ハイブリッドモデルは中古車でしか手に入らない
現行型トゥアレグの日本での販売開始は2011年2月。先述したように、3.6LのV6ガソリンエンジンと、3Lのスーパーチャージャー付きV6ガソリンエンジン+電気モーターのハイブリッドモデルが用意されました。組み合わされるトランスミッションはいずれも8速AT。ガソリン車はエンジンストップ機構やエネルギー回生システムなどを備え、旧型比38%アップの9.5km/L(10・15モード燃費)となりました。
一方ハイブリッドモデルの10・15モード燃費は13.8km/L。パラレル方式(エンジンが主力でモーターがサポート。ホンダのハイブリッドが代表的)のハイブリッドで、旧型の4.2LV8ガソリンエンジンとほぼ同等のパフォーマンスながら、燃費は2倍以上になっています。
4WDシステムは、ガソリン車とハイブリッドモデルで異なります。ガソリン車は本格的なラフロード走破性を備える、4XMOTIONを搭載。副変速機とセンターデフロックに加え、トゥアレグ初となるリヤデフロックも装備。スイッチの切替で高速走行からラフロードまで5つのモードから選べます。
ハイブリッドモデルには4MOTION(ガソリン車のそれと比べてXがありません)が搭載されます。こちらは4輪すべてにエレクトロニック・ディファレンシャル・ロック(EDS)を装備し、走行状況に応じて4輪を自動で制御してくれます。
本気で沼地や岩肌むき出しのある、道なき道を走りたいのであればガソリン車でしょうが、そうではないならハイブリッドモデルでもオフロード走行はある程度可能ですし、どちらも急な土砂降りや雪など、天候の変化による路面状況に対応して、安心して走れます。
そのほかハイブリッドモデルは50km/hまでEV走行が可能で、停止状態から100km/hまで6.5秒で加速するなど動力性能も高く、アダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシストなど最先端の安全装備が標準装備されるなどハイスペック。
その分、新車時価格がV6より約300万円高かったのがネックになったのか、販売が伸び悩み、2015年2月のマイナーチェンジの際にラインナップから外れてしまいました。
現在のVWは、件のディーゼル問題もあり、プラグインハイブリッドやEVに注力していますから、パラレル式ハイブリッドモデルはかなりのレアもの。中古車でしかもう手に入らないと聞くと、私のようにピクっと反応する人もいるのでは。
もちろんどのモデルでも高速クルージングは得意科目で、高級感たっぷりの充実装備。しかも現行型です。
実は今年に入ってから相場は急落が終わって横ばいに。SUVは相変わらず人気ですし、「そういえばディーゼル問題って関係ないよな」と気がつき始めた(思い直した?)人も出てきて不思議ではありません。
そうなると先々の相場がどう変化するか……ともかく、今なら新車時の半額以下から、現行型のトゥアレグが狙えます。しかも、レアなハイブリッドモデルは程度のいいものがあるウチに狙っておきたいものです。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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