退職後の生活はどんなイメージ?

安心な老後を迎えるために

安心な老後を迎えるために

定年退職後は、細々と質素な生活になり、支出も半分くらいに減るだろうと思ってはいませんか?そう思っている人は結構多いように思います。でも、本当にそうでしょうか?

老後の心配はやっぱりお金

身についた生活の質というのはなかなか落とせないものです。今の生活費の少なくとも7割くらいはかかると考えましょう。さらに長寿化は進み、今や女性の4人に1人は95歳まで生き、2050年には98歳まで生きるというのです!

フィデリティ退職・投資教育研究所のサラリーマン1万人アンケート「株価急落が40、50代の退職準備に影響」によると、「退職後の最も大きな心配事は何か」という質問に対し、52.6%の人が、「生活費が足りなくなること」と答えています。さらに、同調査で、8割の人が、公的年金に不安を持っているようです。

老後破産しないための5つのルール

年金受給の年齢が遅くなり、金額も減らされる。さらにインフレがすすめば、モノの値段が高くなり、せっかく貯めたお金の価値も目減りしてしまいます。あなたは、リタイアメントまでにあと何年ありますか?今からでも遅くはありません。ぜひ、次の5つを実行して老後破産を回避しましょう!

1)ねんきん定期便を確認する

自分が将来どのくらいの年金がもらえるのか、ある程度知ることができます。これから働き続ければ、年金額は増えますので、いたずらに不安にならないこと。しかし、年金だけで生活費をカバーするのが難しいのならば、不足分をこれから作っていかなければなりません。

ちなみに、総務省の家計調査(2016年)によると、働いていない高齢の夫婦2人暮らし(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の場合、実収入が約21万2,835円で、可処分所得では、18万2,980円だということです。一方、消費支出は、23万7,691円で、1ヵ月5万4,711円の不足です。リタイアメント後35年間生きると考えると、少なくとも約2300万円を準備しなければなりません。

また、月額35万4,000円のやや余裕のある暮らしをしようと思うと(生命保険文化センターのアンケートより)、不足分は月14万1,000円。35年で、約5,900万円のお金が必要になります。

しかし、老後の生活は、人それぞれです。自分がイメージする生活をするためにいくらくらい貯蓄をする必要があるのか、こちらで計算してみてください。

2)個人型確定拠出年金制度を利用してお金を増やす

今、預貯金の金利はとても低い状態です。銀行に預けても、なかなかお金は増えません。正しい知識をもって、運用をしていくことが大切です。

先のフィデリティ退職・投資教育研究所の「サラリーマン1万人アンケート」でも、投資をしている人と投資をしていない人の退職準備額に差が出ていて、2010年以降、その格差が開いているとの調査結果が出ています。

2016年、投資をしていない人の退職準備額の平均値は、520万5000円、投資をしている人の退職準備額は、1279万4000円と、2.46倍です。株価急落の影響で、2015年より−0.19ポイント下がりましたが、2倍以上です。

そこでおススメなのが、個人型確定拠出年金制度(iDeCo)を利用することです。2017年1月から、個人型DCの対象が、公務員や主婦に広がり、すでに企業年金に入っている会社員も併用して使えるようになり、ほぼ全ての国民が対象となりました。

個人型DCは、掛け金は全額、所得控除され、さらに住民税の負担減にもなります。運用益は非課税です。運用期間中、課税されません。受け取り時も、公的年金等控除や退職所得控除の優遇があります。

税制優遇の大きいDC制度を利用し、将来のインフレに負けないようにお金を増やしていきましょう。今、拠出する毎月の1万円は、老後に使えるお金が毎月1万円増やすことになるのです。

3)退職までに住宅ローンを終らせる

住宅ローンの支払が65歳まで、70歳までという人も少なくありません。そして、多くの人が、退職金を、住宅ローンの大きな返済資金源と考えている人が多いのです。しかし、これはとても危険です!退職金は、リタイアメント後の生活費として考えましょう。

日銀のマイナス金利政策導入で、金利が低い状態です。住宅ローンを見直す好機です。変動金利で借りている人は、多少支払い金額は増えるかもしれませんが、全期間固定や10年固定など、固定金利型に借り換えましょう。今後金利が上がると、変動金利型で借入をしている人は、返済期間が終わっても元金が残っている状態になる危険があります。また、金利の高い人は、借り換えを検討しましょう。住宅ローン減税の期間が終っている人は、繰り上げ返済を実施し、65歳までに完済できるようにがんばりましょう。

4)不要な保険は解約する

人生の中で、何度か生命保険の保険金額を減らす、または解約するタイミングがあります。家を買ったときは、多くの人が機構団体信用生命保険特約制度(団信:加入者に万一のことがあった場合、残りの住宅ローンがなくなる保障制度)に加入するので、その分、必要保障額は少なくなります。

また、子どもの独立は、ひとまず親としての責任が終ったということで、必要保障額が減少します。必要がなくなれば躊躇せずにやめましょう。

ある程度預貯金があれば、医療保険の必要性も低くなります。もしものためにお金を使うより、その分を、老後資金として、貯蓄、運用する方が将来のために役に立ちます。

5)なるべく長く働き、お金にも長く働いてもらう

なるべく長く働き続けることは、老後破産を回避するのに重要です。先のケースで、65歳から75歳までの10年間、不足分の年間約65万7,000円を稼ぐと、必要貯蓄額は、約1600万円に減ります。
 
また、退職までに貯めたお金を10年間取り崩さなくてすめば、その分、お金を長く持たせることができます。人生100年時代といわれている今、想定以上に長生きすることも考えておいたほうがよいでしょう。

また、お金にも長く働いてもらいましょう。退職金が初めての運用だというのでは心許ないので、今から少しずつ運用をしてみてください。お金を増やすのには、お金をどこにおくか、置き場所が重要です。確定拠出年金制度やNISAを優先して使いましょう。

老後破産しないためには、どのようにお金を持たせていくかが大切なポイントです。
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