「泊まれるの?」と思うような斬新なホテルが増加中
昨今、ホテル不足問題が叫ばれていますが、要因とされるのが訪日外国人客の増加です。稼働率の上昇はホテル業界にとっては嬉しい状況ですが、一方でこの活況がいつまで続くのかという危機感もホテル業界にはあります。やはり、ゲストから選ばれるホテルになるための競争は激化しているのです。
ガイドはホテル評論家として、一昨年終わり辺りから「コンセプトホテル」という呼称で指摘してきましたが、競争を勝ち抜くために従来のホテルにはないような斬新なコンセプトを打ち出し注目を浴びる施設が、ここ最近さらに増えてきました。
そもそもコンセプトホテルって?
ホテルのカテゴライズは様々で、料金帯やスケールなどで区分されることもあります。たとえば、リゾートホテル、シティホテル、ビジネスホテルといった区別は分かりやすいと思います。また、シティホテルの中でラグジュアリー型、デラックス型、旧態型といった分類や、ビジネスホテルでも付加価値型、低廉型、旧態型といった分類が可能です。こうしたホテル業界に長らく存在していたカテゴリーにかかわらず、独自のコンセプト(特徴)を打ち出すホテルをホテル評論家は「コンセプトホテル」と呼んでいます。
こうしたコンセプトホテルはまずます多様化していて、一般的なホテルでは満足できない利用者に好評を博しています。今回は、ここ最近注目を集めている東京と横浜にある3つのコンセプトホテルを紹介しましょう。
まずは渋谷に誕生した和がテーマのホテルです!
和がテーマ コンセプトホテルの進化型「SHIBUYA HOTEL EN」
2016年2月5日渋谷に「SHIBUYA HOTEL EN」がオープンしました。1Fにはエントランスとレストラン。2階から9階までの客室8フロア、各階異なる「和」がテーマです。
各階のテーマは、2F 漫画(MANGA)、3F 手ぬぐい(TENUGUI)、4F あじき路地(Ajiki-roji)、5F 北斎 赤富士(Hokusai Red-Fuji)、6F 能舞台(Noh stage)、7F 千本鳥居(Senbon Torii)、8F 森羅万象(Universe)、9F 和(Wa)といずれも印象的なテーマです。
中でも驚くのが5F。葛飾北斎の「富獄三十六景」の名作「凱風快晴:赤富士」が堂々と登場。思わずアッ!と声が出てしまいます。衝撃なのは2Fの 漫画(MANGA)です。フロアの壁全体を使って、渋谷スクランブル交差点からホテルまでの道案内をしています。日本の漫画や美少女アニメが世界から注目されている証でしょうか。
一方の客室は、木や石など、素材の質感を生かした空間づくりでリラックスできます。肝心のベッドは、英国スランバーランドの最高峰「グランスイート」を全室採用しており、快眠を約束。
そんな快適な客室ですが、刺激的なパブリックスペースとの対比で非日常感やワクワク感を生んでいます。
<DATA>
SHIBUYA HOTEL EN(シブヤ ホテル エン)
電話:03-5489-1010
住所:東京都渋谷区円山町1-1
アクセス:JR渋谷駅(ハチ公口)より徒歩約7分
次は無料尽くしのホテルが登場します。