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ユジャ・ワン、キュートな超絶ピアニストインタビュー(2ページ目)

ユジャ・ワン。タイトなミニのドレス&ハイヒールで颯爽とステージに現れ、小さな身体からは想像できないパワフルかつ繊細な超絶技巧のピアノで世界のトップで活躍する新時代のカリスマ。彼女の素顔は?インタビューしました。

大塚 晋

執筆者:大塚 晋

クラシック音楽ガイド

ユジャ・ワン

インタビュー中にも出てくるが読書が好きというユジャ。中でもお気に入りは村上春樹とのこと

大:ユジャさんは超絶技巧に加えて音楽性の深さがありますが、そうした「ユジャ・ワン」はどのようにしてできたのです? いつから?

ユ:知らないわ(爆笑)、徐々にだと思うけれど(笑)。そうねぇ、まず14歳のときに両親なしで一人でアメリカへ渡り、とても大人になったと思うわ。それと私はそんなに社交性のある人間ではなくて、一人でいるときや本を読んでいるときにいろいろと考えるのが好きなの。それは自分を深めていることになるのかもね。また非常に繊細でもあると思い、様々な経験をするとき、強烈に感じている気がする。そういうのは音楽家にとって必要な要素なのかもね。人生は音楽にとってとても良いものだわ。

大:あなたの録音で、日本で一番売れたCDは何だか知ってます?

ユ:想像つかないわ、何?

大:
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ラフマニノフの協奏曲第2番とパガニーニの主題による狂詩曲
のCDだそうですよ。

ユ:そうなのね。父もあのCDが大好きよ。いっつもかけていて、他の録音を聴いてくれないの(笑)。

大;それ以外はほぼ同じくらい買われているそうですよ。ということで、今回のラヴェル、そしてラフマニノフの協奏曲第2番の次に聴いてほしいCDは何ですか?

ユ:
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グスターボ・ドゥダメルと録音したラフマニノフの協奏曲第3番とプロコフィエフの協奏曲第2番のアルバムが個人的に大好きだわ。ライヴ録音だけれど、オーケストラのメンバーも私と同い年くらいでものすごいエネルギーだったので、私も一段階プッシュされた感じがしたわ。

大:あれはトレーラーの動画も観ましたが、手の動きもきれいで、歌いながら弾いて音楽に完全に入り込んでいて、すごかったです。

ユ:とてもハッピーだったし、ハイだったかも。あとそう、プロコフィエフやラフマニノフに感謝したいのは、2人ともピアニストなので、確かに手の動きを派手に見せることができる・振り付けがされている気はするわ(笑)。

大:最後に一つ。演奏後のお辞儀がいつも驚くほど激しいのですが、あれはなぜなんです?

ユ:子どものときからああしているから変えたくないのよ(笑)。マネージャーたちからは「腰を痛めるから止めたら」って言われているんだけどね(笑)。でも、お客さんもオーケストラの人も楽しんでくれているみたいだし、今のところ止めるつもりはないわ(笑)。

*****

というわけで、印象はとにかくキュートでよく笑う人でした(笑)。若くして超絶技巧の人は非人間的な人もいる印象ですが、彼女は真逆。インタビュー中で本人が言うように、本当は社交的でない部分もあるのかもしれませんが、振る舞いはとても明るく、相手を気遣い、サービス精神のある人。またあれだけの音楽を生み出すのですから、高飛車なところもあるのかな?と思いきや、これも真逆で、むしろまだまだ自分に満足せず、常に努力し上を目指したい、という思いを感じました。彼女の音楽は更に進化していきそうです。

次回の来日公演 2016年9月予定
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