窓・サッシ・玄関ドア/玄関ドア・玄関まわりのアイテムの特徴と選び方

お客様を気持ちよく迎える玄関プランのポイント

家族が日々使用する玄関は、お客様を迎えるという重要な役割を持つ空間。ここでは、お客様を気持ちよくお迎えできる玄関プランニングのポイントをまとめました。

岩間 光佐子

岩間 光佐子

住まいの設備 ガイド

インテリアコーディネーター

インテリア設計と住宅雑誌編集長の経験を持つガイドが、住まいの設備を詳しく解説。

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住む人のセンスや暮らしぶりなどがあらわれる玄関。家族が日々使用する場所だけでなく、お客様を迎えるという重要な役割を持つ空間です。プランニングの際には、日常の使い勝手はもちろんですが、お客様を気持ちよく迎えることができ、また、わが家らしさを表現できる空間としたいもの。ここでは、来客にとって心地よい玄関プランニング、設備や建材の選び方のポイントをまとめました。

明るく広がりのある空間に。窓の配置に配慮を

柔らかな光とともに爽やかな風を採り込む玄関扉。[断熱玄関ドアundefinedジエスタ]undefined採風デザインundefinedundefinedLIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

柔らかな光とともに爽やかな風を採り込む玄関扉。[断熱玄関ドア ジエスタ] 採風デザイン  LIXIL

お客様を迎える空間は、できる限り明るく気持ちのいい空間づくりを心がけたいもの。明るさを確保できる窓の配置が重要なポイントでしょう。窓が取りにくいプランだったり、北側などに配された玄関の場合は、採光が可能なガラス入りの玄関扉を選んでも。ガラス入りの子扉を組み合わせることができる親子扉を取り入れてもいいでしょう。

また、明るさとともに、限りのあるスペースに広がりを生み出すために、吹き抜けやトップライトなどを設けて、高所からの光を取り込んでも。その他、正面に中庭や坪庭などを設け、玄関から望めるようなプランとしても。床面に接した位置に窓(地窓など)を設ければ、視線に広がりが生まれるでしょう。

その他、収納の扉や壁の一部に鏡を設けても空間に奥行きを感じることができるでしょう。外出時の身だしなみを確認することができるのもメリットです。

プライベート空間が見えないように、生活動線が重ならないように

空間を緩やかに仕切り、光や気配を感じることができるスリット格子。空間のアクセントにも。[インテリア建材undefinedベリティスundefinedスリット格子]undefined パナソニックエコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

空間を緩やかに仕切り、光や気配を感じることができるスリット格子。空間のアクセントにも。[インテリア建材 ベリティス スリット格子]  パナソニック エコソリューションズ 

玄関での立ち話、という場面も多くはないかもしれませんが、お客様を迎える玄関からは、できる限りプライベート空間が見えないようなプランとしておくことも大切でしょう。

たとえば、玄関ホールに面したり、見渡せるような場所に、トイレや洗面室を配することは避けたいもの。プランによっては、来客時にゆっくりと使用することができない場合もあるかもしれません。また、間取りやライフスタイルにもよりますが、ダイニングやリビングでくつろぐ姿が直接見えてしまうと、落ち着かない場合も。最近では、間仕切り建材も豊富に揃っているので、スクリーンや格子など緩やかに仕切ることのできるアイテムを取り入れてもいいでしょう。

玄関から直接プライベート空間が見えなくても、寝室や浴室に行くために玄関を通り抜けるような動線では不都合なことも。接客動線と生活動線をしっかりとイメージした間取りづくりが大切でしょう。

乱雑さを防ぐための収納スペースを確保する

玄関にあふれるものをすっきりと収納。箱型タイプなので、後付けのリフォームにもとりいれやすい。[玄関用収納「クロークボックス」] パナソニックエコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

玄関にあふれるものをすっきりと収納。箱型タイプなので、後付けのリフォームにもとりいれやすい。[玄関用収納「クロークボックス」]  パナソニック エコソリューションズ

お客様を迎える玄関ホールは、すっきりとしておきたいもの。土間部分・三和土(たたき)に靴が散らかっていたり、アウトドア用品や子供用品が出しっぱなしにならないような収納プランを検討しておくことが大切です。

玄関の収納プランには、玄関から続く場所(隣)に、納戸のような土間スペース設ける方法(シューズインクロゼット)と壁面収納を設ける方法がありますが、いずれを設ける場合も、収納するものや家族構成、間取りなど、充分に検討すること。靴収納は、手持ちの数だけでなく、子供の成長などによって将来的に増えることも予測してスペースを確保しておくようにしましょう。玄関には、靴以外にも、傘やコート類、スリッパや印鑑、スポーツ用品やベビーカー、非常持ち出し袋や愛犬の散歩用品の収納場所も確保しておくことケースもあるので、何を、どのくらい収納するのか、プランニングの前にリストアップしておくことが重要です。

玄関内に接客スペースを設けても

お客様も多く、スペース的に余裕があるのであれば、玄関の三和土スペースを広げて、簡単な接客スペースを設けてもいいでしょう。「リビングにあがってもらうほどでもないけれど、立ち話というのも……」というお客様が多く訪れるのであれば、ティーテーブルやチェアなどを配したり、ベンチを設けても。上がり框近くにベンチを設けておくと、外出や帰宅時に荷物を置いたり、靴を脱ぎ履きする際にも使い勝手がいいものです。

わが家ならではの演出や季節の室礼ができるコーナーを

玄関ホール内には、わが家ならではの演出や季節の室礼ができるコーナーを設けておくのも楽しいものです。たとえば、カウンタータイプの玄関収納であれば、季節の花や趣味のもの、家族の作品などを飾ることができるでしょう。また、三和土から見える壁面に、ニッチ(飾り棚などとして、壁の一部を凹ませたもの)を設ければ、空間のポイントにも。もちろん壁面に額絵を飾っても。いずれも、スポット照明などを取り入れれば、より雰囲気のある空間が生まれまるでしょう。

玄関は、プライベートとパブリック空間の両方の考え方が必要なスペースです。広さや空間のつくりは、家族構成やライフスタイルで大きく変わるでしょう。間取り全体で検討することはもちろん、玄関に求める役割の優先順位を明確にしておくことが大切なポイントです。


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