エアコンを使わない生活テクニック
本格的な夏を前に、対策を!
モノを増やさないためには、必要以上に入れないこと。それと同じく、エアコンを使わないためには、室温を上げないことです。体感温度を下げる工夫はいろいろありますが、室温を上げないためのテクニックをご紹介します。
熱帯ではどうしてるの?
以前、赤道直下・インドネシアで地元のお宅に泊めていただいたとき気付いたのですが、日中の家の中が暗いのです。日本の家なら、昼はカーテンを開け放ってたくさん光と風を入れようとするところですが、こちらでは厚いカーテンで光を遮り、外光を入れないことを優先するそうです。地元の方に聞いたら、
「いったん上がった室温を下げるのはタイヘンだから、まず光を入れないこと!」
とのことでした。
カーテンを遮光・ミラー地にする
エアコンの設定温度を1度でも2度でも上げるだけで節電効果があるとはよく言われるところです。逆に言えば、室温を上げないように工夫すれば、冷やす必要も少なくなるということ。日差しが強い時間帯だけでも、カーテンを引き、室温を上げないように努めましょう。暗いのはちょっとガマン。さらに、カーテンを遮光性のものに替えたり、目隠しのレースカーテンも、ミラー地のものに替えることで、断熱効果が高まりますし、モノも増えません。
すだれ・オーニングで光を入れない
しかし、断熱性の高いカーテンも、外光による熱をすべて遮ることはできません。一度、窓からカーテンまで光は入ってしまっているからです。カーテン自体が温まってしまうので、その熱はどうしても室内に伝わってしまいます。できれば、光は「窓の外」でも遮っておきたいところ。昔ながらの「すだれ」や「オーニング」で、ベランダやテラスに日よけを設けましょう。光が室内に入ってしまうのを防げます。設置するのは外ですから、室内はスッキリを保てますね。
緑のカーテン
「窓の外」で光を遮る最強ツールはやはり、「緑のカーテン」です。ゴーヤやフウセンカズラなどつる性の植物を窓の外で育てれば、遮光・遮熱と景観をいっぺんでかなえることができます。植物には、遮熱性があるだけでなく、葉の表面からの蒸散による気化熱が建物の表面温度を下げてくれます。さらに、毎日出る生ゴミを堆肥にすることができれば、ゴミも減って最強!
打ち水のタイミング
玄関前や窓の下などに水を撒く、見た目にも涼しげな「打ち水」にも、適したタイミングがあります。気温が上がった午後、カラカラの地面やベランダに水を撒きたくなるものですが、炎天下の打ち水は、撒いたそばから干上がって効果がないばかりか、湿度上昇による蒸し暑さを招きます。打ち水をするなら、朝早い時間に。あらかじめ水を撒いておくことで、気温の上昇を防ぐ方がベターです。
窓は2カ所開ける
風を入れたいときは、窓を全開にしがちですが、一カ所の窓を全開にしただけでは風は通り抜けません(二か所の穴が開いている醤油さしを思い出しましょう)。必ず、入った風が抜けるもう一カ所の窓を開けます。しかし、部屋によっては窓が一カ所しかなく、玄関を開けておくのは物騒―ーという場合は、一カ所の窓の両側を半分ずつ開ければ、部屋の突き当りに当たった風がどちらからか出ていきます。網戸が片方にしかない場合は、レース地などをピンで窓枠に留めて仮の網戸として利用しましょう(風が強いとはずれる場合もあります)。
もちろん、風が通りやすいよう、室内に余計なモノを置かないことが大前提ですね。
エアコンを使うなら、室外機にも気を配る
猛暑日を記録するような日は、光を入れなくても室温が30度近くに上がってしまうことも。そんな時は、無理せずエアコンを使いましょう。室外機の周囲によけいなものを置かず、室外機自体にも日よけをしてあげると、冷房効率が上がります。また、エアコンのフィルターをこまめに掃除することも大切です。
下げなくていい室温を上昇させることなく、なるべくなら自然の力を利用して涼しい夏を! ただ、無理は禁物。エアコンも上手に使いましょうね。
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