最寄りの私鉄の駅から5分ほどの落ち着いた住宅地の一画に、隠れ家のようなコンクリート打放しの集合住宅があります。路地に面した長屋形式の3つの賃貸住戸は1階がガレージになっていて、その奥に2階建てのオーナー住戸が建っています。
ここは不動産会社の紹介で出合った建築家の岸成行さんの設計による建物で、平成19年に竣工しました。そして昨年、オーナーの家族構成の変化に合わせ、1階をUさんご夫妻がお母様と住む二世帯住宅とし、2階を賃貸住戸とするリノベーションが行われました。
前後に庭のあるオーナー住戸
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1. 賃貸住戸を背にして前庭越しにオーナー住戸を見る。右はシンボルツリーの八重桜の樹。写真:野口毅/野口写真事務所 |
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2. 庭の奥からオーナー住戸と賃貸住戸を見る。空に伸びる大きなアンテナはアマチュア無線用。 |
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3. 裏庭に面したオーナー住戸の北側を見る。木製サッシュがコンクリートの冷たさを和らげている。 |
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4. 手前が増設した1階の玄関とU字型のアプローチ。玄関ポーチの奥は2階の賃貸住戸の玄関ホール。玄関ドアは以前の扉材を再利用している。 |
オーナー住戸には南側に大きな庭があります。その庭に向けて間口一杯のテラスが設けられていました。
今回のリノベーションで、1階のテラスを室内化してサンルームとし、玄関の配置を庭向きに変え、高齢のお母様のために、車椅子でも楽に室内に入れるようにコンクリートでU字型のアプローチを新設しています。
◆建築データと建築家プロフィール