スターホースを追いかけて、1年を楽しんでみる
2016年がスタートして早くも2週間。このままではいつの間にか2月を迎え、いつの間にか夏を迎え、いつの間にか大晦日を迎えているかもしれません。1年が過ぎるスピードは年々早くなり、同時に思い出も少なくなっている気がします……おっと、気づけば恐ろしいほど悲観的な内容になっていました! 新年早々ネガティブになってはいけません。それならば、自分の心がけで2016年を楽しくすればいいのです。
競馬ガイドとしては、今年からぜひとも競馬を見ていただき、その“新たな趣味”で1年に彩りを添えてもらいたいところ。とはいえ、新年からいきなり競馬のAtoZを詰め込むのは大変ですよね。であれば、とりあえず「今年注目すべきスター3頭」を紹介したほうがいいのではないでしょうか。
ということで、ここからは2016年に要チェックしてもらいたい3頭を紹介します。
骨折からの復活なるか、名門出身のドゥラメンテ
2016年、もっとも大きな期待を背負っている馬と言えば「ドゥラメンテ」ではないでしょうか。今年4歳となったドゥラメンテは、昨年その強さを見せつけて新スターとなった1頭でした。2歳からデビューするサラブレッドは、3歳時に同世代限定の「三冠レース」という3ラウンドの戦いを行ないます。その3ラウンドのうち、G1皐月賞(芝2000m/中山競馬場)とG1日本ダービー(芝2400m/東京競馬場)という2つを制したのがドゥラメンテでした。
しかも勝ち方がスゴイ。特に皐月賞は、最後のコーナーでうまくカーブできず大きく膨らむアクシデント。それを短い直線で一気に巻き返してしまったのです。ゴール前でコンビのデムーロ騎手が大きく首を振ったアクションが強さの証明。「なんて馬だ!」という気持ちが思わず出てしまったのでしょう。
2015皐月賞のレース映像(ドゥラメンテは黒帽の2番)
2015日本ダービーのレース映像(ドゥラメンテはオレンジ帽の14番)
すさまじい爆発力と、実はかなり荒々しい気性を持つドゥラメンテ。ちなみにこの馬、母アドマイヤグルーヴ、祖母エアグルーヴ、曽祖母ダイナカールと、ずっとG1を制している超名門の出身。一族は今や日本で大繁栄しており、いわば日本競馬の「至宝」といえる血筋。その血筋でこの強さ、さらに激しい性格が相まって、文句無しのスターとなりました。
ただ、5月31日の日本ダービーを制してから約1ヶ月後、なんと両前脚を骨折するという悲劇に見舞われます。それから現在まで同馬は療養中。ですから、2016年はドゥラメンテにとって「復活を賭けた年」になるのです。
見事に復活すれば、日本だけでなく海外のG1制覇も夢ではない逸材。骨折からの復帰は簡単ではありませんが、今のところ経過は良好。順調なら2月28日のG2中山記念(芝1800m/中山競馬場)で復帰する予定です。
競馬界を担う大スターとして、なんとか無事に復帰してほしい。2016年、文句なしに要チェックの1頭です。