住宅購入の費用・税金/確定申告・住宅ローン減税

住宅を売却したときの確定申告 2016年申告版(4ページ目)

住宅など不動産を売却したときには原則として確定申告をしなければなりません。売却による利益があれば、マイホームについては3,000万円の特別控除または買換えの特例を適用することができ、損失があれば損益通算・繰越控除の特例によって所得税の控除を受けることができます。それぞれの手続きをしっかりと確認しておくことが大切です。

執筆者:平野 雅之


特定の居住用財産の譲渡損失の損益通算・繰越控除の確定申告

従来からある「譲渡損失の損益通算・繰越控除」では、譲渡した翌年の12月31日までに新たな居住用財産取得することが要件とされています。

ところが住宅を譲渡してもそれまでの住宅ローンを完済できなかったり、買換えができなかったりするケースが多い状況だったことから、2004年度(平成16年度)の税制改正により、 “買換えを要件としない” 譲渡損失の損益通算・繰越控除の特例が創設され、その後の税制改正で適用期間が延長されています。

この特例では、譲渡後の住宅ローン残高(売却代金などで返済しきれなかった金額)と譲渡損失額のうち、いずれか少ないほうの金額が損益通算および繰越控除の対象金額です。

その他の適用要件や手続きなどについては、買換える場合における「譲渡損失の損益通算・繰越控除」の場合とほぼ同じです。



page2 ≪3,000万円の特別控除
page3 ≪譲渡損失の損益通算・繰越控除(買換えるとき)≫
page4 ≪譲渡損失の損益通算・繰越控除(買換えないとき)≫
page5 ≪居住用財産の買換えの特例

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