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30~40代「ホントは住みたい持ち家戸建て」

NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が2010年1月に実施した「働き盛り30・40代のライフプランニング意識調査」によると、30~40代が将来希望する居住形態は「持ち家戸建て」が49.8%半数近く。「持ち家マンション・アパート」を大きく引き離しての首位になりました。

河名 紀子

執筆者:河名 紀子

家づくりトレンド情報ガイド

NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が2010年1月に実施した「働き盛り30・40代のライフプランニング意識調査」によると、

30~40代が将来ホントに住みたいのは… 

庭つき、専用ガレージ……戸建てはなかなか買えないから憧れの的に?

庭つき、専用ガレージ……戸建てはなかなか買えないから憧れの的に?

30~40代が将来希望する居住形態は「持ち家戸建て」が49.8%となんと首位。「持ち家マンション・アパート」16%の3倍以上という結果になったそうです。現在の30~40代といえば、その上の年代に比べるとマンション居住に抵抗はなく実際にマンション居住者も多いはず。ですが、この結果が物語っているのは、「ホントは持ち家戸建てに住みたいけど、経済的そのほかの事情で買えるのは(買ったのは)持ち家マンション」といったところでしょうか。人はない物ねだりをするといいますから。

ローン完済は6割が「定年前に」

住宅ローンの完済を予定している年齢は、「60~64歳」29.5%、「55~59歳」23.4%、「50~54歳」が12.9%。6割以上が定年前にローン完済を希望していることが明らかに。老後の収入源は「公的年金」が7割を超えていることからも、できるだけ現役時代にローンを完済し、老後は年金で暮らすというライフプランを描いていることが分かります。でも、これは20~30年後も公的年金が期待できるという前提ですよね。

将来の不安は「老後の生活設計」「年金・介護」

保有金融資産は500万円以下。これから教育費がかかる世代としては心もとない…

保有金融資産は500万円以下。これから教育費がかかる世代としては心もとない…

将来の不安は「老後の生活設計」49.4%と約半数を占め、「年金」38.5%、「親の介護」37.3%と続き、もっぱら老後の問題に集中。意外と老後を先送りにせず、リアルな問題として捉えている30~40代が多いのですね。言い換えれば、この重い先行き不安がある限り、消費の回復ましてや住宅市場の回復はいくら政策でカンフル剤を打っても限界があるのではないでしょうか。

保有する金融資産は500万円以下6割

保有する金融資産は「100~200万円未満」12.6%、これを含む500万円未満が全体の65.4%。「なし」は19.6%。保有する金融資産は8割以上が預貯金で、国内株式が4割、株式投資信託が2割弱。金融資産500万以下が6割という数字に、現在の30~40代の生活の余裕のなさが伺えます。持ち家を購入した後のため預貯金を頭金に使ったということも考えられますが、これでは消費の本格回復もまだ遠いような気もします。

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