注目のスーパーフード! タイガーナッツとは
美味しく食べて健康的に…今注目のスーパーフードのダイエット効果に迫ります
また、現在の主要な産地であるスペインのバレンシア地方ではChufa(チュファ)と呼ばれ、すりつぶして飲物にしたタイガーナッツミルク「Horchata deChufa(オルチャータ デ チュファ)」が愛飲されているそうです。
名前にはナッツとついていますが、実はナッツの仲間ではありません。カヤツリグサの塊茎(カイケイ)、野菜の仲間というのが正しいところです。カヤツリグサというとあまりなじみのない人も多いと思いますが、生物の先生によると「先のとがった葉を持った草でどこにでもある雑草」で、イネ科の植物と近い種類の植物なのだそうです。塊茎も聞き慣れない言葉ですが、同先生の説明によると「ジャガイモと同じ」で「球根です」とのことでした(この生物の先生は厨房スタッフで食べた感想を聞いたところ、このような返答が
日本でも販売されているタイガーナッツ
新ミラクルフードとして脚光を浴びているタイガーナッツ。実はナッツの仲間ではなく球根の仲間。その栄養効果とは?
タイガーナッツの持つ栄養素の特徴
タイガーナッツの栄養素は最新版(2015年12月発行)である「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」にも記載がありません。そのため、購入した袋に記載されていた100gあたりの栄養素を以下の表に示します。2つの数字が入っている栄養素は、袋によって記載されている数字が異なっていたため、一番少ないものと多いものを示しました。各種店頭でのタイガーナッツの商品ポップを見ると「1日10粒を目安に」という文字が多く見られましたので、10粒の重さを量ったところ、約6gでした。そこから6gあたりの栄養素量も右列に並べて示します。
エネルギーは10粒あたり30kcalでさほど高くありません。炭水化物は3.4g。全部で6gですから半分以上は炭水化物ということになります。ジャガイモの仲間ですから、さもありなんといったところでしょうか。食物繊維は0.8~2g。商品によってかなり違うようです。食塩含量は0.0018g以下。限りなくゼロに近いのでカウントする必要もありません。
タイガーナッツの健康効果は?ダイエットにも有効?
タイガーナッツはいろいろな健康効果が期待されます。大きく分けて考えられるのは、以下の5つです。- グルテンを含まないので小麦アレルギーの人も食べられる
- ナッツではないのでナッツアレルギーの人でも食べられる
- カリウムが多い
- ビタミンEが多い
- 食物繊維が多い
1と2にあるように小麦やナッツにアレルギーのある人でも食べられるので、料理の幅が広がります。
カリウムは高血圧の方がたくさんとってほしい栄養素。カリウムにはナトリウムを体外に排泄するチカラがあります。ナトリウムは体外に排泄される際に水分と一緒に排泄されるので、むくみを予防する効果があります。
ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種です。ビタミンEは抗酸化作用と言いますが、身体の中の酸化を抑える働きがあります。身体が酸化されることはイコール老化と言い換えても過言ではありません。ビタミンEは老化予防のビタミンと言えるでしょう。ビタミンEを多く摂ることは若々しさを維持する秘訣のひとつでもあります。
さらに、食物繊維が豊富に含まれていることも大きなポイントです。食物繊維が多いとしっかり噛んで食べなければなりません。また、食物繊維は体内の余分な糖分や脂肪分などを絡めとって体外へ排出する働きもあります。
実際に、皮むきの乾燥タイガーナッツを試食してみると、最初の一口は甘酸っぱくレーズンのような味ですが、噛んでいるうちに炭水化物らしい味に変わり、最後は食物繊維の噛みごたえになります。チューインガムのようにいつまでも噛んでいられるような噛みごたえでした。10粒も食べるとかなり噛んだという体感になります。これは食事の前に10粒程度を食べると、食事の量が少なくても満腹感が得られそうだと感じました。ダイエット効果があるといわれるのはこのためかもしれません。
タイガーナッツの食べ方のいろいろ
日本ではまだ出回り始めたばかりなので、乾燥したタイガーナッツをそのまま食べることが一般的だと思います。そのまま食べる以外にも一晩、水につけておいたタイガーナッツをミキサーで砕いたタイガーナッツミルク(オルチャータ デ チュファ)にしたり、サラダの具材のひとつにしたり、お菓子の材料として混ぜ込んだりしても美味しくいただけると思います。新しい食材を上手に使いながら、健康的でおいしい食生活を送りましょう。