テクノポップ/アーティストインタヴュー

サワサキヨシヒロ IS BACK! LOVE 温泉!(2ページ目)

R&S RECORDSから1994年にデビュー、日本のドラムンベースの先駆的存在、ラテンXテクノと温泉を愛してやまない、サワサキヨシヒロさんに登場! 海外デビューのいきさつ、みうらじゅんさんの事務所にいた話、温泉への愛、そして3月26日発売の最新作『SAWASAKI IS BACK! 』について語っていただきました。

四方 宏明

四方 宏明

テクノポップ ガイド

テクノポップを中心としたレコード蒐集癖からPOP ACADEMYを1997年に設立。2016年に『共産テクノ ソ連編』を出版。さらに、プロダクトリサーチャーとして、商品、サービス、教育にわたる幅広い業種において開発コンサルティングに従事。Twitter(hiroaki4kata)も随時更新。

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ドラムンベースの先駆け

ガイド:
1996年の『NIGHT CRUISING EP』は、日本でドラムンベースを取り入れた先駆け的作品とされていますが、ドラムンベースとの出会いは何だったのでしょう?

NIGHT CRUISING EP (Discogs)
nightcruising

NIGHT CRUISING EP


Secret Jungle (YouTube)

サワサキ:
実は、R&Sや日本のサブライム、トランソニックなど、クラブやDJカルチャーのレーベルから出してるにもかかわらず、僕は当時、全然DJ稼業をしてなかったんです。やったことは何度もあったんですが、「僕はクリエーターなんで、人の曲をかけるDJなんて、どうなんかなあ」って気持ちが強くて。そうこうしてる時に、サブライム主宰の山崎さん(DJ YAMA)が「今、イギリスではドラムンベースとかジャングルがすごいんだよ!ロック好きなサワサキくんだったら、ドラムンベース、絶対ハマると思うよ。ドラムンベースを作ったりDJしてる人、日本じゃまだいないから絶対いいよ!」と、ガンガン聴かせてくれたんですよ。

で、その時丁度、ロンドン帰りのDJ FORCEくんと知りあって、ドラムンベースのアナログをごっそり持って帰ってきて、そこで意気投合して、ドラムンベースならDJやってもなんかいいかも、と思いだしたんです。でも、まだほとんど知られてないドラムンベースなんで、都内のどこのクラブでもやらせてもらえる感じはなくて、吉祥寺のクラブでドラムンベース、ジャングルオンリーのパーティーをやり始めたんです。たぶん日本で初のドラムンベースのパーティーだったのかも。

で、僕はドラムンベースにマイルスデイビスのLIVE EVILとか、MAGMAのアタックとかをつなぐ、とかそういうプログレとか70年代ロックとの融合が成しうる、ってことがかなり自分の中でワクワクしまくりで、そこからドンドンとドラムンベースDJやドラムンベース制作にハマっていった感じですね。ドラムンベースとかDJの道に導いてくれたDJ YAMAさんには今でもほんと感謝してるんです。

今思うとアホだったなあ

ガイド:
2000年にアルバム『Presents Dr. YS & The Cosmic Drunkards』をリリース。デビュー以来、Techno The Gong、Meditation Y.S.、Doctor YS & the Cosmic Drunkardsなど名義がコロコロと変わってきていますが、これはその時の気分とか(笑)?

Presents Dr. YS & The Cosmic Drunkards (Discogs)
drys

Presents Dr. YS & The Cosmic Drunkards


サワサキ:
名義で作風を変えてた、とか実は全然なくて、ほんと気分というか、名前とか作品名とか、どっちなん?わけわからん?ってのが面白いなあと思ってたんです。でも、今思うとアホだったなあと思ってるんですよ。ずーっとサワサキヨシヒロ名義だったら、レコード屋さんのカタログとか棚も「サワサキヨシヒロ」の作品で統一出来て売りやすかっただろなあと(笑)。
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