主役のキャラの個性でひっぱる傑作!
『スティーブ・ジョブズ』(2016年2月12日公開)スティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)はプレゼン前にPCが動かない事態に怒っています。おまけに元恋人が娘を連れてやってきて認知を求め、公私ともにパニック状態。しかし、そんな中、彼はひらめいたアイデアをマネージャー(ケイト・ウィンスレット)に指示するのです。
この映画はジョブズ物語というより、スティーブ・ジョブズを凝縮した時間を切り取った映画。部下を振り回し、全てを自分でコントロールしたい男ですが、そう簡単にコントロールできないのが人間。だからこそ彼は常に闘っているのです。ジョブズを演じたマイケル・ファスベンダー、マネージャーを演じたケイト・ウィンスレットがアカデミー賞の主演男優賞、助演女優賞の候補になりました。(公式サイト)
監督:ダニー・ボイル 出演:マイケル・ファスベンダー、ケイト・ウィンスレット、セス・ローゲン、ジェフ・ダニエルズ
『オデッセイ』(2016年2月6日公開)
火星を探査中にトラブルに遭遇して、たったひとり火星に残されてしまった宇宙飛行士マーク(マット・デイモン)。彼が植物学者の知識を駆使して、火星で生きる術を見つけ、懸命に命を繋ぎながら仲間の助けを待つ物語。
宇宙でひとりぼっちって、もう絶望的な状況なのですが、彼の知識が命を救うというのがいい! ユーモラスに描写しているので悲壮感がなく、エンタティメントとして大いに楽しめる映画になっています。アカデミー賞では作品賞、主演男優賞など7部門で候補に。(公式サイト)
監督:リドリー・スコット 出演:マット・デイモン、ジェシカ・チャステイン、クリステン・ウィグ、ジェフ・ダニエルズ、マイケル・ペーニャほか
『キャロル』(2016年2月11日公開)
1952年、デパートのおもちゃ売り場で店員のテレーズ(ルーニー・マーラー)は、娘のクリスマスプレゼントを買いに来たキャロル(ケイト・ブランシェット)に出会います。目が合った瞬間に通じ合うものを感じた二人。キャロルの忘れ物をきっかけに、二人の距離は急接近していくのです。
パトリシア・ハイスミスの原作を映画化。1952年代の物語ですから女性同士の恋愛はかなりタブーだったはず。ゆえに人目を忍んだ関係になり、余計に切なさが募ります。美しい女優ふたりと、二人の愛を盛り上げる小道具も完璧。衣裳、美術、色彩に至るまで、究極の美で二人を包み込み、本当に酔わせてくれる! アカデミー賞、主演女優賞、助演女優賞ほか6部門で候補になっています。(公式サイト)
監督:トッド・ヘインズ 出演:ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、サラ・ポールソン、カイル・チャンドラー、ジェイク・レイシー