日本一長い「坂本ケーブル」

「坂本ケーブル」は、比叡山のふもとの「ケーブル坂本駅」と頂上の「ケーブル延暦寺駅」の間の2025mを結び、日本で一番長いケーブルカーだそうです。

ケーブルカーのすれ違い地点

ケーブルカーのすれ違い地点


途中には橋やトンネルがあったり、標高が上がるにつれ、琵琶湖の雄大な景色が視界に広がったりと、次々と移り変わる車窓風景を楽しんでいるうちに、あっという間にケーブル延暦寺駅に到着します。

ケーブル延暦寺駅前からは、琵琶湖の雄大な景色を一望できる

ケーブル延暦寺駅前からは、琵琶湖の雄大な景色を一望できる


訪れた日は雨模様だったので、少し残念な感じでしたが、ケーブル延暦寺駅前からは眼下に広がる琵琶湖の景色を一望できます。こうしてみると、琵琶湖の大きさは本当に海のようで、昔の人が、

近江の海 夕波千鳥汝が鳴けば 心もしのに古思ほゆ
(あふみのみ、ゆふなみちどりながなけば、こころもしのにいにしへおもほゆ)
『万葉集』より 柿本人麻呂

と、琵琶湖を「近江の海」と表現したのがよく分かりますね。

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■坂本ケーブル
運賃:大人 1,620円(往復)
所要時間:11分(片道)
ホームページ:坂本ケーブルホームページ

東塔、西塔、横川

比叡山延暦寺は、伝教大師最澄(さいちょう)が延暦7(788)年に薬師如来を本尊とする「一乗止観院(いちじょうしかんいん)」を創建したのがはじまり。

最澄が創建した「一乗止観院」を起源とする「根本中堂」(東塔エリア)

最澄が創建した「一乗止観院」を起源とする「根本中堂」(東塔エリア)


延暦寺は天台宗の総本山ですが、仏教の総合大学のような役割を果たし、延暦寺で修行を積んだ僧たちが、後に様々な新しい仏教の宗派を興してきたという歴史があります。(法然【浄土宗】、親鸞【浄土真宗】、栄西【臨済宗】、道元【曹洞宗】、日蓮【日蓮宗】など)

比叡山の境内はとても広く、大きく分けると、東塔(とうどう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)の3つのエリアに分かれます。

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■比叡山延暦寺ホームページ 境内案内

このうち、東塔はケーブル延暦寺駅から10分ほど、西塔は東塔から1kmほどですが、横川は西塔からさらに北へ4kmほど離れています。

冬季はシャトルバスが運休していることもあり、一日で横川までまわるのは難しく、今回は東塔と西塔だけをめぐることにしました。

東塔エリア

東塔エリアは、比叡山延暦寺の中心を成し、最澄が創建した「一乗止観院」を起源とする「根本中堂(こんぽんちゅうどう)」をはじめ、延暦寺の山門にあたる文殊楼や、大講堂、法華総持院東塔などの重要な建物があります。

法華総持院東塔。最澄が日本全国に6つの宝塔を建て、日本を護る計画を立てましたが、その中心の役割を果たしたのがこの塔(現在の塔は昭和55年再建)

法華総持院東塔。最澄が日本全国に6つの宝塔を建て、日本を護る計画を立てましたが、その中心の役割を果たしたのがこの塔(現在の塔は昭和55年再建)


また、東塔エリアでは延暦寺に伝来する多くの仏像や仏画等の文化財を保管する「国宝殿(宝物館)」も、ぜひ見ておきたいところです。

次のページでは、静寂に包まれた西塔エリアに足を伸ばしてみます。