住宅設備・建材の選び方/住宅設備・建材のショールーム・展示会

住宅設備・建材ショールームの上手な使い方

新築やリフォームを進める中で、ショールームは重要な情報源のひとつ。最近では、単なる商品展示だけではない、充実した内容のショールームも多くみられます。ここでは、最新のショールームの上手な使い方と最新傾向をまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

新築やリフォームを検討する際に、多くの方が足を運ぶショールーム。最近の住宅設備機器や建材のショールームは、単なる商品展示だけではなく、さまざまな工夫が施され、多くの情報を入手することが可能です。ここでは、ショールームを有効利用するためのポイントと新しいショールームの傾向をまとめました。

タイミングや目的に合わせて利用することがポイント

水まわりや内装建材、窓や玄関ドア、エクステリアなどのメーカー3社のコラボレーションショールーム。戸建のリフォームをイメージしたリモデルの事例の展示、各社の充実した商品展示も。undefined[TDY名古屋ショールーム] http://showroom.toto.jp/showroom.aspx?sr=065

水まわりや内装建材、窓や玄関ドア、エクステリアなどのメーカー3社のコラボレーションショールーム。戸建のリフォームをイメージしたリモデルの事例の展示、各社の充実した商品展示も。 [TDY名古屋ショールーム]

ショールームは、部位や目的、家づくりの進行状況によって、利用方法は異なるものです。有効活用するためには、適するショールームに、適するタイミングで足を運ぶことが大切です。

たとえば、新築やリフォームを考え始めたら、最近の新商品や新しい機能、デザインなどをチェックするために、さまざまな商品が揃う総合的なショールームを訪れてもいいでしょう。ショールームに慣れるためにも、初期段階で一度、足を運んでおくことをおすすめします。

また、家づくりが進んで、細かな部分を決定する場合などは、個人で情報収集に出かけるより、施工会社と一緒に確認し、検討する方が納得のいく設備建材選びができる場合も。ショールームの中には、施工会社と一緒にプランニングすることを前提とした、専門的な商品展示や性能体験などを揃えたケースもみられます。施工会社の担当者に、どのショールームをどのようなタイミングで利用すればいいのか、早めに相談しておきましょう。

■事前にホームページなどでショールームの特徴をチェック

ショールームに行く場合は、事前にメーカーのホームページを確認し、ショールームの特徴や取扱商品など確認しておくこともポイントです。

たとえば、水まわりのリフォームがしたいのであれば、キッチンやバスルーム、水栓金具などの単独のショールームはもちろん、水まわり全般のショールームを利用しても。機器の取り換えと同時に内装材も新しくしたいのであれば、床材や壁材などのショールームもチェックしておきたいものです。どんなショールームがどこにあるのか、確認してから出かけるようにしましょう。

■フロア構成や展示内容を確認して、効率的に必要な情報を得る
メーカーや部位にもよりますが、大まかなショールームの構成は、LDK空間や寝室など、実際の空間プランを提案した空間展示、耐久性や断熱性、ユニバーサルデザインやリフォームなどのテーマ展示、新商品を中心とした商品展示、素材や建材、部材やサンプルの展示、性能や機能を体感できるコーナーなど。また、シミュレーションやプランニングコーナー、セミナースペース、ライブラリーなどが用意されている場合もみられます。

住まいづくりやリフォームの初期段階であれば、空間展示などを中心に見学し、暮らしのイメージを膨らませて。本格的に選ぶ場合は、性能を体感したり、部材やサンプル展示を利用するといいでしょう。

■要望や疑問は前もってまとめておく。見るだけでなく体感してみることが重要
具体的に検討する場合は、図面やメジャーなどを持参し、要望や疑問などは、前もってメモにまとめておくことも大切です。また、ショールームでは、見るだけでなく、操作したり空間に入るなど体感してみることが重要。そのためにも、動きやすい服装、歩きやすく脱ぎやすい靴で出かけるようにしましょう。

性能や機能の違いを体感できるショールームが増えている

窓の断熱性・遮熱性・防露性・通風性・遮音性・防犯性・清掃性・使いやすさなどを、実験装置と実物展示から、感じる・みる・学ぶことができるショールーム。[YKK AP 体感ショールーム] YKK APhttp://www.ykkap.co.jp/apw/apw430/sp/

窓の断熱性・遮熱性・防露性・通風性・遮音性・防犯性・清掃性・使いやすさなどを、実験装置と実物展示から、感じる・みる・学ぶことができるショールーム。[YKK AP 体感ショールーム] YKK AP

最近の住宅設備や建材のショールームの傾向は、商品の展示だけでなく、その性能や使い勝手を体感することができる傾向が強まっていること。部位によっても異なりますが、実際に操作することができたり、空間の中で性能を確認することができるショールームが増えてきています。

たとえば、キッチンやシステムバスなどの水まわりのショールームであれば、水栓やシャワーなどを操作することはもちろん、水流の違いを確認することができたり、リモコン操作で機能を試すことができたり。メーカーによっては、実際に入浴体験をすることができる場を用意しているところもあります。

また、窓や玄関ドアなどの建材のショールームでは、窓の種類の異なるいくつかの空間を設けて、断熱性能などを比較することができたり、玄関ドアのキーシステムなどを実際に使用するなど、見るだけでは分かりにくい、性能や機能を体感できるような工夫が多くみられます。その他、照明のショールームでは、空間の中で、くつろぎや作業など、さまざまなシーンごとに異なる照明プランを確認することができるショールームもあります。

リフォーム向けの商品展示や情報コーナーなどが充実

新築はもちろん、リフォームに対応した商品展示や情報コーナーなどが充実してきているのも傾向のひとつ。設備機器の老朽化や不具合などがリフォームのきっかけとなることも多く、メーカー商品にもリフォーム時に取り入れやすい工夫を施したものが増えてきています。

キッチンやシステムバスなど、既存の空間に施工しやすいもの、玄関ドアや窓など、短い工期で取り換えることができるものなど、リフォームに適した商品の展示も多くみられます。

画像や模型を利用してイメージしやすい工夫が

リノベーションやリフォームをイメージした空間展示、高画質4Kプロジェクターで実物大の玄関まわりをシミュレーションも。 [LIXILショールーム名古屋]undefinedLIXILundefinedhttp://www.lixil.co.jp/

リノベーションやリフォームをイメージした空間展示、高画質4Kプロジェクターで実物大の玄関まわりをシミュレーションも。 [LIXILショールーム名古屋] LIXIL

ショールームには、商品展示に加え、さまざまなバリエーションが確認できるようにサンプルや見本が多く揃っています。

たとえば、システムバスであれば、バスタブや壁材、床材などの部材見本が用意されており、組み合わせて確認することが可能です。模型のバスタブや内装材を入れ変えることができるキットも用意されているので、空間をイメージしやすいでしょう。

また、カラーシミュレーションなどを画像で確認することができるショールームも増えてきています。立体的に表現されているので、雰囲気をつかむことができるものです。

住まい全体の設備や建材をトータルに検討できるショールームも

メーカーの取り扱う商品にもよりますが、住まい全体のアイテムを揃えたショールームも増えてきました。いくつかのメーカーやブランドが同じスペースにショールームを展開するケースも。水まわりやエクステリア、内装など、トータルに検討することができ、効率的にプランニングを進めることができるのがメリットでしょう。

ショールームは、どうしても都市部に偏っているため、身近にない場合もあるかもしれませんが、設備や建材を選ぶ際には、その使い勝手やデザインを実際に確かめることはとても重要です。個人で行けない場合は、施工会社が実施する、ショールーム見学ツアーなどに参加するのもひとつの方法でしょう。


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