マルアイというと、私の中では祝儀袋メーカーというイメージが強い。しかし、最近は気持ちがほっこりする文具を次々に出して、多くのユーザーの人気を集めている。たとえば、「ありがとう」、「おつかれさま」と印刷されたのし紙風の「こころふせん」や「ほんの気持ち在中」、「有り難う在中」という事務スタンプをベースにした「在中印」などだ。
2月に東京ビッグサイトで開催されたギフトショーでマルアイがその流れを汲む新作を発表していた。
見慣れた封筒がかわいらしく
月謝袋や給料袋、茶封筒など、いずれも昔から馴染み深いものばかり。それらをそのまま約40%のサイズに縮小した小さな小さな封筒だ。マルアイは1888年に和紙問屋として創業し、戦後に二重封筒を作り、「藤壺」というブランドで現在も数々の封筒を展開し続けている。
今回のミニ封筒は、実際に藤壺ブランドで販売され続けている超定番アイテムをベースにしたものばかり。(「賞与袋」だけは、今回のミニ封筒のために作られたもの)さて、このミニ封筒、どのように使うといいだろうか。サイズ的には500円玉も入るサイズ。小銭だけでなく、お札も折りたためば入れられる。たとえば、何かを手伝ってくれた人へのほんのお礼に小銭を「賞与袋」に入れて渡したりするのもいいだろうし、社内の伝言を茶封筒に入れるというのも楽しそうだ。
見慣れていたものが小さくなっただけで、こんなに素敵になってしまうというのが新鮮だ。伝統的なものをベースに見事に現代風に蘇らせている。
ストレス発散文具
これまでのマルアイの一連のコミュニケーション文具は、どちらかというと「ほっこり系」のものが多かった。そんな中で、これは「ストレス発散メモ」と少々違う路線のものになっている。ストレスというように、ギザギザとしたフォルムをしている。ここに心に溜め込んだストレスのもとを書き込む。そして、そのメモをトイレに流してしまう。実は、この紙は「水溶紙」といい水に溶ける性質を持っている。水に入れると、紙の繊維がまるで溶けるように分散されていくという。自分が書いたストレスの言葉がみるみる溶けていくのは、さぞかしスッキリすることだろう。
*いずれの商品も2016年3月上旬に発売予定
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*マルアイの各種文房具