他の特約とセットで1つになっている場合も
ダブりのチェックをさらに難しくしているのが、他の特約とセットで1つになった特約パッケージの存在です。例えば、ある保険会社の自動車保険には、個人賠償責任特約のほか、合計5つの特約をパッケージにし、1つの名称をつけたものがあります。
特にダイレクト自動車保険では、このような個人賠償責任保険を含む特約パッケージを設けている保険会社がいくつかありますので、重要事項説明書などを見て、どのような特約がセットされているのか詳細を確認しましょう。
個人賠償責任特約の整理のポイント
個人賠償責任特約を自動車保険につけることも選択肢の1つですが、それにこだわる必要は全くありません。他の保険についているものを残す、あるいはあらたにつけることも検討し、1つだけを選べばよいでしょう。1つを選ぶ基準としては、保険金額の上限と示談交渉サービスの有無があります。自転車事故の賠償も考えて保険金額は1億円以上を確保できるもの、そして、損害賠償請求を受けたときに保険会社が示談交渉を行ってくれる、示談交渉サービスがついているものを選ぶようにしましょう。
例外的に、親と別居して通学している子がいる場合などは、個人賠償責任特約に複数加入していた方がよい可能性もあります。
この特約は加入した本人だけでなく、配偶者、同居の親族、さらに生計を共にする別居の未婚の子も対象、つまり被保険者となります。一方、この特約の補償内容としては、
- 住宅の所有、使用または管理に起因する偶然な事故
- 被保険者の日常生活に起因する偶然な事故
また、親と離れて賃貸住宅に住んでいる学生であれば賃貸住宅の入居者向け火災保険に加入しているのが普通で、その保険に個人賠償責任特約がついている可能性も高いでしょう。
別居の未婚の子がいる場合は、自分が加入している保険の個人賠償責任特約の約款で「住宅」の規定が本人か被保険者かを確認し(保険会社に問い合わせてもよいでしょう)、あわせて子の賃貸住宅の入居者向け火災保険に個人賠償責任特約がついているかを確認しておくと安心です。
他の保険で個人賠償責任特約を確保してあれば、別居の未婚の子が居住する住宅の使用などによる事故だけを考えればよいため、補償額は数千万円でも充分でしょう。
なお、自転車保険の個人賠償責任特約だけにする場合は注意が必要です。自転車保険では、同特約の被保険者の範囲を本人のみとするプランがあるからです。こうしたプランは本人タイプなどの名称がついていることが多く、通常の被保険者の範囲(本人、配偶者、同居の親族、生計を共にする別居の未婚の子)のプランも別に用意されていることが多いので、被保険者の範囲を必ず確認し、最適なプランを選びましょう。
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