綺麗で条件も完璧……でも、なぜか住みたいとは思わない
週末、担当の営業マンがいるお店に出向き、一緒に物件を見てまわります。数件見て回るうちに、あなたはある違和感を覚えました。「おかしいな、条件通りの部屋なのに、全然住みたいと思わない。部屋も綺麗だし、駅も近い。完璧なはずなのに……」
このままだと決めきれないと思ったあなたは、担当の営業マンに率直に想いを伝え、ほかのオススメ物件がないか聞いてみたのです。
すると、「お客様が設定された条件からは外れますが、すごく良い物件があるので見てみませんか?」と提案されました。
営業マンも信頼できる人柄だったし、自分が予約した物件にピンとくるものがなかったので、あなたはその物件を見てみることにしました。
条件とは違うのに……ここに住みたい!
「あれ? 意外にいいかも!」その部屋は2DKの間取りで全室フローリングではなく、一部だけ和室でした。和室は古くて汚いというイメージだったのですが、リノベーションして綺麗になったその部屋はむしろ寝室としては優れており、まるで旅館にいるような気分。畳の中央に座ってみると、あなたは非常にリラックスしてきて、これから暮らす自分の姿が容易にイメージできました。
フローリングとは違い、畳のある和室は掃除などに気を使います。条件的にも、当初考えていたエリアの数駅先で、駅からの距離も想定より遠めでした。
しかし、それを含めてもあなたはその部屋を気に入り、「ここに決めよう!」と早速手続きに踏み切ることにします。
最初に設定した条件に固執していては、決して出会えない部屋でしたが、条件による良し悪しよりも、自分のハートにある「好き」が最終的に背中を押してくれたのです。
出会いと物件探しの意外な共通点とヒント
このストーリーに、あるヒントが隠されていたことに気づいたでしょうか? 引っ越しで物件探しをするのと、新しい恋人探しをすることは非常に似ているんです。1.条件のピックアップ
2.実際に物件に行ってみる
3.気に入れば契約
これらのステップは、自分の理想とする恋人の条件を書き出し、実際にデートし、好きになれば付き合うという恋人探しのステップと一緒です。そして、ピックアップした条件通りだとしても好きになれないケースがある、という点も共通しています。
条件を具体的に絞り込むこと、良し悪しを見分けることは非常に大切ではありますが、あなたの気持ちがドキドキするという部分がないと、付き合うという選択には至らないのではないでしょうか?
一度「これは絶対譲れない!」という条件を外してみて、自分が本当に付き合いたいと思う人と出会うために、選択肢を広げてみるのは、ひとつの手です。
要は、条件ひとつひとつを別個の独立した魅力として考えるのではなく、「まるごと好きだ!」と思えるものがあれば、人の気持ちは動くだといえます。
ぜひこのヒントを活かして、新たな恋人探しをしてみてください。