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申年に手に入れたい「神猿」のお守りと、比叡山の旅(3ページ目)

今回の旅先は、比叡山。比叡山は、京都府と滋賀県の県境にそびえる山で、山の上には、天台宗の総本山である延暦寺があります。そして、申年(さるどし)である2016年に、ぜひともお参りしたいのが比叡山のふもとにまつられている日吉大社(ひよしたいしゃ)。「神猿(まさる)」をかたどった、かわいらしい「まさる守」を手に入れることができます。

森川 天喜

執筆者:森川 天喜

国内旅行ガイド


東塔から西塔へ

にぎやかな東塔エリアを後にし、山道を西塔エリアに向かって歩いて行くと、しだいに静けさが増し、山の霊気が濃くなっていく気がします。

木立の中の石段を下っていき、一番最初に目に入る西塔エリアの建物が、伝教大師最澄の御廟がある浄土院というお堂。

浄土院

浄土院


全山がパワースポットとも言われる比叡山中でも、この場所は、やはり特別なサンクチュアリ(聖域)なのでしょう。庭の砂もとても美しく掃き整えられ、清浄な空気が満ちています。

浄土院からさらに歩を進めていくと、やがて見えてくるのが、常行堂と法華堂。同じ形をした2つの建物が渡り廊下で結ばれています。

常行堂と法華堂。別名「にない堂」

常行堂と法華堂。別名「にない堂」


この常行堂と法華堂は、別名「にない堂」とも呼ばれています。これは、この地で修行をしていた武蔵坊弁慶が、廊下の部分に肩を入れて、天秤(てんびん)棒のように建物を持ち上げた(担った)という伝説によります。

「にない堂」のすぐ先には、西塔エリアの本堂で、比叡山中で最古の建築である釈迦堂(転法輪堂)などの建物があります。この辺りまで来ると、耳を澄ましても、聞こえてくるのは小鳥のさえずりと、木々のざわめきだけ。本当に静寂が広がります。

釈迦堂(転法輪堂)

釈迦堂(転法輪堂)


さて、今回は横川までは行かず、ここから道を引き返すことにします。

冬の比叡山は、八瀬ケーブルやシャトルバスも運休となり、交通は少々不便ですが、その分、人が少なく静かで、本来の山中の修行の場の雰囲気を味わうことができます。

さらに、ひとたび雪が降れば堂塔が白銀に輝き、その美しさはひとしおだとか。観光オフシーズンの比叡山、一度、出かけてみてはいかがでしょうか。
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