に、子どもたちをなるべく会わせないようにしたこともある。「あなたは冷たい母親だね」と捨て台詞を吐かれたことも。だからこそ同居をためらっていたのだが、年をとってのひとり暮らしはやはり不安だろうとマチコさんは最大限の愛情を見せたつもりだった。

ところが義母は、「この年になって息子と暮らせるのはうれしいわ」と言っただけだった。

「それも聞き流しました。あまり干渉しないようにしながら、あとは夫に任せて私は仕事に行って、帰ってくれば夕飯の支度をして、といつもと同じ生活を続けていたんです」

ただ、食事はむずかしかったという。義母とは味の好みも好きな食べ物もまったく違っていたからだ。

「義母もどんどん食欲がなくなっていって私も困り果てていました。夫が義母と相談したんでしょう、1年半ほど前に『パーソナルヘルパーを雇おうと思うんだ』と。義母は要介護ではないんですが、少し手助けしてもらいたいことが多々ある。本当なら早めの夕食を自分で作りたいとも言っていて。夫が『おふくろの年金の範囲内でできる』というので、じゃあ、そうしたほうがいいねと同意したんです」

平日のみ、1、2時間の手伝いをしてくれる人が見つかったと夫から聞かされた。

 

見てしまった、夫とヘルパーの親密すぎる関係

ヘルパーが来るようになって、義母は格段に明るくなった。夕食の材料はマチコさんが買っておき、義母はヘルパーに手伝ってもらって総菜などを作り置きすることもある。夫は「おふくろの味が戻ってきた」と喜んでいた。

「家庭内が平和ならいいわと思っていました」

ところが半年ほどたったある日、マチコさんは午後から急遽、代休をとれることになった。そんなとき、いつもならひとりで映画を観たり美容院に行ったりするのだが、なぜかその日は、「たまには早く帰って子どもたちにおいしいものでも作るか」という気になった。

「虫が知らせたんでしょうか。デパートでちょっといい肉などを買って駅から自宅方向に歩いていったら、私の横を夫の車が走り去っていったんですよ。長年見ている車だから見間違えるはずがない。しかもとなりに女性が乗っているのがはっきりわかりました」

足早に自宅へと戻ると、ちょうど自宅の駐車場に車が止まったところだった。駆け寄ろうとしてマチコさんは足を止めた。夫と助手席の女性が濃厚なキスを交わしていたからだ。

「物陰からしばらく見ていたら、ふたりは降りて家の中に入っていきました。女性が夫に寄りかかるようにしながら笑いあっているのが見えた。夫は私にあんな笑顔を見せたことがあるかしらと思うほど優しい顔でしたね……」

すぐには家に入りづらくて、マチコさんは駅のほうにとって返して少し時間をつぶした。夫がヘルパーと関係をもっている、少なくとも男女として親密すぎる関係にあることはわかった。それならどんな女性か見なくては。

「あわてて自宅に帰ると、玄関ですでに義母と夫、それと女性の笑い声が響いていました。3時頃でしたかね。子どもたちもいない時間帯です」

なんでもない風を装うしかないと思い、マチコさんは「ただいま」と台所に入っていった。3人が固まるのがわかった。

「午後から急に休みがとれたの。私のことは気にしないで、と言うしかありませんでした」

彼女は2階の夫婦の寝室にこもった。1時間ほどすると夫がやってきてあの人がヘルパーさんだよ、挨拶くらいしてくれてもいいのにと苛立ったように言った。

「愛人をヘルパーにしたの、それともヘルパーを愛人にしたのと冷たい声が出てしまいました。何を言おうと考えていたわけじゃなくて、夫の言いぐさにムカッとしてつい……。すると夫は『邪推しないでほしいな』と言ったんですが、妙に不自然な言い方でしたね。だから『車の中の濃厚なキスは楽しかった? そもそもあなたたちはふたりでどこに行ってたわけ? ラブホ帰りにヘルパーのまねごと?』と言葉が止まらなくなってしまった。でも図星だったみたいですね」

しばらく沈黙が続いたあと、夫は「キスなんてしていない。男女の関係ではない。きみの誤解だ」と言い放った。

だが、それからもヘルパーは変わらず来ている。

「40歳前後の女性で、結婚指輪をしていましたから彼女も既婚なんでしょうね。男女の関係があるのは明らかだけど、もう、そこをほじくってもしかたがないような気がしているんです」

新型コロナウイルスの影響で夫もマチコさんも在宅勤務になったため、4月から6月まで彼女は現れなかった。だがマチコさんは7月から平日は通勤している。夫は週に3回ほどの出社のようだ。大学生になった上の子はリモートで講義を受けているので家にいる時間が長い。

「ヘルパーは週に何度か来ていると上の子が言っていました。まあ、夫とどこかで会ったりもしているんでしょう」

マチコさんは淡々とそう言った。夫とは事務的なこと以外、口をきいていないが同じ寝室で寝ているのだという。

「そんな感じでも家庭ってやっていけるんですよね。子どもたちは自分の生活で忙しいし、週末は義母がなんとなく雰囲気を作っています。おそらく義母も息子とヘルパーの関係を知っているんじゃないでしょうか」

夫が裏切ったと大騒ぎすることもできるが、それは「私の趣味じゃない」とマチコさんは苦笑した。これからどうなるのかまったくわからない。それでも今のところ離婚は考えていない。ただ淡々と暮らすだけ。マチコさんのメンタルの強さに驚かされる。

「強いわけじゃないんです。今は生活に変化を起こしたくないだけ」

ふっと寂しそうな顔をした。

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