国産車/おすすめの国産車

自動車評論家・国沢光宏が今、本当に推奨したい5台

今の時代、自動車を購入する際に何を重視するべきだろうか。最近の流れから考えると3つの基準が存在するが、では、その上で「これはおすすめ!」といえる国産車とは?販売中のモデルから厳選5台を紹介してみよう。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

今、クルマを購入する際に重視するべき3つの基準

自動車という”商品”は売れ行き好調なクルマを除き、発売直後にたくさんの情報が出て、それ以降ライバル車との比較対象にしかならない。たまには販売されてしばらく経過したモデルの中で「これはおすすめ」を改めて紹介してみたいと思う。

直近の流れから考えるなら、クルマを購入する時に重視する基準は3つ存在するんじゃなかろうか。趣味のクルマであれば、当然ながら絶対的な動力性能やハンドリング&そして最も大切な楽しさ。2つ目に自動ブレーキに代表される安全性。3つ目が燃費の良さ。全て揃ったら素晴らしいのだけれど、残念ながら世界中探しても無い?

厳密に書けば、2つの基準を満たすことだって難しいかもしれない。例えばフェラーリやポルシェは楽しいけれど、他が厳しい。ベンツのディーゼルあたりなら余裕を持って2つくらい基準を満たすかと思いきや、楽しさや安全性で世界イチに届いておらず。自動ブレーキ性能はスバルのアイサイトに負けている。ハンドリングも世界TOPと言いがたい。といった観点から、日本車で2つの基準をライバル車より高いレベルで実現しているクルマを紹介してみたい。

現在販売中の国産車で「これはおすすめ!」なのは?

スバル・WRX S4

スバル・WRX S4

文句ナシの1台目がWRX S4である。動力性能は、2リッターモデル最高レベル。ここにきてシビック・タイプRのような素晴らしいハンドリングを持つクルマも出てきているけれど、様々な道路状況で勝負させたらS4だって負けていない。個人的には同じWRXのSTIよりCVT+直噴エンジンのS4の方が優れたポテンシャルを持つと考える。

S4で決定的なのが自動ブレーキ性能だ。言うまでも無くアイサイトver.3の前方監視性能は現時点でも世界No1。夜間に歩行者を判別出来る能力持つセンサー、スバルとボルボしか実現出来ていない。アイサイトver.3より前の技術であるアイサイトver.2ですら、追突事故の80%を未然に防げるのだから素晴らしい! 最新のS4には側方&後方の警報装置も装着できる。世界で最も安全なスポーツモデルと言って良かろう。
マツダ・アクセラ

マツダ・アクセラ


続いて販売台数こそ伸びていないが、アクセラのディーゼルも魅力的だと思う。このクルマの素晴らしさは、燃費と動力性能のバランスの高さにつきる。2.2リッターのディーゼルターボは、4リッター級ガソリンエンジンと同等の420Nmという強力なトルクを実現している。WRX S4の400Nmと比べたって勝るほど。最高出力が高くないため最高速やサーキットでのラップタイムを計るとイマイチながら、一般道で乗るなら必要にして十分速い。しかもマニュアルを選べます。

アクセラDの本当の得意分野は動力性能でなく燃費。街中を普通に走って15km/Lを割ることなど無し。流れの良い道を淡々と走れば20km/Lを楽々越えるからスゴイ。今や軽油の価格はリッター80円台に突入した。同じクラスのハイブリッド車とランニングコストを比べたって負けておらず。自動ブレーキ性能はTOPクラスに届かないものの、燃費と走る楽しさを考えるなら、付けられると言うだけで良しとしたい。ここにきて中古車も出てきたのでおすすめ。

三菱・アウトランダーPHEV

三菱・アウトランダーPHEV


3台目はアウトランダーPHEV。現在、日本車で最も魅力を感じていたりする。リーフから乗り換えるなら、アウトランダーPHEVしかないとさえ思う。私の平均的なクルマの使い方だと、たいていEVモードで走り切れるし。外出先で急速充電器を使わなくたって経済的だ。首都高速を使うような時は、流れの良い状況でハイブリッドモードを選んでおくことにより、やはり必要最小限エンジン掛けるだけで済む。

十分なキャビンスペースを確保しているから実用的だし、何よりガソリンさえ補給してやることにより、航続距離の制限は無し。しかも4WDなので雪道だって走れてしまう。満足できる性能レベルでこそないものの、自動ブレーキも選べる。1台でやっていこうと考えるなら、アウトランダーPHEVが最もバランス良いかもしれません。

電気自動車(EV)ならリーフ、軽自動車ならハスラーを選ぶべき

日産・リーフ

日産・リーフ


デビューから5年が経過したリーフも、デザインを除いて魅力的だ。特に30kWhの大容量バッテリーを搭載したモデルは、航続距離で困るようなことなどなくなった。加えて電気自動車最大の弱点であるバッテリーの経年劣化が気にならなくなっている。リーフの魅力を説明するには難しいけれど、電気代は安くなったガソリンと比べたって圧倒的にリーズナブルだったりして。また、素晴らしい性能とまで言えないながら、歩行者も認知できる自動ブレーキが付いた。

スズキ・ハスラー

スズキ・ハスラー


軽自動車の中ではハスラーを推奨したい。先日の年次改良で軽自動車クラスだとぶっちぎりの性能を持つデュアルカメラ式の自動ブレーキを選べるようになった。大半の軽自動車は31km/hまでしか自動ブレーキが稼働しない中、ハスラーは100km/hまで稼働する上、50km/hまでなら停止できる性能を持っている(30km/h以下なら歩行者も判別出来る)。燃費だってJC08で32km/Lと文句ナシ。軽自動車を買うなら迷うこと無くハスラーをプッシュしたい。


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