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育毛シャンプーはお金の無駄?それとも自己投資?

薄毛などで悩んでいる人にとって、頭髪はコンプレックスです。もしこれが改善されれば、見た目の印象がグッとよくなる。それだけでなく、本人にも大いなる自信となります。「コンプレックスはビジネスになる」という言葉どおり、育毛剤や育毛シャンプーは一大産業になっています。しかし、これにお金を払うのは、ズバリ無駄です。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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金持ちは育毛シャンプーにお金をかけない?

お金持ちの美容費への考え方

お金持ちの美容費への考え方

薄毛などで悩んでいる人にとって、頭髪はコンプレックスです。もしこれが改善されれば、見た目の印象がグッとよくなる。それだけでなく、本人にも大いなる自信となります。「コンプレックスはビジネスになる」という言葉どおり、育毛剤や育毛シャンプーは一大産業になっています。しかし、これにお金を払うのは、ズバリ無駄です。

私自身も40歳を過ぎて白髪が増えてきたので、様々な頭髪に関する医師の発言、公開されている医学論文や文献、果ては医薬品メーカーや個人のブログまで読み込み、調べました。

そして現時点での私の結論は、薄毛や白髪の改善には病院で服用薬を処方してもらうか(男性型脱毛症にはプロペシアという薬が処方されるようです)、植毛やカツラ、白髪染めなど直接的なものにお金を投じたほうがよい、と感じています。

頭髪の問題は、確かに生活習慣(食事・睡眠・ストレス・ヘアケア)が原因となることもありますが、ほとんどは遺伝や加齢に加え、ホルモンバランスなど体の内部要因によって決まる、というのが医学会での定説のようです。

つまり内側の問題なので、体の外側から何かを塗ったり洗ったりしても、ほとんど効果がない。

育毛商品を販売している企業は、毛穴の詰まりといった頭皮環境を謳いますが、根本原因を改善しなければ、まさしく表面的な対処療法は、気休めにしかならないということです。

白髪に関しては、若白髪と加齢による白髪の2パターンがあります。そしてメラニン色素の合成がうまくいかないため、といった原因はわかっていても、なぜそうなるのか詳しいメカニズムは明らかになっておらず、治療法も確立されていません。海藻がいいとか、海藻に含まれるフコイダンを配合したサプリメントがいいとかいわれていますが、これもほとんど効果がないということです。

口コミサイトはほぼアフィリエイトという裏側

「あの育毛剤は効果があったよ!」という口コミが個人ブログに書かれていることもありますが、そのほとんどはアフィリエイトサイトであり、ブログの運営者が儲かる構造になっています。

アフィリエイトとは、ウェブサイトに訪れた人がそこに掲載された商品をクリックしたり、そのサイトのリンクを経由して商品を買うと、運営者に報酬(キックバック)が入る仕組みのこと。

サイトの運営者は、サイトを見た人にクリックしてもらい、購入してもらうのが目的ですから、「あの育毛剤は効果がないよ」などと言うはずがなく、「効果があるかも」と思わせる「ちょうちん記事」ばかり書くことは想像に難くありません。

育毛関連商品を売っている企業のホームページはさらにえげつなく、「頭皮を清潔に」「毛細血管の血行促進」「○×△という有効成分配合」といったキャッチコピーを列挙していますが、冷静に読むと「だから何?」「それが有効だと誰が証明したの?」という情報ばかりなのがわかります。

特に「○万本売れた」などというのは、商品の性能とは何の関係もないセールストークです。

当然ながら、これらの商品が医学論文雑誌などに投稿されることはないので、客観的な治験・臨床データもありません。

つまり、われわれ外部の第三者からは検証不可能であり、真偽のほどは確認できない。たとえば「○○人に効果が実感できた」「この成分が効く」などというものも同じですね。

さらには、「効果が実感できなければご返金します」といかにも効果に自信があるように見せかける商品もありますが、仮に効果がなくても、ほとんどの人は数千円の返金申請など面倒くさくてやりません。

メーカーや販売者は「継続することが大事です」などと言いますから、1本試しただけでは、「自分は途中でやめたから仕方がないかな」と思ってくれる人もいるでしょう。

それに日本人の場合、恥ずかしい気持ちが先に立つため、「カネ返せ」と言う勇気のある人はほんの一握り。

若干は発生する返品・返金コストも、多くの善良でおとなしい顧客からむしりとった利益で補って余りあるわけです。

お金と時間のロスを考えてみよう

では育毛剤や育毛シャンプーにまったく効果がないかといえば、そうではないかもしれません。全部が全部無意味だとは言いません。試してみることを否定するわけではありません。

しかしシャンプーにしても、普通のシャンプーの3倍から5倍以上もする高額商品に、そこまでの価値があるのかどうか。

さらに追加でマッサージブラシを買うとしたらその費用、そして毎日トントン頭を叩く時間のロスを考えれば、まったく割に合わないコストではないか、というのが私の考えです。

普通のシャンプーでもよいので、適度に洗い(洗い過ぎないことも大事で、皮脂を取り過ぎると乾燥します)、よくすすぎ(シャンプーやリンスの成分が頭皮・頭髪に残ると炎症を起こす)、よく乾かす(自然乾燥は必要以上に頭皮の水分を奪い、頭皮を乾燥させてしまう)。

そして生活リズムを整え、バランスのよい食事を摂る。ストレスのかからない、あるいはすぐに解消されるよう、心のありようを意識する。

そうやって身体の内部の健康を維持することが、結局は皮膚や頭髪といった表面に出てくるのではないでしょうか。

最後に述べたことは私見ですので信じなくてもよいのですが、財布を開く前に「常にウラを取ってみる」ことは、企業にむしり取られないためにも重要な姿勢です。

ボディソープや洗顔フォームは不要かもしれない

ちなみに私はもう5年以上、ボディソープも洗顔フォームも使っていません。「えっ、本当?」と思われるかもしれませんが、やめてからも特に肌のトラブルは起きずにいます。

私は脂性肌と乾燥肌の混合なので、たまに大人ニキビができたり肌がカサカサしたりすることがあります。しかしこれはせっけん類を使っていた頃からも同じで、特に状態に変化はありません。

使っても使わなくても変わらないとなると、では今まで使っていたものはいったいなんだったんだ、ということになります。

つまり私も、企業のマーケティングにうまく乗せられ、「ボディソープで清潔に」「洗顔フォームで肌トラブルを防ぐ」などという根拠の無い広告宣伝を信じ込んでいたわけです。

女性が化粧を落とすのとはまた違うと思いますが、皮膚の汚れや余分な皮脂に関して言うと、おそらく「お湯で充分落ちる」ということでしょう。そして私は、これらのいわゆる「男性向けグルーミング商品」を買うことが一切なくなり、関連する出費はゼロになりました。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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