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日産・商用バンの自動ブレーキ採用は大家族にも朗報か

日産の4ナンバー商用車・NV350キャラバンが一部改良でエマージェンシーブレーキ(自動ブレーキ)を設定。商用車は稼働時間が長く、その効果には大いに期待したいところだが、この機会にライバル・ハイエースと比較しながらバイヤーズガイドをお届けしてみたい。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

日産NV350キャラバンが「エマージェンシーブレーキ」を設定

「エマージェンシーブレーキ(自動ブレーキ)」の採用は4ナンバーのバンクラスで初となる

「エマージェンシーブレーキ(自動ブレーキ)」の採用は4ナンバーのバンクラスで初となる


日産が4ナンバーの商用車『NV350キャラバン』に自動ブレーキを設定してきた。商用車は乗用車に比べて稼働時間が長いため(平均走行距離にして2倍以上)、交通事故を減らす効果として考えれば1台で乗用車2台分くらいに匹敵する。本来なら商用車から自動ブレーキの採用を始めてもいいと思うほど。

気になる性能だけれど、軽自動車やコンパクトカーに多い赤外線レーザーの簡易式でなく、ミリ波レーダーをセンサーとして使う。稼働速度域は5km/hから80km/hとなっており、この速度域なら追突警報を出した後、自動ブレーキが作動する。停車車両に対し30km/hまでであれば、追突前の停止が可能。

30km/h以上になるとブレーキを掛けながら追突してしまうけれど、居眠りでもしていなければ追突警報が出た時点で急ブレーキを掛けることにより停止ができると考えていいだろう。ただ歩行者などは探知できない。ベーシックな自動ブレーキだと理解すればいいと思う。価格差は9万1800円となる。

残念ながら商用車の場合、9万円差でも高いと考える経営者が多い。ただ事故を起こせば確実に9万円以上のダメージを受ける。加えて、間もなく任意保険の自動ブレーキ割引も始まる予定。今から商用車を買うなら、ぜひともNV350キャラバンを選んで欲しい。長い目で見れば、必ずトクすると考えます。

ライバルのトヨタ・ハイエースと比べてみると?

ワゴン仕様にも自動ブレーキの設定されれば乗用車として使う人は増えそう

ワゴン仕様にも自動ブレーキの設定されれば乗用車として使う人は増えそう


この機会に、NV350キャラバンとライバルであるトヨタ・ハイエースのバイヤーズガイドについても触れてみたい。販売台数は圧倒的にハイエース優勢である。先代のキャラバンがあまりにカッコ悪かったため、ハイエースを選ぶしかなかったと思う。日産も認識したのか、フルモデルチェンジでハイエースもかくやと思える押し出しの強いデザインにしてきた。

そして、大人数の家族におすすめしたいのが普通のミニバンより圧倒的に広いワゴン仕様である。NV350キャラバンの場合、2.5リッターエンジン搭載の10人乗りで293万2200円。ボディサイズは5ナンバー枠に収まっているため、取り回しだってよい。残念ながら自動ブレーキは未設定。

ハイエースにも10人乗りのワゴン仕様がある。こちらは全長4840mm×全幅1880mmのロング&ワイドボディで車内は驚くほどユッタリしていて快適。2.7リッターエンジンを搭載して293万727円。車庫のスペースに余裕があり、運転が上手な人なら広いハイエースの方をすすめておく。

アルファードやエルグランドのようなフルサイズのミニバンでも定員は最大8人。加えて8人乗ると荷物スペースだって少なくなってしまう。NV350キャラバンのスーパーロングボディやハイエースなら10人乗れる。6人くらいまでなら海外旅行用のトランクだって人数分が積めてしまう。

ワゴン仕様のNV350キャラバンにも自動ブレーキ付きが設定されたら、乗用車として使う人が増えてくるかもしれません。なにを隠そう私の家も大人数での移動をする機会が増えそう。10人乗りのNV350キャラバンかハイエースのワゴンの購入を真剣に考えていたりする。

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